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2014年5月12日 (月)

優しさと、ユーモアと、理解の果て?

英国王室スキャンダル史  ケネス・ベイカー  河出書房新社

 タイトルがタイトルなので何か物凄く過激な内容じゃね?と思われですけど、本書はどちらかというと、戯画の変遷史みたいなノリ(笑)よーするにメインはお笑いというとこでしょか?で、そのお題が世界に冠たる大英帝国の王室ご一同様なんですよ、奥さん(誰?)で、それがヘンリー八世からエリザベス二世まで続いていると…まぁ最新のエリザベス女王時代、現代に近づけば近づく程過激になっていくはずなんですけど、著者が現代の議員さんだったらしく、その辺りは矛をおさめている感じかなぁ?こー言っちゃーなんだけど、資料的には今の方が断然あるだろーし(笑)現在進行形はむつかしーってか(笑)

 で、国王の本格的な肖像画が登場したらのがルネサンス期、ヘンリー八世からだったそな…現在も残っているけど、ちょっと待ったぁーっ?でそゆ肖像画とは「注文主は、たいてい国王や女王自身で、狙いは臣民に自分のすばらしさを褒め称えられることであり、欠点をさらして嫌われることなど望まなかった」とな…という事は、その絵は、皆まで言うなの世界か(笑)

 でで、「国王の権威と地位に疑問を呈し、諷刺画の先駆けといえるような刷り物や版画が出た」のがチャールズ一世の頃(1640年代)からだそな…てな訳でそれから連綿と続く英の諷刺画の歴史が始まるよぉってか(笑)

 アリス的に諷刺画…絵となると天農画伯の出番ですが、果たしてアマノンの画風がどーなのか?気になるところ(笑)こーゆーある種お遊び的要素があるものはアリスが好きそーと見るけど?いかがなものか(笑)ただ、今回物が英なので、いつものウルフ先生にご登場いただいた方がいーんだろか?

 で、チャールズ一世の昔から「戯画という行為は政争の一端を担っていたのだ」そーで、「それには国王個人、または政治に関する寸評が添えられ、必ずどちらかの側にくみしていた」とな…そーだったのかぁーっ?当時からメディア的に中立なんてなく、旗色は最初からはっきりしていたという事か?ちなみに戯画の始まりは17世紀後半の伊からだそーで、さすがルネッサンスゥーは伊達じゃないという事でしょか?「まぎれもない欠陥をとらえることによって、ある人物の本質そのものを明らかにする」(@アンニーパレ・カラッチ)って…悪意と非難ってセット販売だったのか…

 てな訳で「英国で最初の笑いものにされた国王」とはジョージ二世だったとな…ちなみに首相はウォルポールの時代でございます(笑)それにしても、まだ新聞の時代ではなかったのでこれらはどこに展示されていたかというと「官庁街のコーヒーハウス」に、そしてその版画がやがて市中から、郊外へ、地方へと出回っていくと…この辺りは日本の浮世絵と似た感じなんですかねぇ…庶民でも買える値段になれば、それの拡散は(笑)

 その後のジョージ三世、ジョージ四世、ウィリアム四世と続くよでしょか?ちなみに印刷術も上がっていけば、そりゃねの世界が展開すると(笑)それでも国王(王族)自身の清廉度と比例して取り上げられない人もあれば、国王に対しては敬意を持たんとねな時代の空気感もあれば、自宅の居間で開く新聞に品がないのは困るよねな意志も働くかもで、下火になる時もあらーなと…だけど、歴代の英国王室の国王並びに王子の行状って、つっこみどころが多すぎるという人材が豊富な方々多しで、結局ネタには困らない状況じゃね?じゃね?

 で、時は戻ってヘンリー八世、エリザベス一世とその頃の標的は誰だったか?というと、英国王室さにあらずで、敵を笑えのローマ法王だったとな…宗教的なソレってパネェ…「英国の宗教ばかりか、領土をも支配することをもくろむ邪悪な人物」というスタンスか…欧州の宗教対立って相当に根深いものがあるんだなぁと脱帽…取りあえず、「チューダー王朝の君主たちは敬われていたが、スチュアート王朝の後期になって、初めて君主たちがあざけりやからかいの対象になった」とな…ジョージ一世きたこれの世界か?

 それにしてもこのハノーヴァー王朝はまさに華麗なる一族ってか(笑)「ジョージという名の王様たちは代々、自分の息子が嫌いで、また息子たちのほうでも父親を嫌っていた」って…いやまぁヴィクトリア女王になるまで系譜は、これまた皆まで言うなの世界か…

 で真打登場ジョージ二世ってか(笑)まぁ奥さんが、もとい王妃が賢女だったのはともかく例外的に家庭生活は真っ当だったのに、息子達には恵まれなかったという事でしょか?詳細は本書をドゾですけど、皇太子の評価が父親である国王は「歴史始まって以来の大悪党」で、母親の王妃も「世界一の人でなしで、この世からいなくなってくれればいいと心底から思う」って言われる皇太子って…

 ちなみにジョージ三世の時にあの米の独立戦争があった訳で、これの英側から見たそれは全然違う事になっているんですよねぇ…言われてみなくても世界史って勝利者観で統一されているんだなぁで、その頃国王は失敗の責任をとって退位声明を書いていたりするし…でもって「アメリカの子供たちは、当時の大臣たちが犯した数多くの途方もない誤りも、すべてジョージ三世の責任だと教えられる」って、それ当時の子供達?もしかして今現在もそーだとか?まぁ正義の戦争の米だし、ついでに進化論な米だしなぁ…

 まぁそれにしても英のメディアって昔から買収が当たり前の世界だったのだろか?作者達に金ばらまいて戯画を買い漁る、ダメなら脅す、掲載させるメディア(新聞社・雑誌社)を買い取るとか、涙ぐましい努力をしているというべきか?言論の自由?何ソレ?おいしいの?というべきか?王様稼業も厳しいというより背に腹はかえられないというべきか?尤も金と労力かけたわりに効果が薄いのがミソか?

 尤も、「ジョージ(四世)は、自分の臣民たちの状況にはまったく興味を示さなかったが、その点については、前任者のジョージ三世や、後のヴィクトリア女王も同様だった」そーで、まさにセレブ気質、下々なんか目に入っていないんですね、分かります(笑)ちなみにジョージ四世とは「ただ一つの圧倒的な情熱によって動かされていた。それは義務でもなければ、名誉や献身でもなく、快楽の追究だった」って…ちなみにあだ名も「快楽の王子」だったそーな…色と贅沢が全てってか…まぁハノーヴァー王朝の殿方は一人を除いてゴホンゴホン…

 ウィリアム四世もアレなんで詳細は本書をドゾ。で時代はヴィクトリアなんですけど、王族としてこれが普通なのか?なエピ、ヴィクトリアは母親のケント公夫人に育てられたけど「夫人は娘が同じ年頃の子供たちと親しく交わることを許さなかった。夫人は、娘が王位に就いた時、自分の思い通りに彼女を操れるようにしておきたかったのである」って…英王室の親子関係はどこもパネェ…しかもヴィクトリアが王位についたら「母親は表舞台から追いやられた」って…娘もパネェ…

 ヴィクトリアとアルバートというと良き夫婦、良き父母、良き王室のイメージでいたけど、これまた皇太子のエドワードが…それにしても英の王族、男性の場合、たまに地味で家庭的な殿方も出てくるけど、大半が色と金(贅沢)に溺れるタイプじゃね?な気がするのは気のせいか?こー言ったら何だけど、ジョージ一世の頃から女王が続いていたら面白みに欠けても国庫的にも、国家的にも傷は浅いぞで済んでいたよーな気がするのもこれまた気のせいか?とにかく享楽的なソレがエドワード七世、八世とスキャンダルには事欠かない感じだしなぁ…詳細は本書をどぞ。合間のジョージ五世、六世は世界大戦でこれもまた詳細は本書をドゾ。かくて時代はエリザベス二世に移ると…

 で、まぁ諷刺画的なソレも1970年代までは何とか80年代で雲行きが怪しくなり、90年代以降は…パパラッチって知ってるかい?の世界か?女王はともかく、娘息子と離婚、愛人どんと来いの世界に突入か?かの有名な「アナス・ホレビリス(恐ろしい年)」発言出るし…一例としてはチャールズとダイアナを見れば、ねぇという事で詳細は本書をドゾ。それでも本書は現代編はかなりマイルドな仕上がりになっていると思われですけど、辛辣で有名なブリティッシュ・ジョークの国の人にしては珍しく(笑)

 とにかく、各章の合間合間に採録されている当時の諷刺画の数々だけでも必見かも(笑)ある意味、実に正直な英国史かもしれないし(笑)てな訳で詳細は本書をドゾ(笑)大英帝国サマの通常運転、おさすがでございます。

 目次参照  目次 国外  目次 文化・芸術

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