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2014年6月10日 (火)

ある家族の食(笑)

天丼 はまぐり 鮨 ぎょうざ  池部良  幻戯書房

 どゆ本というと食エッセイ本になるのだろーか?で、そのシーンが著者の子供の頃の話題多しで、戦前の日本の食事風景が分かるってか?なので当時住んでいた大森周辺、及び、著者の父親が画家であったという事から終日自宅(アトリエ)にいる訳で、となれば三食家でとなり、また戦前ですから頑固オヤジというか、雷オヤジで、朝これが食べたいと閃くとそのままそれが夕食になるよーな生活、母親のメニューの予定とか手間とかスキルとか、そんなの関係ねぇってか(笑)でもって、これまた戦前ですので食材ってその日その日というよりも、その食その食購入していたみたいで、その度にお使いに行かされる幼き日の著者ってか(笑)

 とまぁ、そんな思い出話がつらつらつらーっと掲載されているんですが、いや、何とゆーか、古き良き日本の食卓でしょか?父母揃って元は東京は下町生まれなので、当時の東京人、下町人の生活感覚というのも分かるかな?

 とは言え、そんな内容も知らず、タイトルで飛びついたので実は天丼の本かと思ってみたら…ちなみに誇り高き江戸っ子を自認する父親曰く「店店ものなんか取って食うなんてのは、江戸っ子のやることじゃない。ああ言うのは品が悪くていけねぇ」という事になる模様…いや何か、下町のイメージって長屋的な七輪で自炊か、これまた食事は全て外食かみたいな感覚でいたらそーじゃなかったんですねぇ…だから、全て母親(とお手伝いさん)が作るのが定番だったよー…

 そんな中、父親のこれまた思いつきで天丼をお店から取る事になったりして…まぁそれはともかく、昔のメニューの選択って蕎麦のとこでも思ったけど、家の中でも格差社会なんですねぇ…天丼の場合、父親がエビ三本、母親がエビ二本、子供(著者と弟)とふき(お手伝いさん)は南瓜と薩摩芋の天ぷら…

 しかもオチ的なソレなのかふきさんによる蕎麦屋をやっている伯父さん情報、海老の天ぷらは衣ばかりなりの実例をあげているし(笑)でもって、そーゆー食格差の階級制がまかり通っていたのかと思いきや、そのお手伝いさんに「ケチなのかね旦那さん」とか評価下されてるし(笑)

 アリス的に食エッセイ、アリスの子供の頃のそれとなればネタは尽きないよーな気がするなぁ…アリスママのレシピって、物凄いイメージがあるんだけど?どだろ?逆に今の食エッセイとなると、准教授の言じゃないけどカレーばかり食べているような気がで、カレーエッセイになるのだろーか?それはそれで凄そーだけど(笑)

 さて、本書でいくと朱色その他で蕎麦とか、先の天丼は暗い宿、蝶々の蟹で上海蟹、スウェーデン館ですきやきとシチュー、それとダリ繭の寿司折で鮨かなぁ、あっ二人のソウルフードカレーライスの項もあります(笑)ちなみにシチューの項ではちゃんと月桂樹(ローリエ)の葉っぱを入れなきゃいけなんだぁーっという父親の一喝で、中学の先生の庭から葉を一枚拝借のはずが、何故か一枝ではなくて丸々一本いただくことにるし(笑)ちなみに植木屋の運搬量は自分持ち(笑)何とゆーか父親が画家だけあって、当時としてはかなりハイカラ趣味な食生活だよなぁと(笑)その度に母親が何それ?の世界で夫婦でもめることになるのだけど(笑)

 上海蟹のシーンは戦後、著者が結婚してからの話で、まだ香港が英領だった頃のお話…チャーシューの項もそーだけど、何とゆーか当時の中国人の感覚が分かる感じかなぁ(笑)詳細は本書をドゾ。

 面白いと言っていいのか?結構こだわりのソレって感覚がこれまたパネェ…色々出てくるのでこれまた詳細は本書をドゾですけど、この父親の食に対するソレというより、江戸っ子でぇーというスタンスがもー全般に行き渡って、そーだったのか?なエピ満載(笑)例えばお味噌汁、お味噌汁というのでは駄目だしでるんですねぇ…「ばかやろ、東京の人間は味噌汁なんて間抜けた言い方はしねぇんだ。おみおつけと言え」となる模様…ね、そーだったのかぁ?な世界でしょ(笑)ちなみにこれまた江戸っ子の母親曰く「そりゃぁ、お味噌を溶いたお汁だから、その通りだけど何だか不味不味しそうに聞えるわね。おつけって言いなさい」とな…

 いやもー家庭内でもお味噌汁一つとっても統一がなされないよーで(笑)でもって、これまた父親曰く「東京のおみおつけの実は、一品に限る。芋だの大根だの、何だかんだとごてごて入れるのは田舎式で粋じゃねぇんだ。味噌も薄く溶いて、薄味にするのが文化の香りってもんだ」となるそーな…お味噌汁一つでこれですよ、もー食とは文化の戦いなのか(笑)

 とまぁ他も面白エピいぱーいあるので詳細は本書をドゾですが、多分本書の主人公はその存在感から著者の父親という事になるじゃまいか(笑)しかし、これ四六時中そばにいられる奥さんがたまんねぇーと、さすが戦前の日本と思っていたら…「おやじは、グルメでも食通でもなかったが食べるものに就いては、かなり煩い人だった。煩いだけなら、家族を含んだ他人に迷惑をかけることもなかったが、思いつき、という奴がひどく、思いついたら即、行動するから、二百五十日、面と向かっているおふくろが、三日に一度は、目を真っ赤にして「良ちゃん、あなた、お父さんと二人だけで、やっていけるね」と言う」とな…曰く「もう、お母さん、お父さんについて行けないから、おばあちゃんの家に帰ります」とな…

 傍から見れば亭主関白って笑い話だけど、当事者からしたらたまったものではないのは必定。よく考えなくても亭主関白だって、独裁制というか、原理主義の一形態だもんなぁ…そりゃ圧制に苦しむその他のメンバーは勘弁して下せぇはともかく、革命やテロに走る日も近いってか…まぁ日日の事ですから、逆にリアルな気が…

 ちなみに漬物も漬物とはいわずに、おこうこと言うそーな…それにしても大根は日本全国で食されていたという事なんだろか?後に関東北部の小作農の息子と知り合い、彼曰くおこんこになるそで…でもって著者の家では白菜を漬けているけど、そちらは白菜を食べた事がないとな、確か白菜が日本に入ったのは明治かららしーけど、それにしても農家でも作っていなかったとは?白菜漬けって漬物で一番ポピュラーかと思っていたけど、意外と新しかったのか?

 その他食のエピ満載ですので詳細は本書をドゾ。

 目次参照  目次 食物

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