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2014年6月14日 (土)

空の空(笑)

「ならずもの」国家異論  吉本隆明  光文社

 対イラク戦前後の国際情勢というより、その時の米、もしくは日本ですかねぇ…非常に率直に語られている雰囲気満載で(笑)言葉も平易で淡々と語られているし、これまた分かり易いんですが、物が物だけに「自分で自分の考え方を信ずるほかないとこまで道をつけようとする試みの一つとして、この情況論議は書かれている。現在までの論議と同じように読者が嗤ったり、怒ったり、真面目になったり、悠々としたりしながら読まれたらこの上もなく幸いだと思っている」に尽きるかなぁ(笑)

 肯定するにせよ、否定するにせよ、ここにたたき台を示したという感じでしょか?うーむ…まぁ何にせよ、著者の凄いとこは自分が考えて分からないところは分かりませんと言い切っているところじゃまいか?したり顔で上から目線乙の輩はそれこそ掃いて捨てる程あるけれど、資料をオープンにして尚且つ自分には分からないと正面きって言える人は、そーはいないよーな?

 も一つ、「今の日本国でいちばん重要なのは、じぶんたちはこうするけれどもほかの人たちはのんびり・のんきにやっくれと、そうふるまえるかどうかということです」を言い切れるとこかなぁ…何気ない事に見えるけど、これは凄い、本当に凄い…

 アリス的に時事問題…うーん…まぁあの二人の酒の肴にはなっていそーだけど…アリス的に一番近いかと思われが地下室の処刑ですかねぇ…テロ的なソレで?

 さて、本書に掲載されているお題はどれも、ある意味重い議題ばかりで何とゆーかパンピーには荷がこれまた重い…と、もー逃げられる時代じゃなくなってきたのだなぁと切実に感じるとこかなぁ(笑)永田町と霞が関と同じでいいのか?にこれまた尽きるよーな?貴方なら、どーするるるるるぅ?ですかねぇ?

 で一番拉致問題いっきまーすっで、北朝鮮と日本の認識の違いが克明に…拉致は犯罪であるという認識からして、どーよ?かなぁ?「拉致は国際的な犯罪だということです」は了解しても、その犯罪の重さもまた両国では違うと…で、何があろーと最後には過去を持ち出せば正義は我にありと認識しているとこでしょか?という事は昔日本はうちに悪い事をしたんだから今後こっちが日本に対して何してもいいんだという理屈がまかり通っている模様…まぁこれは北朝鮮一国だけではなく、どっかとどっかもどっかだしなぁ…

 で、「そういう理屈をいいはじめるとキリがなくなってしまう。世界史を振り返れば、そんな言い合いはどこの国だって、いつだってどこかでみんなやってきたことだからです」に帰結するよな…でまぁ拉致問題の解決についての著者の提案は「当人の意志を尊重して、自由に生活の場を選択できるようにしてやることが第一です。そしていったんそうと決まったら、両国ともこの問題については蒸し返したり、ふたたび言い掛かりをつけたりしないという協定を結ぶ。これが精いっぱいで、またそれがいちばんいい選択だと思います」は確かに全くその通りなんですが、協定、条約を守るって日本人的には今も昔も手痛い教訓があるからなぁ(笑)、日韓基本条約とか、日ソ不可侵条約とか(笑)

 まぁ条約の有効性というとこでは核拡散防止条約の件も必読でしょか(笑)オレはいいけどオマエは駄目って、究極のオレ様思考じゃなかろーか?大国の都合というか、結局これらはWWⅡの絶対正義のツケ、もしくは歪みが露呈してきた結果じゃまいか?連合国側はこれまた絶対認めないだろーけど(笑)

 さて、北朝鮮の将軍サマは「世襲制の生き神様になりたがっているのだ」「日本の天皇を真似て、そういうふるまい方をしているように見えます」って、そーだったのか?「二代目にはそういうキャリアもカリスマ性もありませんから、日本でいえば人間にして神だという「現人神」としてふるまうほかに手がないわけです」って…でも、何か全然違うよーにしか見えないのは何故なんだぜ(笑)まぁ日本は八百万の神の国ですから、8000001番目の北朝鮮の神様は違うというのもありましょーが…ちなみに北朝鮮のマスゲーム的な示威行為ですが「日本では戦前でもああいうことは絶対にしませんでした」そで、「日本の天皇は示威的なことは絶対にしません」とな…何とゆーか実るほど頭を垂れる稲穂かなな精神はとっこくにはないよーな気がするのは気のせい?

 本書、日本の現代の問題点忌憚のない目で見てみよーか?な世界だと思われですが、やはり対外的には米の比重多いよなぁですかねぇ(笑)それにしても知らなかったというか意識していなかったんですが、日本国内に米軍基地って134ヵ所もあるのか?何か沖縄ばかりなりの世界か?後横須賀と厚木と岩国か?位しかパッと思い出せませんでした…で、ふと思うんだが、大なり小なりどこも問題抱えていると思われですけど、何故か沖縄のそればかり炎上するのは何故なんだぜ?マスコミ的に取り上げるのが沖縄だけという事か?残りの基地での問題は報道されないからパンピーが知らないだけで、沖縄と大差なしなのか?それとも沖縄だけがアレなのか?私、気になりますじゃないけど、一体どーなってんだ?と?規模が違うとかゆー話なのかなぁ?とすると三沢(青森)なんか、これまたどーなってんでろぉ?確か米軍、大阪城の清掃ボランティアなんかもしていたよーな話をどっかで聞いたよーな覚えが…良きも悪しも知らせなかったら一般にはない事ですよねぇが、メインストリームなんでしょか?うーん…

 まぁ良きも悪きもつながりという訳ではないんですが、米の場合、己の正義を信じすぎているところが国際的には問題を生み出しているよーな?これまた大なり小なり、上から下まで(笑)米人に伝えたい一言、小さな親切大きなお世話じゃまいか?唯一絶対の神に唯一絶対の正義、それを盲信するのは個人の勝手だが、それを他者にも強要するのは如何なものか?この辺りの加減が全く分かっていないのが今の米じゃないですかぁーっ?で、顕著な例の一つがイラク問題、イラク戦争という事になるんだろぉなぁ…

 「アメリカが他国の政治体制に干渉してその国の首脳を追放しようとしたこと」は「内政干渉以外の何ものでもありません」に尽きるよな…対イラクに何故米は強硬し、英は追随し、仏は反対したのか、ついでに言えば日本も簡単に米についていっちゃった訳で(笑)ちょっと振り返って考えた方がいいんじゃないの?が本書のスタンスかなぁ?

 この時の日本の論理が同盟国だからだったよな…同盟国なら無批判でついていっていいんですか?いいんですが政治的にジャスティス?そして米のやった事といえば「イラクに対するアメリカの追い詰め方はかつての日本に対するやり方に近いとおもいます」だそな…「イラクに出張っていくアメリカには、自分の倫理を超越的に掲げて世界中を闊歩するエコロジストやソフト・ファシストの姿がちょっとダブってみえます」とな…とはいえ、「宗教性を起源とするような倫理・道徳、あるいはそれが形を変えた法律・国家といった従来の考え方の範囲内では収まりのつかない問題が出てきているのではないかということです」は、ちょっと薄ら寒い気がしてきたが…

 まぁ結果からいうと米勝利宣言キタコレで、「イラクの石油を独り占めした挙句、ヨーロッパに対しては、おれたちのいうことを聞かなければ石油は回さないぞと脅すこともできます」もありえるになったと…米の大正義キタァーで「アメリカが五月中旬に国連に提出した「イラクへの制裁解除決議案」は、これまで国連が管理してきたイラクの「石油食糧交換プログラム」を廃止して、米英主導の「イラク支援基金」によってイラクの原油を管理する意向を示しました」とさ(笑)更に「イラク戦争に批判的だったヨーロッパ諸国からはいっさいの発言権を取り上げることもできた」とさ(笑)結果、どゆ事というと反対した仏・独・伊丸損でござるの巻に突入した模様…

 でもね、転んでもただで起きないのが欧州列国なんでござる(笑)「フランスはイラク戦争に反対してきたのに、アメリカの圧倒的な勝利で戦争が終結したとなると、シラク大統領はただちにアメリカに働きかけを行っています」とな、さすが「外交慣れ」している国はやる事が違うとな…まぁ世界で一番手首が軟らかいのは仏人か伊人じゃまいか?ですからねぇ(笑)

 とはいえ、著者の対米感は「アメリカという国はどんな強硬なことでも、人道に反することでも、やりたいことはやる国です。それは太平洋戦争中のことを振り返ってみればわかります」と経験者は語るってか(笑)そしてまた9.11以後米は変わったのか?で「ネオコンが主導して力で世界をねじ伏せるようになった」のかですけど、「アメリカは昔からすこしも変わっていないよというのがぼくの基本的な見方です」とな…米の「戦争のやり方からいってちっとも変っていません」「本当に徹底的にやります」だそで、「それがアメリカという国の本質です」とな…「悪い意味で、前とすこしも変わっていないやとおもいました」って…「アメリカはまったく好戦的で、戦争をしたがってしようがない国だなとおもいますが、それは元からそうなんです」っててて…

 まぁそんな米に対して「アメリカは必ず日本を守ってくれると真に受けるなんてひどいものです」もまた著者はスーパーリアリストだからなぁ(笑)「同盟国だとか、条約にはこう書いてあるとかいっても、アメリカ側が反故にしようとおもえばいつでも同盟や条約を破って単独行動をとります」を忘れちゃいけねぇってか(笑)国家間の条約というのは法学的にも相当に重きをなす世界なのは法学部卒のアリスに聞くまでもないんですが、その条約が簡単に破棄された過去をこれまた日本人忘れちゃいまいか(笑)そーだ、ヤルタ会議に行こー(笑)

 それにしても経験者は語るで「戦争というものは脅し程度のことからははじまりません。100パーセントはじまらないといっていい。戦争をはじめるなら黙って奇襲をかけるとか、いきなりミサイル撃ち込んでくるとか、そういう方法をとるはずです」あらん限りの武器をもって黙って攻め込んでくるのが「それが戦争です」と言い切っていらっさるとこかなぁ…「ぼくにはそういう確信があります」と言えるとこがまさに戦争経験者は違う…「戦争はそう簡単に起こるものではありません」だとな…そーだったのか?以前にそー簡単に起きたら困るんですけど(笑)

 戦争というものに対する著者の目は何とも…「戦争に強い弱いというのはつまらないことで、それはわたしなどのような愚民のいうことです。そしていちばん戦争で犠牲の多いのも指導層のいうことを真に受けた愚民の愚さです。しかしどんなに賢い人でもいつでも愚民になりうるのだ!このことを決して忘れてはいけないとおもいます」は、直球キタコレでしょか?頭にというより、心にグッサリと突き刺さる一言だよなぁ…

 面白いと言っては語弊があるかもですけど、「戦争中のことを思い出せばわかりますが、政治家というのはじぶんたちの身辺が危なくなると、途中でどこかへ逃げ出してしまう」「責任問題を放り出してしまう」「いつの間にかいなくなってしまう」とこれまた戦争経験者談なんですが、コレ先の大震災を思い出すまでもないよーな?よーは有事には、非常事態には政治家=逃亡者という事でFA(笑)

 更に「敗戦後、四、五ヵ月のあいだ、日本国政府は機能しなかった。それでもぼくたちは生きていけたわけです。だから、ああ、国がなくなったって人は生きるものだなというのがそのときのぼくの実感でした」って、成程、あの政府に霞ヶ関に東電でも日本人かくあるべしだった訳か(笑)現場ってつえー、経験者ってつえー、まぁ愛国心なんて宣っているのは、その手の人達ばかりなりですからねぇ(笑)国家なんかより国民、国民よりただの人がメインじゃまいか?でも、とかく殿方って大きいものが好きだもんなぁ(笑)国家とか、グローバルだとか…

 でまた、反戦についてもこれまた厳しい(笑)「反戦の弁は誰でもがたやすくいえる部分です。従来通用している道徳・倫理観でも一応は通用するわけです」しかし、それはいざとなった時に「あまり有効性はないんじゃないかとおもうのです」は正直者乙ですかねぇ…リアリストともいうというか、実生活に密着しているともいうのか?実際、戦争状態になったら、家の庭にミサイル着弾したら、目の前で家族が殺されたら、それでも非暴力を貫ける人はガンジー位しかいないんじゃまいか?と思うのは気のせいか?まぁ平時だから出来る事なのかもしれませんが…どこまで貫けるのかその辺の覚悟もありや?なきや?の世界か…

 ちなみにパンピーの皆さんはどーしたらよかんべーには「非常事態のことなんか、論議しなくていいんです。そのときになったら、じぶんはこう感じる、あるいは家族でこうおもうというとおりにふるまえばいいのです」と言い切る著者、実に漢ですっ。まぁ良くも悪くも日本人のパンピーって非常事態対応に強いからなぁ(笑)下に行く程まともって…まぁこれが分かっていたからGHQも「何か新しい占領政策を行うときは政府の高位高官ではなく、一般国民に向かって声明を出すわけです」となったのかもしれないし(笑)

 さて、これからの国のあり方としては「地勢・地理・地域・天候という要素と国家の境界を限っている範囲とがうまくバランスがとれている国のほうが、そうでない国より有利だといえます」で、時代は「経済地理学」か(笑)

 で、経済問題となると不況か、不況になるのか?ですけど、人口問題と失業問題が今のお題目かなぁ?尤も著者は出生率のとこで人口減少については楽観的かなぁ?「女性の自立心の増大や、男性の生き方への不信からくる結婚忌避の拡大など、決して悪くない要素も含まれているし、もっとあからさまにいえば、男性の馬鹿さ加減にたいする辛い女性からの侮蔑の増大もあるにちがいない。これは決して悪い徴候とはいえない」と言い切っているとこなんか、著者、男性のはずなんですが…まぁ見ようによっては少子化、女性から見たら男性の絶望度ともとれる訳で(笑)その辺りを理解している殿方が殆どいないのが何とも(笑)

 失業問題のところは是非、詳細は本書をドゾ。ちなみに「正常な景気状態では四・一から四・二パーセントくらいに収まるものと心得ている」そで、今日本はそれより更に1.5%位上の水準を推移している模様…いや、もーね、リストラを奨励しているとこに未来はないと思えの世界ですかねぇ…雇用をカットして浮いたお金で黒字でございなんて、一時的な話でしかない事は自明じゃなかろか?で、それで景気回復、株価上がったって、「個人消費が国民総生産のなかでいちばん大きなウエイトを占めている」のを、政財界の人達は忘れているんじゃなかろーか?じゃまいか(笑)まぁどこのメーカーとは言いませんが、社員を万単位でリストラして、次にやった事が役員達の報酬増額ですからねぇ…それを黒字になったやほーいと持ち上げているメディアもあると…これまたどことは言いませんが(笑)

 それはともかく、結局、政府・政治が大企業にしか目を向けない政策をしている限り、これまた先は見えたという事でしょか?詳細はこれまた本書をドゾですが、著者の目線はぶれないなぁというか、市民目線、もっというと市井の目線が終始一貫としています。それが本書の一番凄いとこじゃないかと思いますが、そして、それが一番顕著なとこがこの失業問題(デフレ)のとこかなぁ…セレブ(役員)なんかよりパンピー(社員)をというのは、実にリアルなお話じゃなかろーか?役員一人の給料で普通の社員何人雇えるか?という事ですよねぇ…でもって、その社員に何人の家族がついているのか?も鑑みれば…右とか左以前に、第一次世界大戦後の独の失業問題を思い起こせば、そんなの関係ねぇ(死語?)とは言えないはずなんですが?最近は皆、一人勝ちの勝ち組ごっこがお好きの世界だしなぁ…

 後、これまた夏が来れば思い出すじゃないけど、夏の元気なご挨拶なのか?の靖国問題ですが、「国家というのは宗教の最後のかたちです」からすれば、なるほろの世界なのか?政教分離はどこまでか?ですかねぇ…「東洋は、仏教、イスラム教が多いわけですが、それが国家とかなりくっついていて独立しがたいという特徴があります。宗教的風俗、習慣まで入れれば、東洋の場合は宗教とめでたく分離していることはあまりないわけです」となる訳でそれをふまえて、「日本なんか、東洋の国としては分離しているほうだとおもいます。ところが他の国の人間はそう思っていない。だから総理大臣が靖国神社にお参りしたといって大騒ぎするわけです」となる訳だったりして…

 政教分離って当たり前というか、常識だと思っていたら、世の中そーではなかったってか?誰しも自分の基準、教養で物事はかるからなぁ(笑)国の事をあなたとは違うんですとは簡単には言えないもんなぁ(笑)まぁ言ったところで聞く耳持ってんなら、はじめからなんくせつけてくる訳もない訳で(笑)

 他にもたくさんたくさん本当にたくさんのエピというが議論満載と言うべきか(笑)いっぱいありますよってに、是非詳細は本書をドゾ。賛否両論あると思いますが、騙されたと思って一読をドゾ。

 最後に一つ、本書でヘーヘーヘーと思わされたエピを一つ、それは仏人と結婚した日本女性との会話?対話?な話なんですが、その人曰く「フランスなんていいところはひとつもない」「どこにもない」と言い切っているところ…唯一良かった探しをするならば「フランスと日本では「自由」さがまるでちがう」とこでしょか?「分け隔てしないということすら意識しない」という自由、ちなみにこの感覚が「フランスにはそこしか取り得がない」という事になる模様…徹底した自由さが仏の全てだそな…その他は「絶対に日本のほうがいい」となるそーで、「フランス人でも日本にきたがる人が多いそうです」とな、でも「そういう人はろくな人はいない。ちゃんとしたフランス人は日本にはいきたがりません」だそーですよ、奥さん(誰?)

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