« 直観と知識、気まぐれと思い入れ(笑) | トップページ | たえず空(笑) »

2014年7月31日 (木)

人間による人間の収奪に代えて、機械による自然の活用をおく…

絶景、パリ万国博覧会  鹿島茂  河出書房新社

 サブタイトルは、サン=シモンの鉄の夢でして、万博、鉄とくるとエッフェル塔なイメージがの世界ですが、あれは1889年の話、今回の万博はナポレオン三世治下で開催された1855年と1867年のパリ万博のお話なんでござる(笑)時は19世紀半ば、国の威信と、政権の威信をかけて行われたパリ万博とは如何に?といったとこでしょか?

 の前に、万博とは何ぞや?ですかねぇ?まず最初に浮かぶのが、建前上はどーであろーと万博とは「国家的プロジェクト」であるかなぁ(笑)「常にそのときの国策に忠実である」だとか(笑)かくて「反権力的な性格をもつ万国博覧会というものは絶対にありえない」とな(笑)そんな訳で「文学者や芸術家にとって同時代の万国博覧会がグロテスクに思えるのは、この要素があるためである」そで、いつの時代も文化・芸術とは反権力的なものなりという事でしょか?

 も一つが万博の第一回がロンドン万博(1851)の名称がグレイト・エクジビションならば、パリ万博はエクスポジシオン・ユニヴェルセルと、物が違うんですよ、奥さん(誰?)となる模様…さすが、仏、英とは何事も対立する世界に住んでいらっさるのか(笑)仏的には単なる博覧会ではなくて「地球上に存在する万物を展示し、それらがすべてひとつの体系によって統合されているという事実を「明示する」という意味において「ユニヴェルセル」なのである」って…何とゆーか、昔からこーゆー大上段な構えがおフランス様は好きなんだなぁ(笑)

 かくて、仏式万国博覧会のすゝめが爆進するのでござ候(笑)

 アリス的に万博というと、それはもーじもっちーならば大阪万博一択でしょお(笑)しかし、そんな昭和な話、21世紀の今知っている人がいるのだろぉか?かなぁ?何せ准教授とアリスにしても永遠の34才で、1970年のこんにちはぁーっなんて生まれる前の話やんけ?の世界か(笑)

 さて、本書はサブタイトルがサン=シモンとあるよーに仏で起きたサン=シモン主義がその根底にあるのですけど、フランス革命があって、ナポレオンが出てきて、王政復古があってという仏の歴史の一連の流れがまず下敷きにあって、更にフランス革命によって王侯貴族は排斥できたけど、その空隙を占めたのはこれまたブルジョワジーという新たな特権階級、既得権益集団じゃまいか?で、大多数の民衆の生活は一つもよくなってないやんけ?というある意味今でいう社会主義的なテーゼからスタートしているとこですか?どーですか(笑)

 ただ、所謂マルクス主義や共産主義のソレと違って、サン=シモン主義はとって代わるタイプじゃなくて、両者WINWINな関係に持っていこーじゃまいか?系という事ですかねぇ?所謂一つの資本家と労働者の協同、美しい話じゃまいか(笑)サン=シモン主義の形成や発達についての詳細は本書をドゾですが、最も人口が多い無産階級(労働者)に「本来なら、政府はこの階級に最も意を配らなければならないはずだが、現実には、最も顧みられることが少ない」とな…まぁこれは今も昔も変わりなしという事ですか(笑)

 まっ資本と物流の循環、労働者の向上というサン=シモン主義的なソレについても詳細は本書をドゾ。取りあえず、第二帝政、ナポレオン三世はパンピーを味方につけていざ進まんの世界だったよーで、国民の生活向上を目指したという事になるんだろぉか?歴史的なソレについての詳細も本書をドゾてすが、何で万博の本に長々と訳の分からんサン=シモン主義とやらの話が出てくるかというと、その労働者階級の意識の向上の為に引いては国民一般、全国民に向けての啓蒙の場としての万博だったんでござるとな(笑)

 よーするに百聞は一見にしかず、騙されたと思って見て見ての世界が展開していった模様…思惑通りに進んだとこもあり、まったく機能しなかったとこもあり、予想通りもあれば、何じゃそりゃもありと、そーゆー思惑の万博、それぞれ階級別にもあらーなか(笑)

 後は、まぁ産業革命が一つ一つ定着していって、更に技術革新が進む、世界中に植民地の世界で貿易もまた進む、物が動き、物が増える時代だったというのもあると思いますの世界で、この辺りの関税のアレコレ、ええ、セレブの皆様の抵抗はこれまた今も昔も変わりなしという事でFA(笑)

 更にこれまた実におフランス的なんだけど、世界の中心はやはり仏なんでございますよ(笑)そゆ宣言というか、顔見世的な思惑もはらんで、今万博が熱いってか(笑)も一つ、機械化によって、大量生産大量消費の時代の幕開けって事にもなるんじゃまいか?ですかねぇ…パンピーだって物が買えるってか?

 この物、圧倒的な物量、もしくは物流の世界…万博が国家による「公」の行事であったとしても「その目的が、個人や私企業の発明・開発した優れた「商品」を一ヵ所に集めて展示し、生産者・流通業者・消費者それぞれに刺激を与えて、各々の利潤追求の欲望を加速することであるという点では、これほど資本主義的な制度もほかにはない」となる模様…本書発行当時では、共産圏で五輪は開かれても「万国博覧会はついに一度も行われなかったのは、ある意味では当然すぎるほど当然のことなのである」とな(笑)成程、上海万博はゴホンゴホン…

 まぁ商品的な話でいけば、クリストフルやバカラ、ゲランetc.はわしが育てたと万博さまが言いそーだが、新会社、新商品がバンバン出てきた時代というのもあるみたいです。ここで成功するか?しないか?メダルとれれば広告効果も出る訳で、近代商業の形態がここから始まったもあると思いますなのか?ちなみに仏と言えばワインですが、そのフランスワインの知名度を上げたのもこれまた万博以降の話だそな…となると仏ワインも歴史の表舞台に出てきて150年位とゆー事になるんだろか?ちなみに独のブラスリやってきたで独ビールうまぁが広がったのも万博のおかげだとか(笑)

 アリス的なとこでは紅雨荘の人形じゃないけど、人形というとフランス人形のイメージでいたら万博前まではニュルンベルク製が主流だったとな…テディベアといい、実は独、その手のものがお好き系だったのか?ついでに園芸が国民に定着するのも万博からというから、文化ってパネェ…

 かくて民族大移動ではないけれど、勿論仏国民には一人でも多くの人に見てもらって国民生活の向上にもあるんですけど、各国セレブもやってくるでパリは燃えているか?の世界か?尤も、各国セレブのお目当ては「ヴァリエテ座で開幕したオッフェンバックの最新のオペレッタ「ジェロルスタン大公女」」だったとな…何で、オペレッタが一番やねんというとその内容がどこの国の国王(女王・セレブ)の話なのか?「ヨーロッパの君主たちは皮肉られているのはだれなのか知ろうとして、パリに到着すると取るものもとりあえずヴァリエテ座の桟敷に駆けつけた」とな…成程、どこの国も身に覚えがありすぎるってか(笑)

 ちなみに1867年の万博には徳川慶喜の弟昭武も参加していて、しかもオペレッタ見物もしている訳だから、これセレブ的にはジャスティスだったんですねぇ…日本館についての詳細も本書をドゾですが、一種の見世物的な要素がなきにしもあらずですけど、こゆ時に何故か「日本の女たちを見て大いに気にいりました。彼女たちはカフェ・オ・レのような皮膚をし、それがはなはだ快適な色合でした」(フロスペル・メリメ)の談もあれば、男性については「小さくて貧弱な様子で、病的な感じがする。おそらく、それはひげのない顔のなかで小さな目がキョロキョロとしているせいだろう」(ホール・ベレ)とあって、何故か同じ日本人でも男女では評価が真逆なのがアレですが…

 何はともあれ、万博一つで世界が変わるというか、目指したというか、その中心人物の二人、ミシェル・シュヴァリエとフレデリック・プレーにとっては確かに「地上のユートピア」をオレは作ってみせるの世界だったろーしなぁ(笑)とにかく、壮大な事を夢想してガチでやってやるぜという時の仏人の馬力は、五輪の時も、W杯の時も思ったがパネェ、超パネェ(笑)

 かくて一夜の夢というよりは期間限定の夢の途中みたいなノリの万博は続くよでしょか?てな訳で、詳細は本書をドゾ。

 目次参照  目次 国外

|

« 直観と知識、気まぐれと思い入れ(笑) | トップページ | たえず空(笑) »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

国外」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 人間による人間の収奪に代えて、機械による自然の活用をおく…:

« 直観と知識、気まぐれと思い入れ(笑) | トップページ | たえず空(笑) »