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2014年7月 4日 (金)

亀の島へ

ナバホへの旅 たましいの風景  河合隼雄  朝日新聞社

 ナバホって何だ?と言えば、ネイティブ・アメリカン(もしくはインディアン?どちらの呼称でいいのか?人と時によって違ってくるよーな気がするんだけど?実際のとこはどなんだろ?アメリカ先住民の表記の方がいいんだろか?)の一部族、今は米のナバホの自治区に主に住んでいらっさる模様…場所的にはアリゾナ州とニューメキシコ州とユタ州とコロラド州にまたがる地域という事になるのか?大きさ的にはアリゾナ州の土地がこれまた主みたいで日本的に言うと北海道と九州の間位の広さという事になるらしー?人口は23万人だとか…

 で、そこのシャーマンに会いに行く旅というのが本書のメインでしょかねぇ?でで、今何故ナバホなのか?は30年前の留学時のお話とか、先のNHKの番組を収録した際に再会を約束したからとかあるんですけど、詰まるとこ先住民の知恵を拝見になるのだろーか?「近代の科学・技術は、人間とその対象とする現象とか切断されていることを前提としている。だから、誰にも通用する普遍的な理論や方法論が得られる。これは、人間が、外界を自分の欲するように支配し、操作する上で極めて有力なことである」とな…文明万歳ってか(笑)

 だがしかし「人間が自分と関係のある現象に対するときは、それは無力である」とな…例えば月に兎はいませんよ、となり、人々は物語をなくしたという事ですかねぇ…結局それは、関係喪失となり、孤独に行き着くと…

 最早科学が万能でない事を知ってしまった今、何を頼りに生きていけばいいんだぁーっ?という心の叫びの答えの一つが、ヒントの一つがここにあるかもしれないよというお話ではなかろーか?かな?

 アリス的に米先住民…その内ネイティブアメリカンの謎とか出るんでしょーか?さて、ナバホにも神話はあるのですが、これが傍から見る分には非常にユニークなんだけど、まっ詳細は本書をドゾ。何より凄いのはこの物語・神話には「暴力もなければ、闘争というほどのものもほとんどない。だからある意味では、物語の中で、華々しさに最も欠けるところである」と神話の語り手自らが告白しちゃってる位なのだ…かくて、神話の中心議題は「ホズク」なんだよという事になるそな…で、このホズクとは何ぞや?というと、美と均衡と調和、「これら三つの言葉を組み合わせて、どうやらやっとその真意に、ある程度近づけるような観念だと言える」という事になそな…日本人なら「和」の概念を思い出すかもだそだけど?ちなみにこのホズク、発音的にはホッジョーが正しいそな…

 で、まぁそんな神話、概念を持っていらっさるナバホへGoと(笑)ナバホの歴史、特に白人入植後の歴史はあまりにあまりなので、ロングウォークとかね、詳細は本書をドゾ。これは部外者が気軽に語れる内容ではないよーな…米社会の負っている負の財産もまたとてつもなく大きいという事ですかねぇ…米原住民は何もナバホ族の人達だけではない訳ですから…でで、前回はNHKの番組でという話で今回再びとなったのはテレビ取材だったから、突っ込んだ話が出来なかったという事になるそで?何故に?となれば、これもまた現在の米の癒しブームにのって、ネイティブアメリカンの癒しの技法とかで、見かけだけ真似て法外な儲けに走る米人がいらっさる模様…現代も文化摩擦は勃発している訳ですね…かよーな訳で、写真とか動画禁止、録音も禁止みたいな措置を取らざる得ない原住民の皆様だったりする…

 突っ込んだ話をするには、生身で行くしかないんですよね…リスペクトを携えて…この辺りの分かり合える感覚は何となく日本人なら分かる感じかなぁ?一目見た瞬間に、ああ、と分かる感覚というか?

 でで、著者はそんなナバホのメディスンマン達に会いに行くと…で、これまたどの人も神秘の人というよりは朗らかな気さくな人達なんですよ、これまた詳細は本書をドゾなんですが、この邂逅の雰囲気は何とゆーか、近所のおっちゃん、もしくは田舎の親戚に会った感覚に似ている気がするのは気のせいか?

 ただ、現地事情が未だに「われわれは他の誰よりも上だなどと思っていない。クリスチャンが悪いなどとわれわれは思っていない。しかし、クリスチャンは違う。近所の人であっても、黒い人、赤い人、黄色い人は愛せない。白でなければならないと彼らは言う」という件は現地の人の言葉だけに重いものがあるよなぁと…「それに、クリスチャンは英語を喋れないものは愛さない。英語が下手だというだけで馬鹿にする」とは、それがグローバルスタンダードだと思い込んでいる人達だからなぁ…

 面白いと言っては語弊があるかもですけど、ナバホで何かのトップ、まとめ役になったとしても「別に「偉い」わけではない」という感覚らしーです。「偉いと思った途端に人々は離れてゆくのだ」とはけだし名言ではなかろーか?奢れる者は久しからずという事ですか?そーですか(笑)後にもいろんなメディスンマンの人達登場してきますが、この空気感が日本人に似ている気がするのは気のせいか(笑)

 日本的というとナバホとの関係は、実は先のWWⅡの時の暗号、ナバホ・コードトーカーの事を知っている人は知っているだろかの世界でして、この詳細も本書、もしくは歴史書をドゾ。米では英雄視している部分もあるみたいですけど、ナバホ的には「われわれは誇りに思っていない」という人もいたりして、これもまたアレですよねぇ…ナバホの聖地に政府の感謝の記念碑が建っているそな…米って記念碑好きなのか?それにしても現地的にはここは聖地なのに、という感覚な方もいらっさって、これまた色々あるみたいです…

 ナバホが母系社会とか、ナバホの住居のホーガンとかについての詳細も本書をドゾ。また、メディスンマンのお仕事事情についての詳細も本書をドゾ。これまた傍から見る分には、神主さんの地鎮祭や、カウンセラーや、町内会の会長さんといったよーにも見えるんだが、街のコミュニティーがナバホではまだまだ続いている感じかなぁと思いますた…人と人、物と物、自然と自然が同じよーに繋がっている感覚って、分かる人には分かるだろーけど、米的にいかがなものか?かなぁ?

 「白人は独占的に所有し管理する。それのみならず、白人はいつも「私が正しい」と言う。彼らの「正しい流儀で押しまくってくる」」とは…正義とは何か?の正義病の人達だからなぁ…かかわった人達は皆、分かりますの世界か(笑)法治国家、法の下の平等といっても「現代の産業社会においては、「"証拠不十分で不起訴"となる行為が、善い行ないと道徳的に同等になってしまうのである」」ですからねぇ…結局「法律の網の目をくぐる術にすぐれた者が、常に「正しい」(そして「強い」)ということにならないだろうか」という事になってしまうんですよねぇ…いやー、もーナバホ版正義とは何か、あると思いますの世界か…

 現代の治療問題というか、アプローチについての詳細も本書をドゾ。この辺りは、著者も心理療法家が本職ですから、リキ入っている感じでしょーか?魂なのか、無意識なのか、それが問題だ、問題だ(笑)それとアルコール依存症についての件も本書をドゾか…どこの国も、どこの土地も問題のないところなんて無いという事ですかねぇ?ただ、その治療法にメディスンマンが活躍しているとこが、実なナバホ的です。現代医療との共存もあると思いますの世界か?

 ある意味、社会の制約が多い中で、縁を切って個人主義的な、都市型な生き方は楽かと思えば、その半面孤独につながって抑うつやらアルコール依存やら、子どもの教育やらと問題が多発していく事になったじゃまいか?ですからねぇ…人との縁のうっとうしさと、人との縁の有り難さと、その狭間でどーする?なのかなぁ?

 まぁそれはともかく興味のある人は本書をドゾとお薦めしておこー(笑)何となく普通の旅行記みたいなノリなんですが、出て来る人達が皆個性的で一家言ある人達ばかり、なのに物凄く自然体という、これまた日本人的にはあはは分かる分かるの世界だと思われなんですけど、現地的には白人との感覚の違いが浮き彫りになったよなで「口じゃなくて、そこにいるということだけで発信できるという関係です。しかし、白人の文化人類学者が行ってノートをとったりしても、あんなに喋らないでしょう。僕らやナバホみたいな、人間同士の関係が成立しうるんだということも、白人にはすごくわかりにくい」で、分からないものは原始的だで切り捨て御免なんですね、分かります(笑)

 ただ、もーキリスト教だけでやっていけるのか?という疑問も僅か一滴であろーと浮かんでしまった以上、さて、どーするか?「アメリカでは教会は非常に大事な社交場です。そこに属さずに社会で生きる、出世するなんていうのは難しい」となるとな…他者に対する理解度という事を前提にした場合、同じ宗教がないと語れない、分からないという世界はいかがなものか?の世界ですかねぇ、奥さん(誰?)

 「風とか土とか星とかと、皆つながっている」この感覚をどこまで実感しているかでしょか?「そういうつながりを忘れて、今われわれはEメールや携帯で「世界とつながっている」などと勘違いしている。これは大錯覚を起こしているだけです」と言う著者の言に迷いはないよな。他にもたくさん名言の嵐ですので、本書をドゾドゾ。

 目次参照  目次 国外

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