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2014年8月28日 (木)

まれなる幸福な時代(笑)

ローマ人の物語 24 賢帝の世紀 上  塩野七生  新潮社

 ローマもついに成熟期、爛熟期に突入ですかねぇ?多分、ローマ帝国史上最高の評価を受けたであろートライアヌスじゃまいか?なんですけど、ここで面白いと思うのは、資料的には(史料的には?)「信頼を置くに値する文献資料は絶無という一事である」だそで…あまりに問題ないと創作意欲が涌かないんだろぉか(笑)

 とはいえ、歴史は続くというか、進むのでいってみよーのトライアヌス…はスペイン南部の属州のイタリカ出身、出自的には軍団長の息子に過ぎなかったって(笑)ちなみにその父親はユダヤ戦役、イェルサレム攻防戦にも参戦して武勲を上げた人らすぃ…まっこの辺りの詳細は本書をドゾ。後にその父はシリア属州総督にもなっていらっさいます。ちなみに「シリア総督といえば、ローマでは伝統的に、東方軍の総司令官と同意語であった」となる模様…

 さて、エリートコースというか、まぁ順調にローマ式出世の階段を上がっていたトライアヌスも35歳の時に第七ジェミナ軍団の軍団長に、タラコネンシス属州の総督になっていたと…で、36歳の時にあのサトゥルニメスの反乱が起きてこの時多分ドミティアヌスの知遇を得たんじゃまいか?で38歳で執政官に、39歳で高地ゲルマニア軍の司令官に着任するでござるの巻か(笑)

 さて、そのドミティアヌスが暗殺されて、多分背後に元老院の影がだけど真相は未だ知れずですが、ただそれは当時の軍関係者には不満があった模様…元老院的にはオケでも、軍的には人気あったんですよドミティアヌス(笑)ちなみに19世紀の歴史家モムゼンの評価も高い(笑)で、時の皇帝ネルヴァはどーしたかといえばトライアヌスを自分の養子にするよ宣言出しちゃうもんねで、これ事実上の共同皇帝にしたも同じとな(笑)時にトライアヌス44歳であったとな…

 では、すぐに指名されたトライアヌスはローマに姿を見せたか?といえばそれはなしと、ついでネルヴァが亡くなった時にもなしで、何やってけつかるねんというと、トライアヌスは現場の男であったという事でしょかねぇ?ある意味ローマ帝国悲願の対東側防衛線の徹底でしょか?本気になったローマは、特に軍関係についてはパネェんですよ、奥さん(誰?)

 アリス的にローマ…帝国の野望的なソレはともかく、作家として見た場合あると思いますなのかなぁ(笑)というのも、歴史叙述の動機というのは「一、好奇心が豊かで、それによって知り得た事柄について物語ることが本来的に好きなこと」「二、過去を叙述することで、現代、そして将来への教訓になることを願って」「三、惨めな状態から脱却できない同胞たちに対する、強烈で熱い怒り」があるんじゃね?という事らしーんだが、この一番目のソレはまさにアリスと思うのは気のせいか(笑)

 さて、皇帝になったはずなのにローマ入りを中々しないトライアヌスはライン川沿いの防衛ラインを完璧に仕上げていたと…で紀元99年晩夏万全を尽くしてよーやく首都へとな…まぁ何とゆーか、トライアヌスは皇帝的派手さのないお人だった模様…帝位前半は特に(笑)ある意味質実剛健を極めていた人とも言うのか(笑)何にせよ、上から目線乙で元老院とタメをはる事もなく、その質素さはいっそ庶民的?じゃまいかでパンピーの受けもよく、しかも奥さんも属州出身者で「教養が高く賢明な女だったが、美人でも派手でもなかったので、羨望や嫉妬の対象になる心配もなかった」って(笑)それにしても「女とは、同性の美貌や富には羨望や嫉妬を感じても、教養や頭の良さには、羨望もしなければ嫉妬も感じないものなのだ」とな、そーだったのかぁーっ?頭のいい女に対して評価しないのは殿方の方かと思っていたが、同性もそーだったのか(笑)

 まぁ女性側はともかく、男性側となると優秀な人材は必要なんですよ、奥さん(誰?)で、トライアヌスは自身が執政官を兼任する事が少なかったお人という事になって、その心はどゆ事というと執政官経験者が増えるって事は元老院議員が増えるにゆー話に、個としては地位が上がってヤターってのもあるけど、国的には「ローマには、要職に就く元老院議員の中でもとくに、「執政官クラス」と呼ばれる階層があった。執政官を経験した人、の意味である。執政官クラスの者が責任者に就任したというだけで、その問題への国家のとり組み方の真剣度が測られたほどだ」になるとな…恐るべしローマというか、ローマの強みは結局この人を育てて、採用するに尽きるよーな?これは天下の皇帝職もね、なんですかねぇ(笑)

 ローマ皇帝はこー何とゆーか、モロに職という感じだよなぁ、匠ですというか(笑)で、今まで見てきて思う事は世襲制って無理が出るというか、やばいって事ですかねぇ?一代目はともかく、二代目は何とか、ただ三代目となると良くも悪くも回りが胡散臭い目で見る事になるとゆー(笑)物事、固定した方が安定するけど、固定されたままだと否定されるという事になるのか?まぁ私利私欲のないリーダーって、そーはいないからなぁ(笑)で思うのは息子のいる男の公平性と、これまた息子の出来は望んではいけないものなんだろか?かなぁ?どっかのデータに上司に男の子が生まれた時と、女の子が生まれた時では部下的にはどよ?というニュースで、部下的には女児の方がいーらしー…というのも給料が上がる率がもしくは昇進する率が女児の方があるとな…よーするに女児を持った上司の方が公平性があるという事らすぃ…男の子が生まれるとうち(家、会社etc.)を継がせなければならないと考えて、更につがせるそれらの増大、それなりに立派じゃないとねとなって己の囲い込み運動になる模様…しかもそれをつがせる息子はたいてい外れていると(笑)かくて、部下にも会社(組織)にもいい事ないみたいなノリに陥るパターン多しという事らすぃ(笑)まぁ人間、欲をかくとロクな事にはならないという典型か(笑)

 で、話をローマに戻すとトライアヌスには実子がいなかったよーで、この辺りもローマ市民的には血縁でもなく、野心でもなく、実力をというその一点がモノをいったとゆー事ですかねぇ?何にせよローマ皇帝職はかなりの力量がないとこなせない仕事ですから、ドラ息子がつげる簡単な職業ですとはいかないのは自明の理ってか(笑)

 も一つローマ皇帝職の凄いとこは、「皇帝とは、法の上にある存在ではなく、法のほうが皇帝の上に立つ」(@小プリニウス)と認識していたとこじゃまいか?真の法治国家とは何か?現代でもアレな国が多い昨今、これを1900年も前に実施していたローマぱねぇ…更に皇帝の歳入は私財に非ずの精神もこれまた徹底していたというとこが…よーは皇帝のお金は自身の為じゃなくて国の為に使えやの世界だったと…こーして見ると国家安全保障問題といい、財政や綱紀問題といいトライアヌスが今ここにいたらの世界だよなぁ(笑)

 でもって経済問題も「属州民といえどもローマ人の一部である」で「自然はどこにも均等な恵みをもたらすわけではないから、助けを必要とする地方に援助するのは当然である」と言い切る小プリニウスもパネェ…でロジスティクスというか、交易というか、とにかく国内という一大経済圏を守るのは勿論、盛り立てていくのが皇帝の務めって…凄い、国民の生活が一番って、そーいやどっかで聞いたなぁ(笑)

 ローマ皇帝の責務って…取りあえずトライアヌスは国内空洞化対策に「元老院議員は、少なくとも資産の三分の一を本国であるイタリアに投資する」事という法律を通すんですよ、奥さん(誰?)儲けだけを考えればどこぞのハゲタカ衆の皆様とか、どこぞのアレな人達みたいに自国無視して儲け口に投資これがジャスティスになる訳ですが、それだと地元が空洞化するのは目に見えているという事で、こー言ったら何だけど地元がしっかりしていてこその発展なんですよねぇ…ちゃんと中小、パンピーの事まで目線に入れているトライアヌスぱねぇ…経済顧問でもいたんだろぉか?

 しかも教育問題もこれまた、育英資金なんかやってる訳で詳細は本書をドゾですが、人材を発掘、教育していかないと国は回らないという事をよくよく知っている人だったんだなぁ…更にこれ受給に庶子や女子も想定内に入っているから凄い…あの男性社会のローマでですよん…

 まぁともかくトライアヌスというとダキア戦役にじゃまいか?でこちらの詳細は本書をドゾ。絶対王政というか、王様の独裁制というのはどーしても外に敵が必要になってくるのか、も一つ欲が深くなっていくのか、まぁ財宝は全て王の物の世界の住人だからなぁ…普通に考えれば大国との交易で経済潤すというか、回す方が国内的には利があると思うんだけど、自分一人の利となれば奪ってこれればオケになるのか?全体の底上げより、自己資産の上積みって事ですかねぇ…後、大国に勝った、もしくは対等にやれたという権威という名の箔付(笑)がぽちぃってか…も一つこれパルティアのとこで出て来るけど「専制君主が最も恐れるのは、外敵より内敵、つまり自分の王位をおびやかす可能性を持つ人物である」の件は何か現代の独裁国家にも繋がるものがある気がするのはこれまた気のせいか(笑)

 対する、ローマという国は「一個軍団に加え近衛軍団の半ばという、一万もの兵士の犠牲にも耐えた。だが、自分たちの平和をカネで買うのは、たとえそれが象徴的な額にすぎなくても、いやそれだからこそなおのこと、飲み下すことができなかった」人達であり、「戦争は怖れるべきではない。だが、こちらから挑発すべきでもない」(@小プリニウス)と断言したよーに、やるときゃやる人達なんですよ、奥さん(誰?)かくて「ローマ軍が本気で網をたぐりはじめたら、それに対抗できる民族はいない」になる訳で…結果は…

 さて、トライアヌスというと有名な公共事業の詳細はこれまた本書をドゾ。ついでにダマスカスのアポロドロスについても本書をドゾ。やるぜの皇帝とやりますの建築家が揃うとこーなりますの典型じゃまいか(笑)やっぱインフラでしょ(笑)ちなみに今の中東辺り、ローマの頃の方が道路的には整備されていたかもの世界とは…

 インフラ的なエピで対ギリシャの「イケーア市が建てた、劇場まで附属した体育センター」の件…工事は滞っているし、出来たとこから壊れていくし、資金はあぽーんだしでどーするよ?な問答があるんですが「まったくギリシア人というのものは、体育館となるとわれを忘れてしまう民族である。それでついつい大規模なものを建てはじめてしまったのだろうが、彼らとて、自分たちの必要に応じた規模で満足することは学ぶべきだろう」と答えているトライアヌスって、ていうのもあるけど、ギリシャっでカエサルじゃないけど毎回同じパターンを繰り返していらっさる民族なんだろか(笑)

 まぁビティニア属州に対するトライアヌスのソレ、属州総督裁判の多発から問題を懸念、元老院領から一時的に皇帝領にして小プリニウスを送り込む、で問題点を洗い直し、財政再建に取り組むとな…それは「財政が破綻状態にあって利益を得るのは少数でしかなく、その他多数は被害者になるからである。そうなると、社会は不安定化する。その反対である善政とは所詮、正直者がバカを見ないですむ社会にすることにつきるのだった」って、それを熟知していたトライアヌスもパネェが、一部の利益の為に国民に負担をしいているって、どっかで聞いたフレーズのよな気がするのは気のせい(笑)

 ローマの属州統治の基本の一つは税率を上げない事もあるんですが、まぁ税に関してはこれが一番大事ぃだろぉなぁ(笑)増税した政権に先はないのは歴史を見るまでもないし(笑)も一つは統治者の派遣されてくる総督に対して、その任期が終わった後(一年位)に不満があれば属州民に告訴する権利を与えた事かなぁ…かくて「属州総督の"クリーン度"は格段に上がった」とな…ローマの属州は皇帝領と元老院領に分かれていたけど、この属州総督裁判の被告は「ほとんど一人の例外もなく、元老院属州の総督から出ているのである」という事からお察し下さいだよなぁ(笑)ローマの人材プールに元老院は必要だったという側面もあるだろーけど、ローマの腐敗はこの元老院がメインじゃね?既得権益万歳ってか(笑)懐を温めたらいけないんですかぁ?っか(笑)

 まぁ他にも色々色々本当に色々エピ満載なので詳細は本書をドゾですけど、面白いと思ったのが「子もち元老院議員の優遇法」(笑)あのアウグストゥスが決めた法なんですが、どゆ事というと「官職の選挙でも、三人以上の子のいる人のほうが優先される。また、各官職には数年の休職期間が設けられていたが、三人の子もちならばそれも免除されていた」なんですよねぇ…政治家も少子化対策なんて言っているなら、自らもそれに従えとか(笑)決戦投票するまでもなく子どもが多い方が当選するとかにしたらどーだろぉ?ちなみに庶子は逆カウントになったら(笑)少しは政治家も身ぎれいになるんでしょかねぇ(笑)

 最後にトライアヌスという皇帝はもしくは治世、その成功の一つは「トライアヌスが実にめんどう見の良いリーダー」だった事かもね、ですかねぇ…ただ、この場合どっかの国の政治家みたいに地元に対してだけの、もしくは賄賂をくれるとこだけのソレじゃなくて、国全体に対してのソレだったとこでしょか?ちなみにトライアヌスはあれだけ公共事業していながら自分の地元のイタリカには無しな人だったとな…帝国にとって必要なとこに必要なだけ配分したという事でしょか…また人材も誠実と公共心、これ大切で…人がまっとーであれば国もまっとーなんだよなぁと(笑)

 まぁ最晩年の結末についての詳細も本書をドゾですが、何せよ頑張った人というのはこの人じゃないかじゃまいか(笑)やるだけの事はやったというのがトライアヌスというお人だろーな…そして紀元117年8月9日にトライアヌス没と…後継者にはハドリアヌスが指名されているけど、その話は次巻を待てか(笑)

 目次参照  目次 文系

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