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2014年9月22日 (月)

日の下に現れ出るための書(笑)

図説 エジプトの「死者の書」  村治笙子 片岸直美 文 仁田三夫 写真  河出書房新社

 エジプトでお墓というと王家の谷的なイメージでいたんですが、あの壁画的なソレって所謂一つの呪文だったのか?亡くなった人への祈りというか、送り出し文・絵という事になるんだろーか?まず何よりもエジプト人の死生観半端ネェー、これに尽きるよな…

 で、まぁ壁画ありの、棺桶に書きますありのおまじないは、「第二中間期の終わりごろから、神殿の文書庫から故人に必要な呪文を選んでパピルスの巻物に書き写し、ミイラの包帯の間や特別の箱に入れて副葬するよになった」とな…で、これが新王国時代になるとミイラの包帯、彫像、調度品にも書かれる事になり、特権階級だけじゃくて庶民にまで行くぜの世界展開となった模様…

 で、この死者の書の研究、エジプト学が定着したのが「ドイツのエジプト学者カール・リヒャルト・レプシウス」の著作「死者の書」(1842年)からだとか…元になった資料はトリノ博物館(伊)所蔵の「プトレマイオス朝時代のイウフアンクという人物の副葬品であったパピルスの巻物の呪文を分類して番号をつけた」事になる模様…でその後の研究者も「彼の付した呪文番号を」採用した事になるとな…

 その後、エドゥアール・ナヴィエ(スイス)の「第十八王朝から二十五王朝までのエジプト死者の書」(1886年)とか、A・ウォリス・パッジ(英)の死者の書(1884-99年)を発行しているとな、ちなみに「本書の図版の多くも、彼のその頃の著作からのものである」となるそな…

 でここまではこんなんありまっせの世界だった訳だけど、となるとその翻訳はどよ?という事になる訳で(笑)

 アリス的には、エジプト…その内出て来るのだろーか?

 さて、死者の書の翻訳ですが、「当時のエジプト人の精神面、思想面に踏み込むたいへん難しい作業である」になるそーで、まぁ今となってはかなり特異な世界という事になるよーな…まぁ特に一神教の国の人にとっては驚異の世界だろしなぁ(笑)そんな中「死者の書」(トーマス・ジョージ・アレン/1974年)とか、「古代エジプトの死者の書」(ポール・パルケ/1967年)とか、「古代エジプトの死者の書」(レイモンド・フォークナー/1985年)等あるそーな…こーして見ると意外とエジプト学新しい話なのか?

 それにしても当時のエジプト人の死生観が「自分が死んだら、自分と同時に生まれた「カー(生命力、ここでは分身のような意味もある)」と再び一緒になるのだ。そして自分の中の動くことができる部分「バー」や「アク」が、墓の遺体から抜け出し、自由に現世に戻って来て、生きている者たちに働きかけができるのだ、と」信じていたそーで…その為の葬儀の一つに死者の書も組み込まれていたとゆー事か?

 で、死後の世界的にはエジプト的には出ましたオシリスという事になる模様…エジプトを治める神であったけど弟のセトに殺されて、妻(妹)のイシスによって一時的に復活させるも完全復活ならず、「彼は冥界に下り、死後の世界の王となった」とな…ちなみ現世は息子のホルスがセトを破って継ぐ事になると…とにかく「この、神ですら死を免れることができないという考えのおかげで、エジプト人は死ぬというう運命を真っ向んら受け止めることになる」となったとな…またホルスが後を継いだ事で「長子が後継者になりうるという習慣が公に認められたことに」なったとな…だから現世のお葬式も長男がやらねばの世界になったとな…

 まぁ何にせよ、本書の見どころの一つがその豊富な図像にあると思われで、これ是非本書をドゾ。死者を送る、死者の為の、これまた死後の世界の絵物語のよーで、非常にふつくしい世界です。あのヒエログリフという文字も字なのか、絵なのか、読めない人間には一種のデザインのよーにすら見えるソレで、絵の彩色も奇麗だし、これは一見に値する出来じゃまいか?いやぁ日本のお墓もこーなったら墓石もキンキラキーンな世界になっていたのだろぉか(笑)抹香臭さがまるでないんですよ、当たり前ですけど(笑)

 さて、ミイラとは再生復活に必然のものだったよーですが、死者の「人間の活動的な部分、バー(魂)はどこへでも行くことができた。昼には鳥の姿で自由に動き回り、夜になると肉体に戻って来た。入れ物の肉体が破戒されると、パーは戻る場所を失ってしまう。そのため、腐敗しない完全な遺体が必要と考えられた。ミイラのマスクは、自分がどこへ帰ればよいかの目印になった」とな…全ては死後の為にの世界だったですねぇ…終始一貫しているというべきか?

 ちなみに副葬品としての「ミイラの姿をした小さな彫像は「シャプティ」と呼ばれている」そで、「来世で死者が不自由しないように、現世の生活を再現させる数だけの模型がある」とな…で、ウシャプティと呼ばれるシャプティ像は「神々から困難な仕事をするように頼まれたとき、死者に代わって返事をするよう望まれた」って…代理まであるとは用意周到(笑)いたれりつくせり(笑)

 それにしても古代エジプト、王と神は重なっている訳だけど、アクのとこの話のことになるとその辺りもアレかなぁ?「「アク」とは、死んだものがあの世で変容を重ね、来世で復活して至福を得るという、死者が最終的に到達する最高の状態を意味する」になるそで、「死者は来世で神々と肩を並べ、幸せな生活を永遠に楽しむことを約束される」のだそな…ある意味来世という名の天国か?

 で本来ならば王以外が神になる事は許されないはずが、「死者は完全なアクとなって神の追随者の仲間入りを果たし、晴れて天空を巡る太陽神ラーの聖船の乗組員になれる」とな…かくて「死者は永遠に続く復活・再生の旅につき従うことができるのである」となるそーな…めでたしめでたしってか?

 その他にも、当時は「来世に行って呪力を持った死者が地上の悩み事を聞いて助けてくれるという考えが古くからあった」ってのもあって…ある意味かなり現世利益?

 そんな死者が来世で再生する為の条件が「それなりの墓が用意されていること」と「遺体が防腐処理されること」と「冥界のオシリス裁判で生前の善行が認められること」と供物がちゃんと供えられていることでしょか?お墓、ミイラ、供物はともかく、冥界裁判ってまるで閻魔大王のソレじゃまいか?と思うのは気のせいか?どこも死後に生前の行いを問うという事があるとされていたんだなぁ…

 後、豆的には、絵画でやたらとロータスとパピルスが描かれているの多しだと思っていたら、これちゃんと意味があったのか?ちなみロータスは「再生」と「復活」、パピルスは「若さ」と「喜び」をあらわしていたとは…また、パピルスは下エジプトを、ロータスは上エジプトを象徴していたともいうらすぃ…

 いやもー他にもいぱーいエピ満載ですので、詳細は本書をドゾ。カラフルな死後の世界がそこには展開されていますってか?まぁ何にしてもエジプト神話も半端ないという事でしょか?考えなくてもこれ3000年以上続いていたはずで、紀元前の信仰マジ半端ねぇでFA(笑)

 目次参照  目次 文化・芸術

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