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2014年10月19日 (日)

まず人ありき(笑)

クラシック貴人変人  伊熊よし子  エー・ジー出版

 まぁ、タイトルがキモって事になるのかなぁ?奇人変人ではなくて、貴人変人…どゆ本かというと、著者と音楽家達との思い出語りでしょか?過去うん十年の有名人がズラリ…所謂一つの大御所ばかりなりですかねぇ…タイトルは変人とありますが、どちらかというと比重的には貴人な要素の方が殆どか?

 仕事としてどゆ人だったのか?とか、私人としてどゆ人だったのか?とか、いずこの人も皆それぞれにで、偉大な音楽家であり、ごく普通の人でもあったと…

 例えば、仕事的には「デュトワは色彩感あふれるフランス作品や、祖国スイスの作品を得意としている」とか、小澤の目標は「「マタイ受難曲」は演奏が難しく、これを指揮することが夢となっていく」とか、ヴェンゲーロフの演奏は「とにかく音色が濃厚。主題の歌わせかたが実にしつこく粘っこい。情熱がムンムンとほとばしり出て、彼自体がこれでもかというくらい肉厚な響きをもって迫ってくる」って、ドンダケェー(笑)ちなみにバーンスタインは「アメリカ的おおらかさを持ち、パワー全開で指揮し、お酒を飲みながら楽しそうに話す」人だったそな…何とゆーか、典型的米人だったんだろか(笑)

 カレーラスの場合は「ピアノ伴奏のみで約二時間歌曲を歌うというのは歌手にとっては大変なこと。それをカレーラスは長いこと続けている」って、そーだったのか?何か歌手って無限に歌い続けているよーなイメージが勝手にあったけど、むしろ肉体に直結しているだけに繊細なものだったのね…

 突き抜け感ではマゼールか?「カラヤンの後継者と噂されるよう」な指揮者で、「カラヤンが亡くなったときは、ベルリン・フィルの音楽監督候補の最右翼といわれた」けど、実際はアバトに…でその時に「「もう、二度とベルリン・フィルの指揮台には立たない」と爆弾宣言をした」っていうから啖呵の切り方知ってる人か(笑)その他にも「ウィーン国立歌劇場の総監督を辞すときも、フランス国立管弦楽団の音楽監督をやめるときも、常に物議を醸してきた。静かに辞任していく人が多いなか、マゼールはいつも大立ち回りを演じてきた」って…音楽界の風雲児なのかもしらん(笑)

 も一人クレーメルも「彼は自国の作曲家を始めとする多くの現代作曲家の作品を演奏し、物議を醸しだすことを物ともせず、共演者とのトラブルを乗り越え、ひたすら作曲家の側に立って作品を世に紹介し続けてきた」とな…頑固一徹おのが道を行くお人なんだろか?

 更にクラウスのバルセロナ五輪での「開会式と閉会式の音楽監督を務めたホセ・カレーラスが、クラウスを出演リストに入れなかったため両者の間でトラブルが生じ、世界中のファンをやきもきさせたのである」の件、「しばらくはふたりとも一歩も譲らず、決闘でもしかねない熱い論争が繰り広げられたからだ」って、スペインは燃えているかってか?

 アリス的には、音楽家…その内出てくるのだろぉか?ですけど、まぁ准教授的にいけばグレン・グールドだろーなぁ…尤も、こちらに出てきませんが?でもピアニストの章が一番いぱーいなんで、やっぱピアニスト、人間的にも多彩なのか(笑)

 後准教授的にはバッハか?で「バッハというのは年齢を重ねるごとに見方が変わってくる作曲家だと思うんだが、経験が深くなればなるほど各曲の特徴と真の魅力が理解でき、その各々の違いに焦点を合わせて集中して演奏できるようになる」(@ブリーム)だとな…「バッハとモーツァルトはパラダイスからきた人」(@グルダ)とにかく天才だよねったらだよね(笑)

 人柄や人間的には、デュトワの場合「女性にめっぽうやさしい。笑顔を絶やさず、物腰も粋で洗練されている。ユーモア精神もたっぷりで、会話はウィットに富み、テンポの速いインタビューを好む」とか、素顔のブライは「気難しい表情の鋭敏な神経の持ち主だった」とか、ゴールウェイは「大変気難しく、人見知りする性格である」とか、見た目とかイメージと反対の人多しってか?キーシンは「礼儀正しさに目を奪われた」と青少年時代から折り目正しい人だった模様…

 ブリームは紅茶党とか、ちなみに「ふだんかね。家ではちょっと高価なアールグレイと安価なインドの粉茶を半々にブレンドして飲んでいるんだよ」(@プリーム)って、紅茶にも粉茶があったのか?何か粉茶というとお寿司屋さんのあがりのイメージが(笑)好物的なつながりでいくと、「バシュメットは焼き肉に目がな」いそな(笑)日本にくると焼き肉ばかり食べているとか(笑)ちなみにマリア・カラスの死因の一つと噂されたのが「ダイエットの後遺症」だとか、ダイエットって後遺症があるのか?メタボよさらばでは済まないのか…ストルツマンの趣味は「ケーキ作り」って…おじさんの趣味なめたらあかんぜよってか(笑)他に食べ物系ではカツァリスの場合「彼はハンバーグさえあればごきげんだった」って…「それにハンバーグは世界中どこにいってもあるし、味もたいして変わらないから」(@カツァリス)音にうるさいが、味にはうるさくないカツァリスらしーがマネージャー曰く「お母さんの焼いたクッキーはいつもトランクにいっぱい入っているんだよ。三箱も四箱も」って、これまたドンダケェーっというか、欧米の人のおふくろの味ってクッキーなのかなぁ?結構この手の話はあちこちで聞いた事があるよーな?

 豆知識的には、ドレスデン国立歌劇場管弦楽団は世界で最も古いオーケストラになる模様…既に460年以上の歴史があるとな…楽器的には「私のチェロはヨーヨーが使っていたものなんだよ」(@エルベン/アルバン・ベルク四重奏団)だそで著者曰く「チェロは演奏家の間をぐるぐる回っているものらしい」って…そーだったのかぁ?他には「今でもミラノのスカラ座では、カラスが得意としたレパートリーを歌うと野次やブーイングが飛び交い、ときには歌手めがけて花ならぬ野菜が投げつけられることもある」って…

 世情的とでもいうのか「ロスラヴェツの曲はスターリン体制下に抑圧されていた多くの作曲家の作品と同様、以前は楽譜が手に入らない状態だった。それがペレストロイカ以後、ようやく演奏可能になったんだ」(@バシュメット)とか…果たして今はどーなんでしょねぇ?でブーニンの逸話もパネェ「ハングリーな目をしていたブーニン。国から「お前は外貨を稼ぐロボットだけといわれたブーニン。コンクールに行くのも演奏に出かけるのもいつもひとりだったブーニン」って…何かもー音楽家のエピというより国のエピが凄すぎるってか…

 後インタビュー前の飲み物はいかがっすかぁ?に「以前は圧倒的にコーヒーを頼む人が多かったが、やがてそれがミネラルウォーターに変わり、現在では日本茶を所望するアーティストが増えている」って、それは日本での、だからか?

 日本的なとこで「楽器がよく鳴ってくれないと自分自身の音楽表現が十分にできないわけだから、ホールの音響はすごく気になるんだけど、その点日本ではエアコンが完備し、ある程度の湿気も得られるように工夫されているので、のびのび演奏できるというわけなんだよ」(@ブリーム)って、これはリップサービスか(笑)後、日本趣味的なとこではゴールウェイの自宅の庭には「日本の植木が植えられ、小さな石灯籠まである」って…これも一つの日本贔屓?

 他にもたくさんたくさんエピありますので詳細は本書をドゾですけど、本書の中で一番の正直者はクレーメルかなぁ(笑)曰く「いったいインタビューはやる意味があるのか。あるとしたらどういうときに意味があるのか。受けたインタビューの内容がかなりかけ離れたものとして記事になったことが何度あったろう。いずれにせよ、やってよかったと思うことは稀だ」って…著者はメディア側なので発奮していらっさいますが、メディァ関係者以外の人からみたら、皆まで言うなってか(笑)で、更に時間があったらなら「友人と話をしたい。こういうジャーナリストとのインタビューではなく、親しい友人と話をしたいのさ」とな…とゆーのも「私が自分の仕事を忠実に果たそうと思うと、莫大なエネルギーがいる。それをすると家族や友達とすごす時間、プライヴェートな時間は完全になくなってしまう。世界を回っているアーティストはみなそうだと思う」になっちゃうんでしょか?一方にはリストラがあって、一方には眠る間もない生活がある訳で、世の中ほどほど程ないものはないんでしょかねぇ?

 まぁ似たよーな話的にはアシュケナージの「私はね、ソ連から亡命したあと日本にきたら、そのことばかり聞かれてマスコミにあることないこと書かれて不信感に陥ったんだよ。それで次の来日では何も答えなかった。するとどうだい、今度は"生意気にも黙秘権を使った"と書き立てられた。それ以来インタビューは嫌いになってしまったんだ」ですよねぇー?ですかねぇー(笑)それにしても気骨のある人程マスコミ嫌いな気がするのは気のせいか(笑)

 個人的にパヴァロッティの言がおべんきょになりました…「パヴァロッティは体重を聞かれると「それはカラフだ」と答える。カラフとは「トゥーランドット」に登場する名前を伏せた謎の王子のこと。つまり体重は秘密だといいたいのだ」って、成程、世の中全てはカラフなのよぉーっ(エコー付/笑)でおながいします(笑)

 最後に、本書で一番の名言は「もう演奏は単なるビジネスになって、商業主義に振り回されてしまうわけ」(@ピリス)でしょか?そうやって才能が、人間が使い捨てにされているという事なんでしょねぇ…今や芸術も商売商売ですから、業界全体というか、音楽界全体と考慮する、内包する器って…その一助になるための働きもしている人もいるんだなぁ…

 そして「いま、みんなで次世代の芽を育てようと思って一生懸命やってる。日本はこれ、一番遅れているから」(@小澤)とかあって、音楽は人なりきなんでしょけど、ご飯食べる間も惜しんでの世界って…まさに寸暇の世界なんだなぁ…

 掲載されている音楽家は、
指揮者・ヘルベルト・フォン・カラヤン、シャルル・ジュトワ、ジュゼッペ・シノーポリ、ロリン・マゼール、小澤征爾
弦楽器奏者・ヨーヨー・マ、マキシム・ヴェンゲーロフ、ジュリアン・ブリーム、ユーリ・パシュメット、ギドン・クレーメル
声楽家・マリア・カラス、ホセ・カレーラス、プラシド・ドミンゴ、ルチアーノ・パヴァロッティ、ヘルマン・プライ、アルフレード・クラウス
管楽器奏者・リチャード・ストルツマン、セルゲイ・ナカリャコフ、ジェームズ・ゴールウェイ
ピアニスト・ウラディーミル・アシュケナージ、フリードリヒ・グルダ、エフゲニー・キーシン、マリア・ジョアン・ピリス、マレイ・ベライア、ダン・タイ・ソン、マルタ・マルゲリッチ、ブルーノ=レオナルド・ゲルバー、シブリアン・カツァリス、スタニスラフ・ブーニン、デヴィッド・ヘルフゴット、アリシア・デ・ラローチャ、アルトゥーロ・ベネデッティ=ミケランジュリ、スヴャトスラフ・リヒテル

 目次参照  目次 音楽

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