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2014年10月26日 (日)

天才の夢もしくはリアル?

グレン・グールドの生涯  オットー・フリードリック  青土社

 グールドが亡くなって遺族や弁護士が行った事の一つが「伝記を書く人物を探していること」とな…で、「グールドの文書箱を公開する前に、ポウズン(件の弁護士・遺言執行人)と、彼を責任者とするとグレン・グールド・エステイト(グールドの遺産を管理する法律事務所)は、誰か書き手に依頼し、これらの資料のすべてに目を通してもらい、グールドの友人や親族にインタビューを行わせ、「公式」の、ないしは「公認」の伝記と称するものを書いてもらうことだった」の結果が本書になるそな…その白羽の矢が当たったのが著者という事になるんだろーか?なので、非常に本書はフラットな感じかなぁ?でも、グールドのデビュー時頃からのファンだった著者の視線は温かいよーな気がするが(笑)

 まぁ問題があるとすれば、著者が加人でない事でしょか?「カナダの文化的英雄を外国人に引き渡した、と批判されかねない」とな…どこもお国自慢ってあるんだなぁ…もしくは加人と米人の間にも深くて暗い河があると(笑)他にも著者が「プロの音楽家でも音楽学者でもない点も問題だった。大演奏家を一介のジャーナリストの手に委ねることも批判されるかもしれない」とな…それらの懸念をけちらして書かれた伝記は、何とゆーかはしょりにはしょったんでしょーけど、ハードカバーで550頁近く、出典とか付記を付け加えると600頁を超えるんじゃまいかという大書…何とゆーか持ち続けると手首が痛い(笑)

 そんなグールドの生涯は、幼年期、少年期、青年期と、コンサート・ピアニスト時代とその引退後の三つに分かれるんじゃまいか?かなぁ?詳細は本書をドゾ。生まれた時からというか、生まれる前から母親の音楽教育の賜物で、一直線にピアニストの道に進んだ感じかもなぁ…また、その才能というか、天才でもあった訳で…

 まぁこー言っては何だけど、デビュー前までは加でのんびりとというか、ぬくぬくと生活していたよーな…そして米でデビューするとある意味一夜にしてシンデレラの登場じゃまいか?まいか(笑)天才あらわるってか(笑)

 アリス的にグールドは准教授の数少ないアイドルなんじゃね?なんですけど、どだろ?さてそのグールドとは何か?ですが、グールド街道というか、伝説については本書をドゾ。奇人変人伝説とか、コンサート嫌いとか、スタジオひっきーとか、寒さに非常に弱かったらすぃとか、伝説の類には事欠かないお人だった模様…

 こー言ったら天才になんて事と言われそーだが、今でいうとこのおたくなお人だっただけじゃまいか?かなぁ?分かる人だけが分かってくれたら結構、俺一人の為の自己満足コースとか?ただ、並のおたくなら、時々穴倉から出て、同じおたく友達と情報交換とみせびらかしごっこに終始するんだろーけど、グールドの場合は天才すぎたという事じゃまいか?で、特に演奏については右に出る者が殆どいなかったというか、グールド的には唯一無比で、その点の孤独さ、逆に群がる人の多さとなったんじゃまいか?かなぁ…

 まぁ旅嫌いというとこでコンサート・ピアニストってある種、旅芸人的な要素あるし、体力気力奪われるよねに、更に完璧主義のグールド的には一発勝負のそれはある意味我慢できないものだし…自分的にも、聞き手にも、それを求めるとなると…コンサートやってられませーんは確かにあると思いますなのか?ちなみに何かと病気勝ちなグールドがコンサート活動やめたら体調がよくなったって…それは今でいうストレスなんでは?と…

 かくて、故郷のトロントを根城にして、引退後は殆どそこから動かなった人だったりして、ちなみにグールドは大の飛行機嫌い…やむをえずNYに行く時も後半生では決して飛行機を使わなかったお人なんですね(笑)レコード会社と録音スタジオとか、グールド的には切っても切れないものがあるからNYには時々行く事になるけど、もしグールドがNY出身だったら、きっとNYから一歩も外には出なかったんじゃまいか?になりそーだよなぁ…まぁこの場合、NYの自宅から、だろけど…

 そんな訳でトロントにスタジオ作っちゃったりとか、トロントで全て賄えるよーにしてしまうグールドばねぇでその詳細も本書をドゾ。そんなトロント愛というより自分のテリトリー愛なグールドの嗜好が北の大地にあったのが、何とも…元々グールドのご先祖様の一人があのグリークだったりする訳で、何かもーグールドそのものが、あれだけ寒がりなのに北的思考なんですよねぇ(笑)この辺りはラジオ・テレビドキュメンタリー制作なんかでも出てきます。作品的にはドキュメンタリーというより、アートじゃね?みたいですけど(笑)グールド的好みをまっしぐらに進むとこーなりますの世界か?

 まぁ言われてみれば、グールドの演奏も雪と氷の世界というか、あの透明感の清浄な世界じゃね?でして、ラテン的な祝祭系じゃないよなと(笑)

 とにかく、これだけの厚みのある本ですので、引用し出したら止まらないので、興味のある方は本書をドゾとしか言えねぇ(笑)ただ、インタビューのとこが何とゆーか、まっ色々あるなぁとゆーのは感じた(笑)故人グールドを語るで、主に仕事で関係した人ばかりなんですが、完全にビジネスライクなお人もいれば、グールド崇拝者もいる訳で、言外のニュアンスが何となく分かるの世界が何とも(笑)

 また、人妻との不倫のとこも非常に短く触れています、かなり曖昧ですが(笑)グールドの私生活については、こー言ったら何だけど、残された父親に聞くよりも、いとこのジェシーの談の方がしっくりくる感じかなぁ?やはり父と息子というのは、接点としては私は息子を誇りの思う位しかないよーな…それ以外は皆何か違って聞こえるのは何故なんだろぉ?己のひねくれすぎ思考のせーか?

 とにかく、繊細な人だったのだろーなぁーという事で、だから天才だったともいうが、そしてもしグールドが人嫌いならこれで仙人な暮らしをしていただろーけど、これまたグールドって人間好きな人だったというか、淋しいと死んでしまう兎か?な人だったよーで、人とのかかわり、グールドが望んだ人達とのかかわりはとても大切に、グールドなりに大切にしてきた人でもあるよーで…

 まぁ、演奏家のよーにその場で消えてしまうものではなくて、画家とか作曲家とか後世にずっと残る仕事の才能が天才だった方がグールド的思考にはあっていたのかもなぁとゆーのもあるよーな?だから、グールドは後世に残すべくレコード作りに専念、没頭していく訳で、この何かを残そうとする思考は人としての本能の一つなんだろか?何か執念感じるんですけど?

 女子的に知っておいた方がいい加事情なのが、テレビの仕事のとこでのジュディス・パールマンのとこか?「それからCBCのスタジオに戻ると、プロジューサーが叫んでいました。この企画の担当に任命されたプロジューサーです。その男は酔っ払っていました。私にいろいろ淫らなことをするぞとわめくのです。怖かったですよ。話し方もそうですが、とても図体の大きい男でしたから。身長は百九十センチ位、体重は百キロ以上ありました。いくつもスポーツ番組を作って有名になった人でした」(@パールマン)とな、他にも「技術者の中には、酒豪であるのが男らしいと思っている人たちがかなりいて、そういう連中は酒を飲んではプロジューサーとしての彼女の権威に何度もたてついていたのである」とな…米でも、加でもセクハラは普通に横行していた模様…ちなみにこれグールドが引退してからの話だから20世紀後半というより末な話なんですよね…どの業界もマッチョ思考はびこっているのは…「カナダには居にくい時代でした」(@パールマン)って、21世紀の加は違うのだろぉか(笑)

 エピもこれでもか、これでもか?とありまして例のソ連での演奏とか、カラヤンとか、バーンスタインとか、ラジオ・テレビだけじゃく、映画とか…詳細は本書をドゾ。で、本書で一つだけ上げるとすると、ヴォイジャーのとこかなぁと?ええ、あの惑星探査機の事ですよん(笑)これに「直径三十センチの銅製のレコードを、ブレーヤーとその捜査方法を示すイラストによる説明書とともに搭載することになった」とな…で、そのレコードの中には地球の色々が吹き込まれているんですけど、その一つに「グレン・グールドの弾く前奏曲とフーガ、<平均律クラヴィーア組曲>第二巻のハ長調」が入っているとな…

 ちなみに「二機のヴォイジャーは十億年近く飛び続けるように設計されており、予定の木星と土星を通過し、冥王星を通過し、一号は一九八七年に、二号は一九八九年に太陽系を離脱した」そな…

 これまたちなみに昔グールドはストコフスキーに「何度も見る夢」として「どこか別の惑星」「どこか別の生命体」の話をしていたりするんですよね…

 魂はフランスに置いてきたじゃないけど、魂はヴォイジャーと共になら、グールドの魂は今どこにの世界かなぁ?まぁ旅嫌いのグールドだから、アレだけど(笑)十万年後には一号はおうし座近くを通過する事になるらすぃが(笑)理論的には十億年の旅…宇宙的にみたらほんの一瞬かもしれないけど、これまた壮大な話じゃまいかと…時間と距離を越えて残るものは残るなのか?

 とゆー訳で、夢は宇宙を駆け巡る訳だったりして、興味のある方は本書をドゾ。

 目次参照  目次 音楽

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