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2014年11月28日 (金)

原点と良心♪

ジブリの教科書3 となりのトトロ  スタジオジブリ文春文庫編  文芸春秋

 多分、日本人でトトロを知らない人はまずいないんじゃないか?な国民的コンテンツって奴じゃね?でして、それについて、製作者を含め著名人が語るの世界かなぁ?これに関してはどんな有名人でも、皆、一個人というか、一日本人しているよな(笑)トトロの凄いところはファンジーじゃあと言っておきながら、ベースはしっかりしているとこだろか?日本人の共通認識みたいな?

 ただ、今現在これだけ浸透しておきながら、劇場公開時の観客の入りは今一つ、ヒットではあるが大ヒットではない…数字的にはナウシカの方が上だったとか…でもって、製作秘話的には、宮崎監督が十年以上温めていた企画であるとか、更に映画化する際に、徳間書店から待ったが入り、更に東映が配給を断り、東宝に無理矢理ねじ込んで何とかなった経緯があったり…ある意味、難産中の難産から生まれた映画だったりするんですねぇ…

 この辺りの大人の事情についての詳細は本書をドゾですが、多分、暴露されてる以上の葛藤があったんじゃまいか?で物を造るって大変なんだなぁ…としみじみしてしまう世界が展開していらっさると…

 まさに文化とは何か?ですかねぇ(笑)で公開されたトトロは「毎日映画コンクールの日本映画大賞と大藤信郎賞、キネマ旬報ベストテンの日本映画第一位と読者選出日本映画第一位、さらに山路ふみ子映画賞など次々と受賞」したとな…しかもこの後テレビで「何度放送しても高い視聴率を維持し続けた」になる訳で(笑)

 アリス的には、クリエイター的なソレでいくと脚本的なソレとか、演出的なソレに目がいくのかなぁ?プロとして?ただ、アリスだしなぁ(笑)トトログッズ持っていても全然不思議じゃないし(笑)

 で、監督自身はどーよ?というと、「自分が日本で見た風景で、見覚えがあったり、子どもの時に見た風景とか、いろいろな断片で映画を作れたっていうのは、とっても幸せですね」(@宮崎)とか、「全部覚えがある風景なんですよ。家から土地から水面から木も草もね。そういう意味では、とても作っていて幸せだったですね(笑)」(@宮崎)とか、やはり作り手が幸せな作品は幸せが溢れていると思うのは気のせいか?

 トトロについても「近代化してるでしょ、日本が。でもどこかで近代化しきれない、そこら辺の実に過渡期な段階でのお化けなんですよ、トトロたちは」(@宮崎)だそで、ある種「日本人は、どこか偉くなったら、愚かになって、呆然としてて、何かセコセコとやってる人間たちを包んでくれる、そういう底知れぬ巨大な愚かさみたいなものが好きだと思うんです」(@宮崎)とな、トトロもその系列か?

 現代の日本について近くの公園を散歩して気付く事…「実は日本は人がいなけりゃ、きれいなんだってわかったんです(笑)。日本が汚くなったのは人口が増えただけなんだって…。その時、ものすごく納得ができたんです」(@宮崎)って言うのは、今の少子高齢化を思うと意味深だよなぁ(笑)

 日本的なとこつながりで建築の場合、「どの国でも、新しい建築スタイルが入って来た時、どう扱うかは難問で、歴史に当たると面白い現象が観察される」「一五世紀末、それまでのヨーロッパは中世のゴシック様式が伝統として定着していたが、そこにイタリアで突如起こったルネッサンスのスタイルはどう伝わったか、イギリスもドイツも古代ギリシャ・ローマに由来するルネッサンスと自国の伝統のゴシックを混ぜた折衷スタイルを作り出して対応した」(@藤森)って、そーだったのかぁーっ?ウルフ先生の国でも、ルネッサンスーっ(死語?)だったんですねぇ(笑)ちなみに近代、中国やインドに西洋建築が入った時も「東西のスタイルを混ぜて一つにしたスタイルを生み出している」(@藤森)だそな…だがしかし、「日本だけは、新旧の併置という珍しいやり方をし、そのやり方の昭和初期版が、メイ一家の舞台となった」(@藤森)って、これまたそーだったのかぁーっ?和洋折衷なんて当たり前の世界だから、他もそーかと思っていたら…という事はあのメイとサツキの家って世界的にも珍建築って事になるのか?

 ついでにげいじつつながりで日本画について「日本画の本質は品格にあるのです。そういう精神性を宮崎さんにも感じます」(@蓬田)となるそな…アニメも日本画が根底に流れているという事なんでしょか?うーん…

 まぁ音楽的なとこで「外国映画なんかを観ていると、逆ですものね。音楽が10ならセリフの音量は8ぐらい。それでも充分にセリフは聞こえるんですよね。そのへんの発想をを改めないと、世界の映画のレベルに追いついていかないんじゃないかな」(@久石)とかもあるんですよ…世界と日本、まっいろいろあってなの世界か(笑)

 も一つ日本の神様で「日本人にとっては、神様って闇の中にいるんですよ。ときどきは光の中にも出てくるかもしれないけど、いつもはどこか森の奥深い所にいたり、山の中に住んでいたり、そこへ"依代"を建てると、ふらっとそこにやって来たりする」(@宮崎)ってゆーのは、後のもののけ姫につながっていくよーな?もののけ姫は山の神だよなぁ?ポニョは海の神で(笑)

 これは日本人観になるのだろぉか?で「どうもおよそ日本人というのは、魂を神様に救ってもらいたいとは思ってないんじゃないですか」「どうも極楽も天国もピンとこなくて、実はそこらに生えてる木や山や土の中に成仏しちゃうっていう方がピタリとくるんじゃないですか」(@宮崎)は、そーだったのかぁーっ?輪廻転生前にみんなご先祖様なんですね、わかります(笑)

 後は現代の世相的なとこにつながるのかなぁ?な今のアニメーター達について「現実を忘れてどっか別の所へ行きたいと思っている人多いでしょ」(@宮崎)とな…基本とか、リアルとか、日常よりも、夢の世界へ行ってみたいと思いませんかぁーっ?なんでしょかねぇ?これは対談の時の話なんだけど「つまらない感受性や自我のために映画作るなって言いたい」(@宮崎)は厳しいというか、それ言い切れる監督パネェ…誰しも自分には甘いし、才能の可否、是非は、うーん…

 リアルといえば、子供の日常、子供のお手伝いについても「たまの一日だけ寝た時、かわりにやってあげるのならいいけど、日常でやるとつらいですよ」(@宮崎)と子供を理解しているとこが凄いかなぁ…単なる美談にしちゃいけないんですよねぇ…それにしても監督の幼年期というか、少年期の思い出がパネェ…女中(お手伝いさん)と子供の関係もパネェ…特に飼い犬をとり上げられたとこで「女中は平気な顔をしてるんですよ。犬の面倒見なくてすむようになるからね」(@宮崎)だそで、何事も仕事となれば個人としては少ないにこした事はない訳で、愛情ではなく、ビジネスに立つと、所詮は我と我の張り合いになるんでしょか?だから子供がうたたねしても「女中が布団をかけたり、枕持ってきたなんてことは絶対にないだろうと思うんです」(@宮崎)雇用関係ってシビアだなぁ…そーいや独ではやたらと、それは私の仕事ではないと言われた記憶が(笑)

 雇用関係じゃないけど、スタジオジブリに行きました感想記で「一歩入ってすぐ、誰もが宮崎さんを心から敬愛しているのがわかった。骨身を惜しまないで嬉々として仕事に打ち込んでいる人たちの爽やかな気持ちよさに私の緊張はすっかりのほぐれた」(@中川)が一番如実に出ているかなぁ?骨身を惜しまず働く環境を保持できるか?否か?が製造業の全てじゃまいか?と思うんですけどねぇ(笑)

 いやぁ監督のインタビューのとこだけでも凄く濃いぃぃ内容と思われ…後、対談とのとこでも監督の子供観(?)人間観(?)がパネェ(笑)「赤ん坊のときから見てる子がね、だんだん大きくなってくるでしょ。ある時期まで、この子いい子だなと思ってる子が、だんだんつまんない子になっていくんですよ。それは辛いですね」(@宮崎)って…天才と凡才以前の問題なんだろーか?他には「雑な言い方だけど、少年の心っていう言葉は"バカがいい"みたいな言葉に聞こえてしまう。いろいろやってぐるりとひとまわりした"バカ"なら、ぼく、好きなんだけどね」(@糸井)に「そういう突き抜けたバカっていうのは、世界を明るくしますよね(笑)」(@宮崎)と答える監督って…

 他にも色々色々、本当に色々名言の嵐ですので、詳細は本書をドゾ。人それぞれにトトロありの世界でしょかねぇ(笑)最後に一つ、一番インパクトあったというか、腑に落ちたのとこで「お父さんもおばあさんも、掛け値なしの大人だ。今現在、横行している年を経ただけのエセ大人ではない。子どもを見くびることも、蔑ろにすることもない。自分の思いや意見を押し付けることをしない。自分に課せられた責任を淡々と誤魔化さず果たそうとする。労働の価値も研究の意味も子どもたちと共に生きる喜びも、頭ではなく心で理解している」(@あさの)でしょか?まぁ、こんな大人どこにいるんだぁーっ?の世界になっちゃったのが、一番のアレかなぁ…まっ、どこぞの永田町や霞が関や新橋には絶対にいないに一ジンバブエドル賭けてもいいってか(笑)

 他にも面白エピ満載ですので興味のある方は本書をドゾ。ドゾ。ドゾ。

 執筆者は、あさのあつこ、鈴木敏夫、半藤一利、宮崎吾郎、中川季枝子、川上弘美、鎌田東二、ピート・ドクター、小澤俊夫、藤森照信、長島有里枝、蓬田やすひろ、平松洋子、淀川長治、大塚英志
 インタビューは、宮崎駿、男鹿和雄、二木真希子、保田道世、斯波重治、久石譲
 対談は、宮崎駿・糸井重里

 目次参照  目次 文化・芸術

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