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2014年11月 1日 (土)

一番星みぃつけたぁ(笑)

甦る昭和脇役名画館  鹿島茂  講談社

 取りあえず、どゆ本かというと昭和の映画俳優を12人チョイスして、その主演(助演)している映画三本を上げて、映画と俳優と時代を語るかなぁ?もしくは著者の青春期挫折編だろか(笑)メインの時代が1970-77年というから、よーするに学生運動以後というか、直後?当時の大学生(?)の理想に燃えていたそれが真っ逆さまに落ちた後、ぽっかり空いた胸の穴はどーしたらいーだぁーっ?で逃げ込んだ先が映画館(場末も含む/笑)ですかねぇ?ちなみに著者は「その前後を含めると、10年で3000本以上を見た計算になる」そで…著者的には大学院に通いながらくすぶっていた時代とでもいいましょーか?映画は著者にとって鬱屈した己への癒しだったのかも?

 とまぁ、そんな背景もあるにはあるんですが、ご紹介エッセイが始まったら、もーそんなの関係ねぇ(死語?)、はっきり言って出てくる俳優達殆ど知らないんですけど、済みません日本映画ってこれまた殆ど見た事がないので、今の俳優陣でさえ知らない情けなさ…にもかかわらず、文章なのか映画なのかもー引き込まれて一気に読めます(笑)ある種、怪演スター列伝かもしれない(笑)

 いやもー出て来る人出て来る人、脇役のはずなのに濃い、濃すぎる(笑)今でいう個性のないの対極にあるよーな人達のオンパレード…いやー、日本にも役者いたんだと(笑)

 アリス的に映画となると紅雨荘か、あるYの冒頭か?まぁアリスも一人で映画館に行けるというか、行く人だからなぁ…30才過ぎてから男の人が一人で映画館に行く事に躊躇しないって結構珍しい部類に入ると思うんだけど?どだろ?

 他にアリス的なとこでは、岸田森のとこで岸田自身が蝶のコレクターだというとこが出てきて、もしかしてブラジル蝶と被る?とか、田中登監督といごあきお脚本のコンビ作品の羅列のとこで「江戸川乱歩猟奇館 屋根裏の散歩者」とかあって、成程、屋根裏の散歩者ってある種男のロマンだったんだなぁと納得とか(笑)

 で、当時の映画事情というか、お約束も幾つか示唆されていて「主役は取り替えがきくが脇役は代替不可能。これが本書の「思想」である」とか、プログラム・ピクチャーというのは「一本一本は愚作だが、何十本と見ると、差異を楽しむことができるようになり、総体では傑作になる」とか、「この「最初はおどろおどろしく、最後はバカらしく」というのが新東宝映画の定石である」とか、「東映ヤクザ映画といえば、高倉健や鶴田浩二が任侠道に生きる「清く正しいヤクザ」を演じた任侠映画が主流で、これは、本物のヤクザとほとんど関係がなかった」とか、いやもー、昔の映画会社がどゆ作品、特徴を持っていたのか、更にそのお約束が崩壊した後に何が出現したのか、ある意味これ昭和映画史の歴史的発言が並んでいるんじゃね?じゃね?

 その他、時代の証人的なとこでは、佐々木孝丸が左翼舞台劇に出演していた頃のエピが凄い…「民衆を弾圧し、冷血非道な振る舞いをする地主、資本家、軍人などの敵役」所謂「悪玉」に扮して舞台に出ると、「客から野次り倒されるだけならまだしも、昂奮して舞台へ飛び上がってきた客から、殴られたりしたことも一再にとどまらない」とな…当時の演劇客のマナーとは如何に?という疑問もあるけど、お芝居を見ていて我を忘れる程、演技が凄かったのか?それとも現実とシンクロして飛び出さずにいられなかったのか?ある意味、戦前の、戦後直後の日本って室町後期から戦国の世相と似ていたんだろか?かなぁ?一部のセレブしか食っていけない世界ってヤバしとゆー事か(笑)やっぱ、国民の生活が一番なんですよ、奥さん(誰?)

 も一つ、これまた当時の世相が出ているとこで、これも佐々木孝丸のとこなんだけど、実は佐々木、仏語翻訳家という肩書もありまして「バルザックの「谷間の白百合」を翻訳した八木さわ子が一枚30銭だったのと比べるといくらか上乗せされた金額だったという。「同じ秋田さんの紹介だが、あなたは男だから、八木さんより三銭よけいにあげましょう」と編集部から言われたが、実力は同じアテネで机を並べた八木さわ子のほうがずっと上だったから、恐縮したと回想している」ですかねぇ…ちなみに著者は当時の翻訳稿料が現代と比べると高いとこの後、比較を出して熱弁していらっさるんですけど、引っかかったのはむしろ、同じ仕事をしているのに、しかも実力は相手の方が上なのに、賃金は男性が上っていう、この男女差別じゃね?成程、日本、根っから男社会という事か(笑)

 と、他にも映画のエピも凄いが、その他のエピも満載ですので詳細は本書をドゾ。いやまぁ何とゆーか、日本ってこんなに映画作っていたんだなぁと妙なとこでおろろいた?何か、一昔(?)前の映画って、黒澤か小津位しか頭になかったので…とにかく、厚くて熱い本ですので、興味のある方は本書をドゾドゾ。いやもー圧倒されます、ホントです(笑)

 登場するスターの皆様は、荒木一郎、ジェリー藤尾、岸田森、佐々木孝丸、伊藤雄之助、天知茂、吉澤健、三原葉子、川地民夫、芹明香、渡瀬恒彦、成田三樹夫

 目次参照  目次 文化・芸術

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