« フェイス、フェイス、フェイスっ(笑) | トップページ | 誰かを悪者にして世界を嘆きたくない… »

2014年12月20日 (土)

パンと葡萄酒。

60本のブルゴーニュワインに捧げる60皿の料理  菊池美升  料理王国社

 何の本というと、仏料理のレシピ本というのがメインになると思われなんですが、著者はフレンチレストランのシェフですし、ただ、本書が普通のレシピ本と違うとこは、一つの料理に一つのワインが提供されているとこかなぁ?まぁ当たり前ですが、仏料理はワインと一緒にいただいてナンボの世界でして、まさにワインのない仏料理はクリ〇プを入れないコーヒーなんてじゃね?と…と下戸の己が力説してもあまり説得力はないけど(笑)

 で、料理も本格的だけど(これまた当たり前)、圧巻なのは著者のワインに対する深さかなぁ?単に料理の友的なソレではなくて、まさに地に即したお話なんですよね…ソムリエ的なソレでもなく、評論家的なソレでもなく、おたく的なソレでもないワイン話、エピ?立ち位置が料理人という目線からぶれてなぁーいってとこがミソかなぁと(笑)

 なので、出てくるワインが皆、酒蔵、ワイナリーから知ってるぜ、というか、お宅訪問というかの経験値に裏打ちされているので、やっぱ生きた情報というか、己の血肉になっている実体験って強いなぁと思いますた(笑)とにかく、そこだけ読んでも納得の一冊、それに仏料理も出てきて、更にこーゆー風に合わせるんだよ、とプロの仕事を見せつけられた感じでしょーか?

 ただの料理本だと思うと、必ず裏切られるよーな気がするよな(笑)

 アリス的にワイン、これまたあちこちで飲んでいるよーな気がするが、仏料理というとやはり准教授のお誕生日会(?)のダリ繭のフレンチレストランになるのだろぉか(笑)料理的な視点からいけば、レシピ的には、准教授の好物の蟹で、毛ガニと茄子のミルフイユ仕立て、アヴォカド風味とか、タラバガニとその卵のズッキーニ巻きとか、ブルギオン風ブイヤベース(蟹が入ってます/笑)とか、朱色のサラダでホワイトアスパラガスと蝦夷アワビのサラダとか、ブレス産鶏のソリレスとヌイユのサラダ仕立てとか、偽りののポテサラでトマトのコンソメゼリーとオマール海老のタルタル、ガスパチョスープ添え(ちなみにどこにポテサラがというとつなぎで使われているそな/笑)とか、朱色のリゾットでブレス産仔鳩のソテー、丸麦と内臓のリゾットとか、モンサンミシェルのムール貝とサンマのリゾットとか、鶏皮で包んだ鶏内臓のリゾットと豚足のポルト風味とか、ダリ繭、ラフレシアでハム好きの二人に鮮魚のカルパッチョ、生ハムと厚岸産カキのタルタルソースとか、異形のぼたん鍋つながりでいのしし肉とムースロン茸の煮込みとかが掲載されています。詳細は本書をドゾですが、どれもいかにもプロの料理って感じかなぁ(笑)

 後、アリス的にワイン、これがお薦め的なそれで、ジャンポール=ミュジニ、プルミエ・クリュ"レ・ザムルーズ"でしょか?いえ、このレ・ザムルーズって恋人たちという意味なんですよ、何かと恋人岬とか、夫婦岬巡りをしている二人には、ネーミング的にぴったりじゃまいか(笑)

 さて、ワインの方は、仏ワインの二大産地、ボルドーと双璧を築いているブルゴーニュ…何かトーシロからするとボルドーは赤、ブルゴーニュは白のイメージでいたら、世の中そんなに甘くなかったぁーってか?「歴史を溯ると、ブルゴーニュは赤ワインが中心の土地でした」それは何ぞ?というと「昔は修道院がワイン造りの中心的存在だったので、ミサ用のワインとして赤ワインが欠かせなかったからです」とな…それが何で白ワインにと言えば、「ブルゴーニュの白ワインがとりわけ脚光を浴び始めたのは1970年代。ごく最近です。白ワイン用の品種シャルドネが、ワインの大消費国アメリカの気に入るところとなって大ブームを起こし、ブルゴーニュでもシャルドネの樹がどんどん増やされました。ブルゴーニュワインの輸出先は昔も今もアメリカがトップ」となれば、需要が供給を生むという原則通りに、米さんの言う通りぃーというか、売れるワインがいいワイン、それがジャスティスってか(笑)

 で、も一つブルゴーニュというと必ず出てくるのがロマネ・コンティじゃね?でワインに全く関係ない人でもこのワインの名前は知っているという、多分世界で一番高いワイン…ちなみにロマネ・コンティの畑のすぐ側に醸造所があるそーで、「ロマネ=コンティがすばらしくおいしいのは、畑のすぐ近くに醸造所があるから。新鮮なブドウでワインを造ることは、とても大事なんですよ」となる模様…朝どり野菜のノリかしら(笑)

 その他、ブルゴーニュの生産者は「おおむね規模が小さいので僕たちとの距離が近く、こうした一対一の付き合いができる」とゆー事になるらすぃ…ボルドーだと大規模ワイナリーなので作り手との対面ではなくて、広報との営業という事になる模様…ビジネスマンな世界より家内制手工業の方に親近感を持つのはどこの人だろーと同じ事なんでしょか(笑)

 かくて、畑もバラバラ、作り手もバラバラで、ある意味百花繚乱、千種万別、個性的なワインがいぱーいという事は掘り出し物や、未知のワインもいぱーいの世界が展開しているよな?ある種宝探し的なとこもあるんじゃね?かなぁ?アテになるのは己の出会い運と舌のみって(笑)で、そんなブルゴーニュワインも大まかに六つの地区に分けられて、シャブリー、コート・ド・ニュイ、コート・ド・ボーヌ、コート・シャロネーズ、マコネ、ボージョレでして、結構知っている名前も多いよーな?ちなみにコート・シャロネーズの村名ワインにジヴリというのがあって、スタジオジブリとコラボしたら面白そーだなぁとふと思ってしまったり(笑)

 そんな訳でタイトル通り60本以上のワインが登場してくるのですが、その解説が地域密着型で非常も面白いというか、タメになりますので是非一読を薦めておこー(笑)「ブルゴーニュには華麗で女性的なワインばかりでなく、「男らしい」という形容が当てはまるワインもある」そで「そのひとつがジェヴレ=シャンベルタンで、もうひとつがボマール」なのだそー…ちなみにそのボマールは「タンニンがしっかりあって力強く、時に田舎っぽさにつながることもあるのだが、長く熟成するほどに魅力が開けてくるタイプ」だとか…また、「華やか、優雅、繊細」といったブルゴーニュワインの中でも「最も女性的なワインはジャンボール=ミュジニと、このヴォルネと言われる」とな…

 でもって「ピェリニ=モンラシェ村は、シャルドネの聖地だと言う人もいる」とこだそで、「この土地の白ワインがどこよりもバランスがよく、しっかりした酸味、蜂蜜やバターを思わせるコク、甘みなどさまざまな味を香りの要素がある」そー…そーだったのか?土地的なとこで続けると「コルトン=シャルルマーニュは「コルトンの丘」と呼ばれる台地から生れる。なだらかな斜面が続くコート・ドールの中で一際標高が高く、台地が盛り上がった格好になっている」そな…

 ネーミング的なとこで「「裕福な豪村」を意味するリシュブールは、名前に負けることのないすばらしい力を備えたワインである。隣りあって並ぶロマネ=コンティを別にすれぱ、これがブルゴーニュの最高峰になる」とな…ブルゴーニュワイン、ロマネ・コンティだけじゃないと(笑)も一つワインエピで「モンラシェは10年以上おかなければ真価を味わうことができない」とかあって、ワインの飲み頃もこれまた色々ってか?

 それにしてもドメーヌ訪問、テイスティングは必ずアポイントメントをとってからはともかく、収穫期の9-10月、及びバカンスの8月はさけろとな、更に言うと土日、祝日もNGって事らすぃ…遅刻しないとかの訪問マナーは基本を押さえるのは当然としても、タバコは吸わないもあって、准教授的にはアレなのか(笑)

 で、巻末にブルゴーニュワインの作り手達を11人と+二人紹介しているけど、これが実に実体験的でここだけ読んでも価値のある一冊…出て来るのは、ドメーヌ・ガニャール=ドラグランジュ、ドメーヌ・ジュルジュ・ルミエ、ドメーヌ・メオ=カミュゼ、ドメーヌ・コント・ラフォン、ドメーヌ・J・F・コシュ=デュリ、ドメーヌ・アンヌ・グロ、ドメーヌ・ジャン=マルク・ボワイヨ、ドメーヌ・ドーヴネ(ルロワ)、ドメーヌ・ルフレーヴ、ドメーヌ・ド・ラ・ヴージュレ、ドメーヌ・ド・ラ・コマネ=コンティという、多分分かる人には分かる錚々たる面子…

 もー最初から最後まで詳細は本書をドゾなんですが、多分下手なブルゴーニュガイド本よりずっと濃いぃぃ内容だと思われでして…でも、著者の本職は料理人って事で、これメインはレシピ本なんですけど、出てくる料理が本格的過ぎてトーシロにはちょっと敷居が高いよーな?まぁクリスマスとか、お正月にレッツトライもあるかもしれませんが(笑)

 だからなのか?出てくる素材もこれまた凄くって、鴨とか、兎とか、鹿はジビエ的に当たり前、他にもカエル(カエルのペニュとプロヴァンス風ソテー)、豚の脳(じゃがいもで包んだ豚脳みそのソテー、ケイパーソース)、ふだん草(自家製アンドゥイエット、ぶたん草のクリーム煮)、ひよどり(ひよどりのビスクムース、みかんのシャーベット添え)、ベカス(ベカスのロースト、サルミソース)、エイ(カスペのムニエル、ケイパーとバルサミコソース)とかあって、まず食材的にどーしろと(笑)ちなみにベカスって野鳥の王者と言われる鳥らすぃ…それにしてもふだん草って、何だ?

 と別にゲテモノ料理ではなくてれっきとした仏料理、王道いってる仏料理という気が…いや食って凄い…ここに極め付けのエスカルゴが出てこないのが不思議な位だと思いますた(笑)それはともかく、料理のエピも満載で詳細はこれまた本書をドゾ。一つだけ上げるとしたら、仔豚料理、あれって「洗礼式などお祝いの食卓を飾ることが多い行事食」だったのか?日本的に言うとこの鯛とか鯉とかに近いニュアンスなのかなぁ?

 いやぁとにかく写真だけでも圧巻、これでもかこれでもかと並ぶお皿がこれまたすざまじい(笑)ので、興味のある方は本書をドゾ。騙されたと思って是非ドゾドゾ。

 目次参照  目次 食物  目次 飲物

|

« フェイス、フェイス、フェイスっ(笑) | トップページ | 誰かを悪者にして世界を嘆きたくない… »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

食物」カテゴリの記事

飲物」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: パンと葡萄酒。:

« フェイス、フェイス、フェイスっ(笑) | トップページ | 誰かを悪者にして世界を嘆きたくない… »