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2014年12月29日 (月)

失われたアミノ酸を求めて(笑)

ヒトはおかしな肉食動物  高橋迪雄  講談社

 サブタイトルは、生き物としての人類を考えるなんですが、いやぁ色々おべんきょになりましたマルで終わったらいけないんだろーなぁ…でも積年の謎の一つが解けたよーな気がする?牛のタンパク質とか?何で基本草でサーロインできるん?な世界?あれバクテリアと反芻のおかげなのか?何か、目から鱗なお話いぱーいでこれは騙されたと思って読んだ方がいいと思われかなぁ(笑)

 生き物としての歴史を振り返ってみた場合、何かもー文系的な脈絡でのそれよりも理系的なソレの方が説得力がある気がするのは気のせいか(笑)本書もタイムスケール的にはホモ・サピエンスを超えての世界かなぁ?もしくはホモ・サピエンスの真実とか(笑)

 かくて時代は400年前、人類の脳もまだ500ccだったとな…それが1400ccに変化したのは何故か?「人類の歴史の中で最も特徴的な変化の一つである、大脳の拡張に起因するこの脳容積の拡大は、農耕生活への移行に際しての知的能力を裏打ちするために絶対的な必要条件であったに違いありません」とな…

 農業革命とは脳業革命でもあったのか?とついオヤジギャグに走ってしまいそー(笑)

 アリス的にとなると、どだろ?食べる事はアリスとても好きそーだからアレだけど、肉食系というのであれば、ダリ繭はじめ結構あちこちで食しているからなぁ(笑)まぁ食に関してもアリスならば例の雑学データベースでフォローしてそーと思うんだけど、ど?

 さて、食の話ですが、生物的に「「養分」を摂取するためには、自分と体構成が類似する「動物」を捕食して、消化吸収することで獲得するのが最も合理的です。なぜならば、食べ物としての動物は、植物に比べてアミノ酸組成をはじめとする体の構成成分の類似性もずっと高いために、自ずと好ましい栄養バランスが保てるからです」とな…かくて「哺乳類の最古の祖先は現代の食虫類(モグラなど)に似た肉食性の動物だといわれています」とな…てな訳で、植物を追っかけて虫が出て、その虫を追っかけて哺乳類が出たと…何この食物連鎖…とゆー事は、肉食動物が出るより、草食動物が出る方が後という事なのか?

 で、効率の悪いはずの草食動物がどーして代謝のパフォを得られるのか?それは「彼らがバクテリアというインターフェイスを導入する戦略を採用」したからとな…ちなみに草食動物とは「消化管内にバクテリアを<飼っている>動物と言うことができます」となる模様…

 植物が作る有機物とは何ぞや?で答えはセルロースとデンプン、だけどその「セルロースを分解できる高等動物は知られていません」とな…またデンプンもセルロースの膜で包まれている事多しとなれば、セルロースをどげんとせんといかんで、その「セルロース分解酵素」を持っているのはバクテリアとカビだけって…

 で、草食動物、牛や羊が持っている反芻胃とは「バクテリアの発酵タンクなのです」とな…で牛は草を食べ、その草をバクテリアが食べ、そのバクテリアを原生動物が食べると、胃の中のフーガか?で結果、有機酸(酢酸、乳酸やプロビオン酸)が「ウシの必要なエネルギーの大半をまかない、増殖したバクテリア自身が反芻胃(第一胃)から第四胃(ヒトのような単胃動物の胃に相当する)以後の消化管に流れ込むことで、ウシのタンパク栄養の大部分をまかなっています」って…ある意味自作自演というか、自前で田畑というか牧場もっている感じなのか?牛ってば?

 で、今度は自らの細胞内にいるミトコンドリアで二酸化炭素にまで代謝するとこれで生き物は回っているという話になる模様…詳細は本書をドゾ(笑)

 ちなみに反芻胃をもっていない馬とかはタンパク質に富むバクテリア自身を「小腸で消化・吸収作用を受ける機会が得られぬまま、糞とともに排出されてしまう」結果とな…馬も牛と同じよーに発酵タンクとしての胃は持っているからエネルギー的にはオケだけど、タンパク質的にはスルーという、牛に比べ何とゆー無駄な世界にいらっさるとな…かくて「ウマのタンパク質に対する栄養欲求は、食べた植物のみによって満たされなくてはなりません」で「草を大量に食べる必要が生じました」とな…で、この効率の悪さは兎や鼠も同じとなるそーで、こちらの詳細も本書をドゾ。

 でで、ハタっとヒトに戻ると人にはそんな仕組みないやんけ?で草食動物とは一線をかくしているという事になる模様…となると、人が「必須アミノ酸のバランスのよい摂取」とは何ぞや?で、その一「肉食動物でとどまる」か、その二「過食と余剰エネルギーの放散」戦略を新たに採用するか、のどっち?とな…歩行運動も体毛がなくて熱を放散するのもそんな訳からきているとな…そーだったのか?人類(笑)

 こーしてみるとヒトは肉食動物というのは実際に何食べてんの?ではなくて「ヒトの体の生理・解剖機能に基づけば、本来は肉食動物なのであろう」とは知らなんだ…まぁここでタイトルに納得となると思われですが(笑)

 とゆー興味深い話がこれでもか?これでもか?と出てきまする…約1万年前狩猟・採集生活から農耕・牧畜生活に移行した訳で、これによって農業生活に突入、「穀物を栽培してその種子を食べる営み」に推移した訳ですが、「穀物由来のタンパク質は、一般的にヒトあるいは高等動物が必要とする必須アミノ酸の組成と大きく異なって」いるとなれば足りない必須アミノ酸をどーやって供給する?というのが、人の食卓の大問題となってくるとな…小麦の場合はリジンが少ないから、肉・卵・牛乳で補い、デンプンの摂りすぎをふせぐとな…これが所謂西洋型とするならば、同じ小麦でもパキスタンから中国の東洋型は「小麦粉を大量に食べること」で必須アミノ酸、リジン不足を補おうとした訳で、かくてこちらの場合、「リジン以外のアミノ酸とタンパク質の過剰摂取が起きます」とな、結果「冬でも薄着をして、朝から晩まで長時間農作業に従事しています」って、それエネルギー放散の為だったのか?ちなみに「この地帯は別の見方をすれば、世界の「貧困地帯」の一つであることも事実です」って…エネルギー摂取で世界が見える、あると思いますなのか…

 で、ジャガイモの歴史となる訳ですが、こちらの組成は小麦に比べてはるかに「タンパク質の必須アミノ酸の組成バランスは、ヒトが要求するそれに極めて近いことが知られています」とな…どゆ事か?というと小麦を食べるよりジャガイモを食べた方が、肉・卵・牛乳を取らなくても大丈夫って事かしらぁ(笑)だとな…これによって何が起きるかというと「社会的には農業コスト」著しく低くなると、畜産物を購入できなかった低所得者の乳幼児死亡率の低下、寿命の延長、激しい人口増加が起きたとな…アミノ酸があれば生きていけるってか?

 とゆー事は「世界各地に成立した食文化の背景には、人々がバランスのよいアミノ酸の摂取を経験的に目指していたことが見てとれるのです」となるそな…じゃあお米は?というと「ムギに比べてかなり動物(ヒト)の要求に近いものがあります」となるそーな…だから「米作地帯では、必ずしも畜産業と並列させないですむ農業が成立したと思われます」って、そーだったのかぁーっ?

 必須アミノ酸を求めての人類の食の歴史というか、葛藤…こーしてみるとすざまじいものがあるんじゃまいか?こんな事なら、必要なアミノ酸を自分で合成できたらいいじゃない?と思うけど、自前で作ろうとすれば「代謝的な負担」を背負う事になると、ある意味流行りのアウトソーシング?全部外注任せでいーじゃない?効率化万歳という事もあると思いますなのか?これが徹底したのがウイルスとな…面倒な代謝は皆相手任せで寄生して生きていけばいいじゃないってか(笑)

 で、ここで問題になるのは己の身体という事で必須アミノ酸は無いんだから取り入れるしかないと、じゃあ非必須アミノ酸はどーよ?という話にもなる訳で…とここまででまだ本書の頭なんですよ…どんだけ情報量の多い本か分かっていただけるかと…いやもーとにかく騙されたと思って本書をドゾ。文体はこんなに平易なのに、何か一行ごとにドッヒャーっな世界が炸裂するので目が離せません(笑)

 それにしても「人類四〇〇万年の歴史のうち、ごくごく最近の一万年前に文明が興った、あるいは農業が導入された後での、私たちの食べ物は決して自然ではない」という見解はホンマでっかぁーっじゃね?人間よ自然に還れって、その自然ってどこ?という話か(笑)

 後、群れと生殖活動の辺りの示唆もあまりに凄いので是非詳細は本書をドゾ。それにしても群れを形成する中においてのオス(男性)というのは、どの動物的にも相当無理しているという事か?男だけで群れているって相当楽そーに見えて(本人達もそー思っているだろーけど/笑)その中の順位付けとか、派閥形成ってこれもー男の業だなでFA(笑)一夫一婦制とか、弱いオスとか、鳥の巣的なソレとか詳細は本書をドゾ、また女性の方も乳母制度とか、農耕による乳幼児と母親との接触時間の変動とかの詳細も本書をドゾ…

 性差別問題でも「わずか一万年とはいえ、農耕生活を基盤とする「文明」という枠組みの中で、男性が暴力的に女性を支配することを前提としてきたような社会習慣が醸し出され、維持され続けてきたことも事実です。性差別をなくすための大掛かりな社会制度、社会習慣、そして何よりも個人の意識を意図的に変えていく必要があるのだと思います」で、女性の地位向上の為の最大の障害(という言い方をしていいのか?アレだけど…)「子育て」の問題は「避けて通れない問題です」となる訳で…「「生殖年齢内にある女性が、生殖に関しては男性に比べて決定的に大きな負担を抱えている」という現状は、本当の意味での男女同権を実現するには極めて具合の悪い状況であることは確かです」とな…

 そして時代の流れは「生殖の「労力」から多くの女性が解放される途が求められることは避けられません」となる訳で…著者はさすが生物学系のお人、事実の核心に切り込み感パネェでこの道は、人工授精、代理母、試験管ベイビーと続く道だろうと予言なさっておられます…

 試験管ベイビー…ある種きつい言葉だなぁでしょか?うーむ…「「試験管ベイビー」の言葉はある種陰湿な響きがあり、私たちの倫理観では耐え難い内容が含まれていることは私も気が付いています」とな、それでもあえてふれているのは、「ヒトがこれまでに経験してきた大小のパラダイム・シフトは、あらかじめ諮れば決して賛成できなかった種類のものだと思います」と…ものごとは「事実が先行して、その事実に適合したものだけが生き残った」んじゃなかろーか?とゆー真実に一番近い答えってか(笑)

 成程、少子高齢化社会の未来、近未来は果たしてどっちだ?という時に、生物学的パラダイム・シフトあると思いますなのか…マッチョの終焉というか、生物学とは実におっかねぇー学問なんだなぁと今回は心底痛感しますた…いや、別にバラ色の未来なんて夢見る頃はとっくに過ぎているんじゃね?なのでアレですけど、生き物としてのポイント…ターニングなのか?ノー・リターンなのか?は神のみぞ知るですけど、いや、まさに、人は変わっていくのねの世界が到来している模様でしょか?

 他にもたくさんたくさんたくさんエピ満載ですので、興味ある人は本書をドゾ。というより、騙されたと思って是非一読を!

 目次参照  目次 生物

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