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2014年12月12日 (金)

清しこの夜…

誰も知らないクリスマス  舟田詠子  朝日新聞社

 どゆ本かというとエッセイ本かなぁ?事の起こりは、著者のお友達?知人?によるクリスマスプレゼント?のシュトレンから…名前からピンときた人にはお分かりかと思いますが、独の伝統的なクリスマス伝統菓子…これをお手製で焼いて、毎年毎年12月になると著者宅、勿論日本に届くとな…一つで2kgもあるそれの郵送料一万円かけて…それも21年間ずっと…さすが律儀な独人じゃまいか?なんでしょか?その独人がせっせ、せっせと贈ってくるシュトレンとは何ぞや?から始まって、著者のクリスマスの旅が開始されるという(笑)まずは独に赴くのはともかく、蘭やスイスもともかく、セルビアとかにも行ってるんですよ…気がつけば欧州周遊の旅ってか?

 そして各地のクリスマスは、これまた千差万別でござりましたと(笑)詳細は本書をドゾなんですが、それにしてもクリスマス、日本人的にはクリスマスと言えば、12月25日の事、せいぜい後はイブの24日位の話かと思っていたら…現地はずぇんずぇん違っていたんですよ、奥さん(誰?)

 まずクリスマス前の四週間(一か月)が待降節、いわゆるアドヴェント・カレンダーですか?もー幾つ寝るとクリスマスの世界が展開している模様…そして当日のクリスマスから1月6日までがこれまたクリスマス週間という事になる模様で、間に大晦日、新年、小クリスマス(三賢士の祝日)があると…でもって、この六日でクリスマス休暇は終わるんだけど、クリスマス飾りは二月の頭まで残るとな…春が来て初めて片づけるという事になるって…二か月間クリスマスで埋め尽くされる生活か?というのはともかく、これだけの行事なんだから、その下準備がこれまた時間がかかるのは当たり前で、ええ、お節作りだってあれだけ大変なんですから…となれば、11月、下手する10月から12月の準備を始めるという事らすぃ…となると、一年の1/3はクリスマスの為に消費されている事になるまいか?恐るべし独人というか、欧米人という事になるんだろーか?

 本書、まずはそのお友達の独人、マルガレーテさん宅にご訪問、独のクリスマス拝見となる訳だけど、いやまぁ何とゆーか、独の主婦パネェ…何か独人というと料理しないイメージで勝手にいたけど、世の中そんなに甘いもんじゃなかったってか(笑)そして一人、このマルガレーテさんだけの話ではなくて、欧州のクリスマス文化そのものが、並々ならぬものなのだとゆー事に話は展開していく訳で…一口にクリスマスと言っても色々あるんですよ、おぞーさん(誰?)

 アリス的にクリスマスというと46番目か、切り裂きかになると思うんですけど、クリスマスとなれば英都大を忘れちゃあかんでしょか?ええ、二人の母校はプロテスタント系大学なんですから、クリスマスない訳がない訳で(笑)

 アリス的なとこでは、クリスマス菓子の名前の一つのダイフェ・カーター、ダイフェル・カーター…このカーターというのが牡猫の意味だそで、所謂一つの猫パンなんですね…ちなみ「現代オランダ語には「ダイフェ・カーター」は(こん畜生!)という罵倒語として残っているだけだという」…何でいきなり猫パンというと、「ニコラース祭」(@ヤン・ステーン)の絵に菱型の大きなパンとして絵に登場しているからである…昔はこれがあったとゆー事だよねで、著者が調べていくと…文化史的に凄い話になっていくよーな?よーは昔の麦刈りというか、脱穀は物凄く重労働だったとゆー事らすぃ…どゆ事かというと麦をたたいて穂を落とす作業、力いっぱいやっていかなきゃいけないしで、「麦の下に生きた雌猫を入れ、これを穀棹で麦の上から叩き殺した」って、よーするに殺す勢いでやらないといけないという話らすぃが…更に「日曜いはこの動物を焼いて祝宴を張って食べた」って…ええええっ?

 ちなみに「シュレージェン(ドイツ)では、最後の穀竿を打ちおろす人自身を「猫」と呼んだり、またリヨン(フランス)付近では、最後の麦束と収穫の晩餐とがともに「猫」と呼ばれることがあった」と、昔の農業って…てな訳で、麦(農業)と、再生と復活、冬至辺りのキリスト以前の伝統がどこかしらに残っているのが、ヨーロッパのクリスマス行事という事になるよーで、パン一つで歴史が垣間見える事もあるの世界なんですよ…

 ちなみにこのお菓子(パン?)、「猫が菓子にかたどられたとき、脛骨で表されたというのは、なんとも鮮烈である。「焼き猫」の脛肉をかじったあとの、手に残った脛の骨の記憶なのである。まさに肉食文化の生み出した銘菓である」って…中世欧州の猫、何かもー凄いとしかいいよーがないよーな…

 さて、噂のご友人マルガレーテさんのクリスマス…独はボンとケルンの間の小さな町住まいで、五人の子持ち、でも皆独立して今は夫婦二人住まい…のクリスマスとは如何に?なんですけど、「マルガレーテさんのクリスマスは一〇月からはじまっていた。その手始めが例のシュトレンづくり」だそで、昔はシュトレンだけでも30個焼いていたというツワモノ…ちなみにシュトレン、生地の発酵に時間がかかるので一般の家庭では一日1,2個位しか作れないシモロノだとは知らなんだ…という事は30個のシュトレン作りって、それだけでまずひと月近くかかるって事じゃまいか?ちなみによる年波には勝てず最近では著者のとこに送る分も含めて3個になった模様…それにしたってやめてはいないと…

 更にクリスマス用にクッキーを30種類位焼いていたりして…これを作っては缶に詰めて地下の貯蔵庫にしまっておくと…で11月はそれ作りってか?「なかには一年前に焼いたという、クッキーの缶もあった。ブレンテンというレープクーヘンの一種で、これは時間がたてばたつほど、香辛料が生地になじんでおいしくなるからだという」という世界…独のクッキーがパネェのか?それとも涼しくて乾燥している地下室がパネェのか?何かもークリスマス菓子というより、保存食糧の世界に突入しているよーな(笑)

 それ以外にも勿論クリスマス準備はある訳で、ついでに言うと日常業務は続く訳で、それと並行してこれらの準備を進行する独人はさすがでござる…そんなこんなで12月6日は聖ニコラウスの日「つまりサンタクロースの日と定めたのは、キリスト教会だ」って、そーだったのかぁー?で、この日にくつした(型の袋)に詰めた飴、チョコ、ナッツ、リンゴ、そして忘れてはいけないヴェックマン(白パン坊主/ヒト型としたパン)を家族や孫に配るとな…

 クリスマス準備となれば忘れてはいけない馬小屋づくり…ジオラマ?人形?これを孫と一緒に作成…ちなみにマルガレーテさん家の馬小屋セットは「南ドイツ、オーバーアマガウの名産品。人物の像から、小道具、衣装まで本格的である」というシロモノ…独家庭にはもしかして一家に一セット、あるんだろーか?一年に一度飾る系となれば、雛人形とか、節句飾りに近いのか?まぁこちらはイエスの生誕の場ですから宗教的色彩がつおいけど?

 後、場所が場所だけにクリスマス夜市、ケルンのそれに行っていたりしまする…クリスマス飾りから、もーこれだけで祭って気がしないでもないが、音楽隊みたいなパフォありの、メリーゴーランドな移動遊園地ありので、大変な賑わいの模様…ですので詳細は本書をドゾ。勿論、食事系の出店もいぱーいあるみたいで、本書ではライベクーヘンというじゃがいもと玉ねぎをすりおろして揚げたもの、原理的にはさつま揚げみたいなものを食しております。それにリンゴのムースがついているとこが独的なんだろか?「ビールにも、ソーセージにも合う、なかなかのおつまみである」そな…

 さて、マルガレーテさんのクリスマス準備は終わらないで、次につくるのはお菓子の家、あのヘンデルとグレーテルのアレである…ちなみに独では「魔女の家」というそーな…で、「この家はレープクーヘンの生地でつくる」「つまり小麦粉、蜂蜜、レープクーヘン用の香辛料、砂糖を練ってつくった生地を平らにのして焼き、熱いうちに「魔女の家」の設計図どおりに切り抜く」とそれを冷めてから貼り合わせて合体させれば、ツーバイフォーじゃいけどお家ができるという仕組み(笑)写真で見る限りは本格的でごさる…

 更にこのマルガレーテさん、何とバウムクーヘンまで焼いてしまうのだ…独ではバウムクーヘンはそんなにポピュラーなお菓子じゃない、独人でも知らない人がいると言われてたのでそれも手作りしてましうマルガレーテさん凄い、凄すぎる…ちなみに家庭で作る時はあのグルグル回る装置なんてある訳もないので、生地を塗って焼いて縫って焼いての繰り返しの箱型になる模様…それにしても根気のいる作業じゃまいか?「なにしろ焼いているあいだ、ずっとオーヴンのそばに張りついていなければならないので、時間のあるときしかできない」とゆー事で、婆ちゃんの好物は手間暇のかかるお菓子だったんだなぁ…

 で、クリスマスカードとか、大掃除とか、この辺りは日本人のお正月と大差ないソレでしょか?お飾りじゃくて、クリスマスツリーとか、もーてんてこ舞いな感じが(笑)勿論、クリスマスプレゼントの準備もおこたりなく、そのラッピングもパネェなんですよ、姐さん(誰?)

 そして、あのどんげけ作るんだ、どんだけあるんだのクッキーは、賜物のお皿に一人分づつ配分されるとな…二人暮らしなのに何故?と思うかもですけど、これまた日本と同じで、お正月には一家団欒、実家に帰らねばの世界でして、五人の息子、娘、それに孫が帰ってくる準備を延々延々延々していたともゆーの世界が展開していく訳なんですよぉー(エコー付/笑)傍で見る分には日本の下手なお正月より大変そーな気がするんだが、気のせいか?

 ただ、日本と違っていいわねぇなとこは、これらの準備をマルガレーテさん一人、もしくはご主人と二人でやっているとこだろか?昔は家族総出でだったかは知らないが、家を出た人達は基本およばれで、準備とかセッティングとか全部夫妻担当なんですよねぇ…四人も息子いて結婚しているの一人だけだけど、それでもその嫁が手伝う訳でもなく、一人娘が手伝う訳でもなく…黙々とこなしているマルガレーテさんに感動したというか、匠ですの世界じゃね?

 とまぁ初っ端の独人のクリスマスとはのシーンだけでもこれだけあって、この後に、著者はオランダのクリスマスを体験し、こちらは夫妻と男の子二人で上が14歳というから、ごく一般的なソレという事になるんだろーか?蘭の場合のシンタクラースの日は12月6日、何と学校にやってくるんだぜなんですけど、まぁこれは教育的指導というヤツでしょか?何かナマハゲ的なそれに近いものがあるよーな?で、お家の方には「外で突然「バン!」と大きな物音。すぐに「バラバラ」と、小石かなにかが玄関に投げ込まれた様子」で二人の子供が玄関に駆け付けて大きな袋を引きずって戻ってきたと…勿論、袋の中身はプレゼントという訳だったりする…これがシンタクラースのプレゼントという事で、近所ぐるみの演出がパネェってか?まぁ子供には、姿は見せないけどキタコレになる訳で(笑)

 ちなみにサンタクロース(プレゼントをくれる人)が姿を見せるか?見せないか?は同じキリスト教でも違いはあるみたいで、カトリック系は見せる、プロテスタント系は見せないになる模様…なる程、宗教内でも色々あるんだなぁ…

 さて、スイスのマリア・ムカウ村でも12月6日に「聖ニコラウスの日」に村の14歳以下の子供の家を巡る行事があるというとこが…しかも司教さんはともかくお供が魔物、異形となれば、これままさにナマハゲか(笑)ちなみにプレゼントはイブに、この日はお菓子をもらえる模様…この一年いいこでしたか?と聞かれながら(笑)

 セルビアのクリスマスイブは1月6日の夜とか…東方教会側のクリスマスは日にちが違うという事らすぃ…こちらの詳細も本書をドゾ。コイン入りのお菓子の話も出てくるのだけど「クリスマスや新年に飽食するのは、今年もこれほどたっぷりと食べ物があるように、一年の豊かさを先取りする縁起からなのである」だそで、当時経済制裁下、食糧もアレな時でもクリスマスは伝統にのっとっての世界だったとな…民族の誇りパネェ…

 で、まぁ、本書はこの異形についてキリスト教以前の土着の信仰の経過をさぐる話が出てきますので、詳細は本書をドゾ。後、クッキーその他の、クリスマス特製のお菓子の歴史もこれまたパネェので詳細は本書をドゾ。いやもーも何とゆーか、クリスマス一口で説明できる行事じゃなかったっぽいで、どの国も、どの地域も、そしてどの家庭も伝統があるんですよ、奥さん(笑)ある意味お雑煮のすまし、味噌の違いとか、丸餅、角餅の違いとかに近い世界か?似て非なるものというのは、軽くひとくくりにできないっしょ(笑)

 お菓子的なとこではレープクーヘンのその万能性が凄すぎると思いますた(笑)しかも日持ちがものすごくよかったりする…年単位だって大丈夫ってか?蜂蜜と香辛料がいぱーいの堅焼きクッキー(パン、ケーキ?)が日持ちするのは当たり前の世界か?ちなみにクッキーの場合、歯がたたない程硬いって…ドンダケェー?な気がしないでもないが、でも欧米か(死語?)では、それがおふくろの味という事になる模様…ましてやクリスマスのとなれば…

 ちなみにレープクーヘンのメッカはニュルンベルクだそで…「神聖ローマ帝国の養蜂園」と言われるほど蜂蜜の産地だったとか、中世の商業都市だけに高価なスパイスもルートにあると、更にクッキーの木型、この木型職人もいぱーいという事らすぃ…ツリーに飾るオーナメントにもなるじゃまいか?で、この形が物凄く凝っているのだ…今この木型つくれる人がいるんだろーか?位複雑怪奇…当時の人の執念が見えるよーです(笑)

 現代でもハンガリーのソレとか、ベルギーのソレとか、掲載されているので詳細は本書をドゾですけど、こーしてみるとスウェーデンのクッキーもこの系列なんだろーか?とふと気になってしまった…

 まぁそれにしても何故にこんなにクッキーが登場するんだろーと思ったら、「無発酵のパンはうすくて平たい形をしているので、ヨーロッパでは伝統的に平焼きと呼んでいる。興味深いのは、日常は発酵パンを食べる地帯でも、ハレの日には古代から、無発酵の平たいパンをつくってきたことである」でしょか?で「パン生地を、自然界に存在する酵母菌を利用して、自然発酵させる過程では、一時的に腐敗という現象をとおらなければならない。そのため発酵パンはおいしいけれど、不純なものと考え、発酵パンをお供えには嫌う傾向が古代からあった」って、そーだったのかぁーっ?

 も一つが動物供犠の確保が厳しくなった場合どーする?で、型取りのパン(クッキー)で鹿なら鹿の形、文様入りとなったそで…それは無発酵の生地で行われるのが普通となれば、いやぁ、クッキーの歴史って超パネェだったんですねぇ…

 後、ブッシュ・ド・ノエルと聖バルバラの日(12/4)「この日に人びとは森へ行って、木の枝を伐るならわしが、ヨーロッパにはある」辺りの詳細も本書をドゾ。こーしてみると伝統って奴は必ずついてまわっているもんなんだなぁと感心しますた(笑)コイン入りの御菓子とか…豆の御菓子というか王様決めの御菓子とか…

 何となくお菓子系の話が傾きがちな気がしないでもないけど、ちゃんとキリスト教とクリスマスの歴史もありますよってに詳細は本書をドゾ。ありふれたクッキー一枚でも、歴史と伝統が凄いとゆーのは、おろろいたんですけど、最後に一つ、本書で一番インパクトがあった科白はというと、冬至って一年で一番昼間が短い日というイメージでいたら、「アルプスより北に住む人びとは、冬至とは「一年で夜がもっとも長い日」と考える」だったりして…成程、聖夜なんですねぇ…

 他にもたくさんたくさん本当にたくさんエピ満載ですので詳細は本書をドゾ。ドゾ。

 目次参照  目次 文化・芸術

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