« これこそまさに伝統文化。 | トップページ | 本年も大変お世話になりました! »

2014年12月31日 (水)

失念と居眠りの果てにあるもの(笑)

奇想の図譜  辻恒雄  筑摩書房

 サブタイトルが、からくり・若冲・かざりなんですが、日本の美術の底流って感じかなぁ?もしくは謎解き日本美術?とか、そーだったのか?日本美術とか(笑)どゆ事とゆーと、北斎の解説のとこが分かり易いと思うんだけど、その絵には元ネタがありまっせというとこ(笑)いえ、オリジナルはオリジナルなんですけど、その絵の制作にはインスパイアされたものがあると…で、それは何か?を追っかけていくと意外なつながりが見つかるんですよ、奥さん(誰?)

 著者によると「魚類図譜」@ウィルビー、動物図譜@ヨンストン、「アンボイン島珍品博物館」@ルンプフなどの影響を受けているとな…鎖国の時代であったとしても「北斎は、同時代の画家のなかで洋風画法に最も旺盛な好奇心を寄せた一人だった」と、まぁ天才は仕事というか興味の対象に貪欲だよなぁ、だから天才なんだろーけど(笑)画の引き比べなんかの詳細は本書をドゾですが、成程そーだったのかは一目で分かるお話、うーん、こーして見ると美術にも国境無しな気がするんだが、どだろ?また、銅版画の木版画での再現法なんかについての詳細も本書をドゾ、板ぼかしとかね(笑)この辺りはまさに日本人の面目躍如な気がするなぁ(笑)改良していったらできちゃったみたいなノリ(笑)

 で、も一つは北斎の場合、洋画当時は蘭画か?に対してただの模写で終わらないとこかと…それも一つの己の技術向上みたいな事になっていく訳で、手法の一つに過ぎないんですよねぇ…かくて欧米からも「地上で最も独創的な画家」(「北斎」@ゴンクール)という評価につながっていくんでしょか?後ロセッティとか(笑)とまぁ、北斎だけでも目から鱗のお話がドドンと出てきますので、本書ページ開くごとにええっとおおっの世界じゃまいか、なんですよ、おぞーさん(誰?)

 アリス的に絵画、美術、芸術系というと天農画伯に尽きる訳ですが、本書的にはやはり英都大のあるところで京都関係からすると、「洛中洛外図」と若冲の章のなるのかなぁ?いやー、洛中洛外図ってよく見るとそんなに凄い絵とは知らなんだ…「十七世紀に入って観光都市としての性格をますます強めた<おもしろ花の都>のみどころ」をおさめた図なんですね(笑)遠目で見ると大都市じゃけんの世界ですけど、ズームインしていくと滑稽画というか、風俗画になっているみたいで、こりゃスゲェ(笑)

 観光都市なのは今もそじゃね?だけど、あの当時からそーゆー側面が顕著だったのか?京都という事でのエビとしては大坂夏の陣で脱出(救出?)された千姫が「五月二十七日、清水、祇園、三十三間堂など東山見物を見物している。その折、豊国廟にはさすがに「大坂之穢中御憚之由」ということで寄らなかったが、方広寺大仏はちゃんと見ている。戦国女性のたくましさということだろうか」だそで、確か夏の陣が終わったのはカレー記念日の辺りのはずで、そーすっと一月どころか、20日位か?まぁ敗戦だ、葬式だぁよりは観光か…

 「洛中洛外図」の方に戻るとそんな時代に描かれたであろー京都の絵図なんですけど、「すべては明るく陽性で、この世の生を謳歌しているようであり、画面に不思議なほどかげりがない」とな…だって当時は「徳川幕府の豊臣残党狩りによって京都と伏見の往還には首がずらりと並んでいたという時世」なんですよ、姐さん(誰?)

 まぁこの作者不詳のこの画も謎を秘めたまま続くんでしょねぇ…画家の生涯に一つの名作というのもあると思いますの世界なのか?も一つ京都関係でいくと伊藤若冲があげられていまする…元京都の八百屋さん、実は30才になるまでは趣味の一つもなかった朴念仁というか、マジメな人だったらしー…やっぱ男は趣味の一つでももたんといかんぜよという事で絵筆をとったら…のめりこんで稼業から足抜けしてしまいましたが、何か?の世界か?老いらくの恋もとい、七つ下がりのソレですかねぇ(笑)

 でもって、若冲のお友達というか、師というか、相談役というかが大典@相国寺でして、四風荘きたこれですか?英都の裏のソレですよ(笑)まぁ当時、絵を持っているとこいったら、お寺か、大名、公家関係、後大店の茶室って事になるのかなぁ?まっとにかく襖と屏風と掛け軸の世界か?そんな訳で京都という街にいるなら、そーだお寺にいこーになるのだろーか?というより、そこが一種の文化サロンだよなぁ…若冲の絵柄についてはもーこれも一目見ればトーシロにも分かる画風でして、この画面の中にこれでもかぁと描き込まれいるとこが凄い…詳細は本書をドゾですが、「無重力」「正面凝視」「増殖」というのは分かる気にさせられるというか、個性だよなぁと(笑)でもってそれが「本格的な自己流であり本格的な素人絵なのである」というのも頷けるよな(笑)

 他にアリス的なとこでいくと白隠のエビのとこかなぁ?白隠24才の時越後で悟りを開いたとな…もー有頂天になりましたがなの世界だったよーなんですが、これに喝っを入れたのが信州飯山の清僧正受老人だったそで…でこの方が真田幸村が伯父になる人物…いやまぁ真田山高校ですから(笑)後は池大雅が「北白河の素封家世継政幸の家で白隠と対面した」とこでしょか?も一つ四天王寺の「扇面法華経」とか(笑)

 他に写楽の章なんかもあるんですが、こちらも詳細は本書をドゾ。で個人的に本書でへーへーへーと思わされたとこはかざりの章のとこでして、美術芸術というより工芸として分類されるソレについてのオマージュかなぁ?西洋的な区分からしたら絵画なんかに比べると一段低く見られるジャンルだけど、そんな事ないんじゃね?なお話が縷々と連なっていらっさるとこかなぁ(笑)所謂一つの芸術家ではなくて、職人じゃね?に物申すの世界か(笑)

 なのでかざり学なんてのはないに等しい世界なのか?これ今もそーなのかなぁ?むしろ民俗学的な側面に入れられちゃうんだろか?うーん?純粋芸術って何だ?の世界が展開している模様?ただ「日本の「かざり」を特徴づける「風流」の「作り物」が、つくってすぐこわすという建て前であることだ。そのような、かたちをあとに残すことをいさぎよしとしない一過性の対象は、美術作品として扱いにくい」っていうのが、実にこれまた日本的か(笑)「残すことにこだわると、つくるものは逆に死んでしまう」とは意味深な…

 でも一つの美術は静的なものという概念があるんですか?で動的なものには、それはちょっとというのがあるらしー…使うものではなくて、拝むもの(?)的な認識なのかなぁ?うーむ?

 で、お話は平安貴族のソレから出てきて興味深いです。詳細は本書をドゾですけど、何とゆーか日本人と風流って長い付き合いなのね(笑)まぁ尤も、平安の頃の風流者というのは室町のカブキモノ、バサラ系に似ているよーな?この辺りも繋がっているんでしょかねぇ?過差の者とか、日本には常にこのケとハレというか、日常と逸脱とかグルグルしている感じだなぁ(笑)パンピーには祭り的なのがそーか?京都で言えば、風流踊りとか、祇園祭とか、デーハーでいこーというとこでは秀吉もあった訳で(笑)一方で侘寂もあると…

 「神を迎える祭の日には、人々は精一ぱいに趣向を「見立て」て、造り物をして、あっと云わせる。神は、これを「風流」として受納するのである」(@郡司正勝)とゆーとこは、アリス的にあると思いますの世界炸裂だよなと(笑)ええ、あっと言わせる結末が待っているんやですよ、奥さん(笑)本書的には、この見立てに着目ですか、そーですか(笑)「「見立て」の思惟方法こそは、日本民族の活性の素で、文芸・美術などの芸術の構造をはじめ、形造る働き、美学の基本を成すのだといってよい」と著者の断言していらっさるし、まさにその点ではアリスは創作の王道をいっていたのか(笑)

 風流とは「日本の「かざり」の母体であり推進力でもあった重要な存在と目されるものだが、これと美術との関係を、その<飾り立てる性格>と<奇抜な趣向>をつなぎの輪として考察しようというわけである」で、風流の中にみんなみんな入っていくのか、つながっていくのか、しかも風流は多義であるでして、風狂、好色、みやび、みさお、幽玄、風雅、すきも風流じゃまいかと(笑)懐深いぞ風流(笑)

 ちなみに「日本の装飾の魅力をなすもの、それは、いつもその装飾の与え方に現れるファンタジーと奇想である」(@エルネスト・シェノー)の言は何か今につながる言葉だよなぁ…これパリ万博の時の話ですから、仏人で今も昔もアレなのか(笑)今のサブカルが仏で流行る訳だよなぁとふと思ってみたり(笑)

 と他にも色々エビ満載、おべんきょになりますのお話いぱーいですので詳細は本書をドゾ。いやマジ目から鱗じゃけん(笑)まぁ後書きに実に著者らしい言があるのでそれに尽きると思いますが「日本人の性癖とされる好奇心を、やや人並み以上に持ち合わせているらしいわたしが、美術作品にひそかに望むのは、意表をつかれたときの驚きである。眠っている感性と想像力が一瞬目覚めさせられ、日常性から解き放たれたときの喜びである。わたしが「奇想」とよぶのは、そのようなはたらきを持つ不思議な表現世界のことである」とな…ある意味これはせんすおぶわんだーの世界じゃね?そーきたか?という発想には日本人は皆注目せずにはいられないとゆーとこでしょか(笑)一億総物見高いとか(笑)

 最後に一つ本書で一番なるほろと思わされたとこを一つ「およそ何らかの技巧のないところに芸術は成り立つまい。こう考えれば、芸術における<稚拙>もまた逆説的な技巧の一種であり、意図された表現の一形態ということになる」ですかねぇ…表を見、裏を返して見るげいじつって事でしょか?いやー世界は広い。

 目次参照  目次 文化・芸術

|

« これこそまさに伝統文化。 | トップページ | 本年も大変お世話になりました! »

文化・芸術」カテゴリの記事

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 失念と居眠りの果てにあるもの(笑):

« これこそまさに伝統文化。 | トップページ | 本年も大変お世話になりました! »