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2015年1月20日 (火)

巨大なチェス盤?

血と油  マイケル・T・クレア  日本放送出版協会

 サブタイトルが、アメリカの石油獲得戦争なんですが、ちょい古ですが、米の国策を知る上では、そんなもんかなぁとそんなもんだろなぁな本じゃまいか(笑)ポスト冷戦時代に甘い夢を見ていた人達さよーならでしょかねぇ?結局、世界は米ソの対立の構図の後、もっと混乱、混沌としてきてね?じゃね?でして、では人々が争う構図の元は何か?で、「文明の相違」「アイデンティティの問題」ではなくて、ズバリ「資源」だろと、その中でも「ダイヤモンドや金、銅、木材、耕地、漁場、水」と色々あるが、「石油」じゃね、と(笑)

 尤も、戦争目的、それは石油という構図は、政府的には違いますの建前なのは、これもまた今更で米の関心は平和と安定であり「(イラクの)石油生産能力ではない」(@アリ・フライシャー/米大統領報道官)や「これは断じて石油をめぐるものではない」(@ドナルド・ラムズフェルド国防長官)と高らかにここに宣言するってか(笑)でも「私たちはこうした声明が真実でないことを知っている」なんだぜと著者は断言するし(笑)

 では、どーしてそう言い切る事が出来るか?についてが本書のメインでしょか?結局ルーズベルトの昔から米は中東の石油にどっぷりつかっておりまんねんという話のよーな…事はWWⅡ前まで遡り、21世紀の今も続く、そしてこのままだとこの先も続く油道だったりするんですよ、奥さん(誰?)

 アリス的に石油…アリスの愛車青い鳥のガソリン位だろか?はともかく、ミクロではなくマクロでみれば、石油の恩恵に与っていない日本人なんているのか?の世界になっちゃうしなぁ(笑)

 さて、本書は完全に米視線なので、それに立脚しての振り返ってみよー(笑)なんですが、「アメリカ経済で石油がどれほど重大な役割を担っているかは、第二次世界大戦以後の景気後退がすべて、世界的な石油不足とそれにともなう価格高騰に続いて起きていることを思い起こせば痛感できる」という事らすぃ…そーだったのか?米?詳細は本書をドゾですが、結論としてどゆ事とゆーと「石油が豊富にあったからこそ、アメリカ経済とアメリカ軍は、世界を席巻することができたが、さらに成長を続けるためには、より多くの石油消費が必要になる」というだけの事だったりして(笑)かくて「石油はこの(米)国を強くする。一方、外国への依存はこの国を弱める」というジレンマに嵌ってしまったとな(笑)貴方なぁら、どぉするぅぅぅぅ(笑)

 そして石油を安定供給するには、産油国はまさに注文の多い料理店的になってきてね?というのが米的見解かなぁ?「しばしばお金以上の見返りを期待する」で「国連での支持」「新型兵器の譲渡」「軍事力による保護」などだそな…米的にはそれってどーよだけど、石油を売ってもらうには致し方ないというのを続けてきたのがルーズベルト以下米の大統領の基本方針らすぃ…これまた詳細は本書をドゾ。よーするに油田を守れが基本だよ、と…

 ちなみに、米での石油の消費は年々増えていらっさるよーで、それも交通・運輸系がこの2/3を占めているそな…しかも「アメリカ人の運転する車は年々、大型し、数も増え、走行距離も伸びている」そで、ここから導き出される石油量という事だけでも莫大な量になってしまう模様…逆を言えば、米人が車を使わないだけで世界的にかなりの節約になるとゆー事じゃね?ですけど、自家用車のない米人なんて、じゃね?

 そんな訳で石油を求めての旅に出るぅぅぅ(コブシ付/笑)じゃないけど、世界のどこに石油あるよ?となれば、これがまた「この地球に残っている大型油層のほとんどは、発展途上国にある」だそーですよ「なかでも際立っているのが、ペルシャ湾地域やカスピ海沿岸、アフリカ北部と西部、南アメリカだ」になるそーで、しかもペルシャ湾地域だけで「世界の確認埋蔵量のおよそ六四パーセントにあたる」となれば、戦略的にとても大切なのは火を見るより明らかじゃね?でしょか(笑)「唯一この地域だけが、増大を続けるアメリカと世界の需要を満たすに足る埋蔵量をもっている」わけだったりして(笑)

 さて、石油のある所がたいてい発展途上国だった事は分かった。でもって「これらの国における混乱や紛争の危険は、石油生産そのものが社会を不安定化させることとおおいに関係がある」でして、どゆ事かというと原子力村ならぬ石油村って事ですか?石油利権、恩恵は一部のエリートが独占し「残りの国民を貧困の泥沼に置き去りにする」とゆー事で、所謂所得の再分配の不公平化が当たり前って事ですね…石油は国、国土の財産なんだから利益は等しく国民に分配してたら、ここまで揉める事もなかったのだろか?どちらにせよ、利益を独占、寡占しよーとする人達がいる限り、もめごとは起きるって事ですか?そーですか?かくて「この貧富の分かれ目が部族や宗教の境界と重なれば、武力衝突が起こる可能性が高い」とな…「西側のマスコミはそうした争いを、「民族的」なものと特徴づけるかもしれないが、実際には石油生産がもたらすひずみに由来することが大きい」とな…みんなみんなビンボーがいけないんだってか?

 そして、米的に石油の安定供給の為に、紛争地域に介入しない訳にいかなくなり、今や米軍は「石油保護のための国際サービス業者と化しつつあると言える」にまでなったらすぃ(笑)たとえばサウジアラビアの「サウド王家は自国の石油のこれほど多くをアメリカに提供する見返りに、国内外の敵からアメリカに守ってもらっている」だったりして…

 どーしてこーなったぁー?では、初っ端のルーズベルト政権の基本ポリシーが踏襲された結果ですかねぇ?このまま石油を使用していけば遠からず石油は枯渇する…ならば「将来の不測の事態に備えるには、アメリカは国内の埋蔵石油を温存し、外国産の石油をもっと利用しなければならない」…色々思うとこはありますが、詳細は本書をドゾ。でこれまた色々すっ飛ばして現在に至ると…かくて外国産の石油依存度は年々上がるじゃまいか?で、それの安定供給は米軍の発動が必至になってきたじゃないか?ですかねぇ…

 で、これが思ったより簡単でない事はこれまた今更な話で、サウジアラビア君の場合「アメリカはサウジアラビアの防衛から、油田やパイプライン、ペルシャ湾と海外市場を結ぶ海上交通路の安全にいたるまでを保証せざるをえなかった」更に三割四割は当たり前ぇーもとい、今更なお得なキャンペーンが「暗黙のうちであろうがそうでなかろうが、ローズヴェルト大統領はサウジアラビアの政権そのもの、つまり、実質的にはサウド王家の保護も約束していた」とな…よーするに米は、外の敵だけでなく、内の敵にもケアしまっせの世界だった模様…

 こーして見るとあのスエズ動乱における米の態度も納得できるという事らすぃ…エジプトがスエズ運河の国有化を宣言し、英と仏とイスラエルによるエジプト侵攻を米は支持しなかったのは何故?は「この侵攻はアラブ民族主義の炎をあおり、その結果サウジアラビアの政権存続にとって重大な脅威となると判断したのだった」とな…で、結果ナセルの親ソが進み、米として大統領は「ソビエト・ブロックの攻撃から中東の友好国を守るためにアメリカ軍を使う権限と、親米政権にさらに武器や軍事援助を提供する権限を得た」になっていくと…何かマッチポンプと思うのは気のせいか?しかも後に、英の中東からの完全徹底を招き、かくて米は「自らこの地域の主導権を引き継ぐか、それとも引き継いでくれる国を別に見つけるか、という重大な決断に迫られた」とな…どゆ事かというとベトナムでもデロデロなのに更に中東もって、ドロドロの泥沼へ真っ逆さまってか?

 そしてまた米の外地での働きというか、評判というのも「アメリカの武器販売にまつわる買収のうわさや、酔ったアメリカ兵や軍需企業の社員が見せる振る舞いが、反政府運動をさらにあおった」とな…米人って基本、どこの国に行っても評価的にはアレなのか(笑)かくて反米の狼煙は上がったまで後何歩?で、この辺りの詳細も本書をドゾ。自国のというより、自族の安定の為に米軍を引っ張り込んだ結果が、あのオサマ・ビン・ラディンな人達に続く道ですから…

 さて、21世紀に入って、米はこのまま中東の石油に依存するズブズフの関係を続けるか?否か?どーする?ですけど…「現状を改めようとすれば、エネルギー産出と交通・運輸のための新技術に膨大な額の投資をせざるをえず、さまざまな産業の命運がそっくり沿祐される」よーするに米人でそんなの関係ねぇー(死語?)と言える人は、影響を被らない人は一人もいないとゆー話じゃね?とな…更に、当時のブッシュ政権にしてみれば、担当したのがディック・チェイニー副大統領…「チェイニーは大手石油関連サービス会社、ハリバートン社の元最高経営責任者で、その他のエネルギー関連大会社の幹部と密接につながりをもっていた」お人…更にエネルギー省長官のスペンサー・エイブラハムも「百九人もの大手エネルギー会社の代表と会った」そで「シェブロン・テキサコやエクソン・モービル、エンロンなどを含むこれらの会社の多くは、二〇〇〇年の共和党大統領選挙戦における大口献金者だった」とな…結果はこれまた火を見るより明らかじゃね(笑)

 とにかく石油手にいれまっせが、多角的何ちゃらだろーと、多様性何だかだろーと、断固として確保するというのが米の命題となった模様…さすが何様、俺様、米様だ、実に歪みない…ただ、問題は世界中誰だってもとい石油のあるとこは、「ラテン・アメリカであろうが、カスピ海であろうが、アフリカであろうが、これらの代替生産者のすべてが、政治的不和や紛争の結果、供給の停滞や停止の危機に直面する可能性が高いことを、昨今の出来事が示している」とな…それについては今更説明の必要もない位、今でしょ(死語?)もじゃね?

 も一つ、問題なのは、石油を手に入れるのは勿論だけど、適性価格で手に入れるのも必定なとこでしょか?「価格が上がればエネルギーの値段が上昇し、経済全体が不況に陥るからだ」とな…この石油価格のカラクリもとい大変動についても今更説明する必要もない位、今でしょ(死語?)以下略…

 そんな中で9.11起こるしで、このカラクリもどーよの世界が展開している訳で…サウジ一つをとっても、サウジアラビアの国民と、サウド王家ご一行様と、米との関係というのは、最早単純なのか、複雑なのか、それが問題だというよりカオスでんなの世界に突入してね?駐留軍のそれや、米ビジネスマンのそれは、もー今更だけど、一つ現地のトップが「国内の不満分子を封じ込めるために、イスラム過激派組織や慈善団体に金をばらまくという作戦だ」で、過激派の聖職者たちを手なづけるはずのソレは「政府に抱き込まれた聖職者たちがサウド一族を直接批判することはきわめて稀だった(そんなことをすれば、まずまちがいなく投獄されてしまう)が、多くは、自分たちの地位を利用してアメリカとその同盟国を非難し、聖戦すなわち異教徒に対する武力抵抗に身を投じる戦士たちをたたえた」とな…さて、怒りの矛先はどこを向いていると言えば…「過激派を支援し、彼らに「保護料」を払っても、最終的にはサウジアラビア政府に対する攻撃を免れないことを、アメリカはサウド家にわからせようとしてきたが、効果はほとんどなかった」とな…

 建前と本音とは何か?じゃないけど「アメリカの政府高官は、石油が戦争開始の理由であると認めることは絶対に避けてきた。それを認めたら、戦争に対する世論の支持が著しく低下していたことはまちがいないだろう」となる訳で…でもそんな米軍がやった事はといえば「イラクのあたつの石油ターミナルを占領」し、「そのあと別の部隊がパスラ近郊のイラク最南部の油田をおさえ」「バグダッドに入るとすぐ石油省を占領した」しかも「石油省を略奪者たちから守りながら、付近の他の省庁の建物がことごとく破壊されるのを黙って見ていた(これは広く報じられ、広報活動上の大失態となった)」とな…正直者乙ですかねぇ…やってる事は本音ダダ漏れなだけじゃね(笑)

 サウジやイラク問題だけでなく、その他の地域も皆、混迷の様相はいずこの国も皆それぞれに似たよーなもんで…例えばイランの場合、「イランで国家の安全保障問題にかかわる重要な決定を行うのは、選挙で選ばれていないひと握りの者たちで、テロを政策手段として利用してきた人間だ」(@ザルメイ・ハリルザード)とな…その他の国々、地域、人々、メキシコとか、ベネゼエラとか、コロンビアとか、ロシアとか、アゼルバイジャンとか、カザフスタンとか、ナイジェリアとか、アンゴラとか…の詳細は本書をドゾ…

 も一つ、石油問題として埋蔵量と価格だけでなく、「生産能力」がこれ一番大事ぃ…じゃまいか?幾ら地下にあったって、それをくみ上げる能力がなければお話にならないとな…絵に描いた餅ってか…生産できるのか、輸出できるのか、維持できるのか、問題山積みってか…パイプラインのソレもソレなんですよ、奥さん(誰?)

 で、「大国はこれまでも、富と優位の源泉の支配権を得ようとつねに争ってきた」という歴史的な変遷はともかく、ここに今、米と露(ソ)だけでなく中国が割って入ってきよーとしてるじゃまいか?な件の詳細は本書をドゾ。

 ラウンド一、米露の場合、「激しく競いあっていながら、どちらの政府もあいかわらず、両国の関係は良好で、意見の相違はかならず友好的に解決できると言い張る」そな…正義とは何か?の国は違うってか(笑)ただし「両国の言動からは、ペルシャ湾やカスピ海での地政学的優位を賭けた争いを放棄した様子はうかがえない」は、これまた今でしょ(死語?)の世界だからなぁ…

 ラウンド二、米中の場合、アフガン以降中央アジアに米軍が駐屯してるじゃまいかな世界が展開してきたよな…で「中国政府は中央アジアの共和国と密接な関係を発展させ、アメリカが各国に軍事基地を常設するのを許さないように説得することに力を注いできた」とな…まぁ言わずのがなな拡張政策については、これまた今でしょ(死語?)を見るまでもない話で…

 かくて、「三カ国がそれぞれ、ほかの二国、あるいは一国を犠牲にしてのみ得られる利益を求めている」事になる訳で…「運がよければ、この競争は戦争につながらずに済む。だが小競り合いや小規模の戦闘は避けがたい」「アメリカとロシアと中国の三カ国が、今後もより多くの武器を紛争地域に供給しつづけるなら、いつか彼らの運が尽きたとしても少しもおかしくないのだ」とな…パワーゲームって…

 とゆー訳で争いが激しくなれば戦争だ、で人命に繋がるじゃまいか?で米の石油政策の転換を本書は提案している訳だったりして、エネルギー問題と国家安全保障問題は別に分けるべきじゃね?とゆー事らすぃ…輸入依存を減らし、脱石油経済へですけど、言う程甘くはないよーな…数々のご提案についての詳細は本書をドゾ。まぁ本書的にはここが本書のキモって事になるんだろーなぁ…米国民に捧ぐだろぉし…

 エネルギーの自主石油からの自立、離脱ですけど、乗用車などの「軽量積荷用車両」だけで米国内の「交通運輸・関係の石油消費の約六割を占める」って、ドンダケェー…で、個人の車依存を減らし、公共交通へですけど、米人が自家用車からの別離、あると思いますなのか?世界で一番消費欲がアレな気がするんだが?どーよ?と、も一つ、代替エネルギーの一つとしてバイオ・エタノールを上げている時点でアレな気がするのは気のせいか?所詮、著者も米人だしなぁ…他にも色々ご提案なさっていらっさいますが、この二点だけチョイスしても、まっ頑張って下さいとしか言いよーがないよーな…

 かくて、本書発行から既に何年か経っておりますが、それからどーなった石油ストーリーというと、これまた皆まで言うなの世界が展開している訳で…

 本書最後には次世代エネルギー問題について、欧州と日本と協力するのは勿論のこと、「今日、世界で経済的にもっとも活気に満ちた中国にも声をかける必要がある。中国と協力すれば、省エネルギー技術開発の進行にともなう費用を分担するとともに、石油絡みの米中紛争を減らすことができ、良いことずくめだ」そーですよ、奥さん(誰?)すっごいですねぇー、著者はハーバード卒なのかしらと素朴な疑問が(笑)

 他にもたくさんたくさん本当にたくさんエピ満載ですので、興味のある方は本書をドゾ。

 目次参照  目次 国外

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