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2015年2月13日 (金)

愛あればこそぉーっ(笑)

愛の年代記  塩野七生  新潮社

 もー幾つ寝るとバレンタイン(笑)という事で、愛のお話は如何ってか(笑)舞台は中世ヨーロッパというより、ほぼ伊じゃまいか?なんですが、そこに繰り広げられるほぼ史実に近いであろー;恋愛譚…いやパネェでございます、ホントそれしか言えねぇ(笑)

 それにしても中世ヨーロッパばねぇというか、ルネサンス伊がパネェのか?「不実を働いた妻は、夫に殺されてもしかたなかったからです」という事で、いつの時代の男の浮気には寛大だけど、女の浮気には、でもそんなの関係ねぇー(死語?)なんですねぇ…

 で、また結婚も色々あるよーで、例えば本書の最初に登場するビアンカ・カペッロの場合、最終的にトスカーナ大公のフランチェスコと結婚するんだけど、最初この結婚はただの結婚という言い方があるのだろーか?確かに大公フランチェスコと結婚したのだけど、それは私的な妻で、大公の妻であっても大公妃ではなかったとな…よーするにこーゆー位・身分というのは、政治的なソレが必須という事になるらすぃ…紆余曲折の末、大公妃の位も受ける訳だけど、何とゆーか、欧州諸国の政治ってパネェと、何かこれしか言ってないよーな気がするが、生国は全ての権利を剥奪しておきながらトスカーナ大公妃もゲットできるかもとなれば、自国の皇女としての地位も与えちゃうんだぜ…

 伊って、まさに利に聡いというか、その為なら全てはなかった事になっちゃうんですねぇ…その切り替えの早さが、何とも…

 アリス的には、どちらかというと朝井さんの方がなるほろな世界かなぁ?愛に生きたというより、この自由奔放さが凄いというか、朝井さん主演でやってもらいたい位(笑)特に、最後に出てくる女性にしてローマ法王になったというジョバンナの話は、これ男の人ならありがちなストーリーだけど、女性がやると斬新に見えるのは気のせいか?それにしても、駆け落ちしときながらギリシアに捨てられるフルメンツィオはその後どーなったんだろー?とそちらの方が気になる…いや、男に捨てられる女は定番だけど、女に置き去りにされる男って…しかも家事全般日常全てこなしてジョバンナに尽くしてきただけに、何かもののあわれを感じてしまう…

 でも、長年の恋人だろーが、愛人だろーが、役に立たないんじゃね?となればスパっと切り捨てられる人間だからこそ、トップに立てるんだろーなぁ…でしょか?頭の出来が良すぎたというのも、そしてその才能を思う存分使いたいというか、使って悪いんですか?と野心のままに生きたというのも、ここまでくるといっそ天晴か?

 さて、そんな中世小話がいぱーいですので、詳細は本書をドゾですけど、時代が時代ですので、その頃のミニ・エピというか、豆知識がこれまたいぱーいで、例えば旧家の血をひいている私生児の女性の場合、尼僧院に入るしかなかったそで…というのも、「庶民の娘ならば、持参金なしでも結婚できた」そーだけど、「結婚できる階級の男たちは持参金もない娘を嫁にする時代ではなかった」でして、私生児に実家(旧家)が金出してくれるかというと、ノーというのが普通…また、諦めて尼僧院に入っても無一文で入ってくる娘なんて「高額の寄付をして尼僧院へ入ってくる君侯の息女たちの身のまわりの世話をする係で、尼僧衣は身につけていても、実質は召使と同じだった」とな…普通に結婚するにも金、尼僧院に入るにも金、中世伊、実にはっきりしていらっさいます(笑)

 国的なとこでは、「トルコ海軍は、戦時でなければ海賊としての行動を許している」そで、地中海の西でも東でも大暴れさの世界だった模様…捕まえた人間は、下っ端なら奴隷として売り飛ばせば金になるし、高貴な人ならば身代金でこれまた金になると…トルコ、国を上げて海賊行為でガッポガポだった模様…

 政治的なとこではフェラーラの当主の場合…「侯爵は、自国の領民からだけ認められていたわけではない。小国に分裂していた当時のイタリアは、それらの国々が互いに争う戦国時代だったが、侯爵は、国々の争いの仲介者として、無用な戦いを何度となく未然にVだ。彼が平和主義者であったからではない。フェラーラを外敵に干渉されずに保っていくために、必要な外交であったからである」って…政治家としてそこまで割り切れる人が果たして、この国に一人でもいるのか?と言えば…皆まで言うな、か(笑)

 ちなみにそのトルコの法によると「トルコ領土内では、回教徒以外の他教徒が人を殺した場合、理由がなんであろうと死刑と決まっている。ただし、回教徒がキリスト教徒を殺しても、死刑にならないどころか釈放されるのだ」って…まさに宗派が全ての世界が展開していらっさるのが日常だったとな…

 これまたちなみにスイスという国は「スイス人は昔から、金を持っている外国人にはひどく親切だ。これは現代にいたるまで続いていて、スイスの銀行は、カネさえ持ってくれば持ち主の名を隠してまでも預かってくれる」とな、ところが無一文の場合「スイス人は、山国の民族らしくすぐに閉鎖的になる。そのうえ、彼らは、元来細かいことにひどく執着する性質だった。これまた、現代まで続いていて、精巧な時計などを作るので有名だ」とな…でまぁそゆ人が来てもスイス人は「お上に告げたりはしない。ただ、受け入れてくれないだけで、こういうのが平和的とされるところであろう」って、いや何かスイス人というと長らくハイジのイメージいたけれど、最近はプラッターのアレでスイスに対するイメージって限りなく右方下がりなんですが(笑)

 宗教的なとこでは中世といえば有名な魔女狩り…「イタリアは、当時でも、魔女狩りなどほとんどしなかった国」だったそー…ただし伊国内でも「ヴェネツィア人がヒステリーと軽蔑し、ローマ法王が、困ったことだ、と忠告を出す程度には起こったのだった」とな…どこでといえば、国内で魔女狩り旋風吹き荒れている仏や西、その支配下にあった北伊では、という事になるらすぃ…

 も一つ、伊の枢機卿…「宗教心よりも、学問芸術を好む気持が強く、冷酷なほどの政治的才能を持ち」「軍務まで引き受けて、後には戦争まで指揮したほどだ」的な聖職者は珍しくないという事になるそーな(笑)「戦乱の世の中では、身分や地位などには関係なく、才能に優れた男たちには、その気になりさえすれば、活躍の場はどこにでもあった」とな…まさにルネッサンス、マルチの才能の人はいらっさると(笑)それにしても神父様も剣を持って、軍を動かすって…逆に「良いこともできなければ、かといって悪事に徹底することもできない人とは、何もできない人間ということになる」と切り捨てるルネサンスばねぇ…乱世というのは才能のある殿方には天国かもだけど、その他大勢のはしにもぼうにも引っかからない系の男子ぃにとっては地獄の世界だったのだろーなぁと推察致しまする…

 それと時は13世紀、「修道院や修道士の質と量は、イギリスのほうがずっと進んでいた」とは知らなんだ…だから「当時は、この方面の先進国イギリスが、修道士などの輸出国であったのである」とはとは…よーは修道士であれば大陸に流れて、需要があったとゆー事らすぃ…この辺の辺りの話は、何か日本だと絵師とか俳人みたいなノリと似ているかも?一宿一飯を土地の名家の一つにでも行けば何とかなって旅が続けられるみたいな?

 後、ご飯的なとこでは、当時のヴェネツィア名物が、牡蠣と鰻とは知らなんだ…まぁ確かに海の国だもので海産物ありまっせの世界だったんだろか?

 他にもたくさんたくさんエピ満載ですので、興味のある方は本書をドゾ。自分が主役になる女の一生って、どこもパネェ、超パネェでございます(笑) 

 収録作品は、大公妃ビアンカ・カペッロの回想録、ジュリア・デリ・アルビツィの話、エメラルド色の海、パリシーナ侯爵夫人の恋、ドン・ジュリオの悲劇、パンドルフォの冒険、フィリッポ伯の復讐、ヴェネツィアの女、女法王ジョヴァンナ

 目次参照  目次 フィクション

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