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2015年5月 6日 (水)

時速とノット(笑)

半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義  半藤一利 宮崎駿  文芸春秋

 著者二人による対談集なんですが、ちょうど宮崎監督の風立ちぬの頃のお話らすぃ…なので、本書は二部構成で、一部が半藤氏が風立ちぬを観る前、二部がその試写後という構成…で、二人の話題は日本の大正から昭和、戦前の話がメインかなぁ?戦後もか…まぁ風立ちぬの主人公が堀越二郎、とミックスされた堀辰雄という事で、半藤氏的には、艦好きと文学とで、どちらも守備範囲に入っているのかなぁぁぁぁ?ですかねぇ…

 で、二人はどちらも初対面、しかもこれは宮崎監督が半藤氏を指名しての対談という事になるらすぃ…で会ってみたら二人共夏目漱石ファンだった事が判明して、まず最初はその漱石談義が進むのでござるの巻か?そーいやポニョの時のそうすけも確か漱石の登場人物から拝借したよな?崖の上もだったはずだし…

 それにしてもロンドンに漱石記念館があるとは知らなんだ…何でも漱石が留学中に下宿したの向かいの建物らすぃんですが、そーだったのか?知らなんだでは、半藤氏の奥さんが漱石の孫、その縁で義理の母に当たる漱石の娘筆子と同居していたとは知らなんだ…ちなみにその娘筆子さんから見た父漱石とはどんな人だったかと言えば開口一番「コワーイ父でした」だそな…これを半藤氏は「ほんとうは「狂人です」といいたかったのだと察しました(笑)」に解明してます…いや、漱石いったいどゆ人だったんだっ?

 アリス的には、どちらかというと堀辰雄の方が小説家の先輩としてはアレか?小説としての風立ちぬ…多分読んでいると思うんだけど、記憶が全くない…フィクション系ってどーもするっと頭から抜けていくんですよねぇ…だから上記の漱石についても、吾輩は猫である以外はうすらぼんやりしているんですね、済みません…

 他にアリス的というなら、当時の夜間戦闘機の名前が「月光」と言ったとは知らなんだ…そーだったのか?アリス?

 後、日本人は蛍光ピンク好きだったのか?片桐さん?というのも「本屋に行ってみるとわかる。もう、そこらじゅう蛍光ピンクだらけです。なでしこのピンクじゃなくて、コンピュータがつくっている激しい赤ですね」(@宮崎)カラーは明るくてナンボの世界に突入しているのか?目立てば売れるの路線なのか?編集的にどーなんですかねぇ?

 後、風立ちぬの時代的な流れで、当時の日本とか軍、こちらでは主に艦船とか、飛行機の話に終始してますが…日清・日露戦争の後、戦争に勝っただぁーっで「日本の海軍はおおぶくれにふくれちゃった」「海軍がだんだん所帯が大きくなって小回りの利かない組織になっていくんです」(@半藤)とな…日本の組織で大きくなっていい事って殆どないからなぁ…特に公務員関係となれば皆まで言うなの世界か(笑)

 とはいえ半藤氏は「私は軍艦好きですが、あのかっこいい軍艦も、残念ながらけっきょくはみんな張り子の虎でした」と断言しているとこが凄い…しかも日本か世界最大級の軍艦を「もっていることをなぜか隠したんです」(@半藤)「あれも不思議ですね。零戦だって隠しましたからね」(@宮崎)で、どうも当時の軍部、もしくは政府は隠してナンボの世界だったらすぃ…まぁ日本の官僚ですから、隠すのはこれまた伝統芸能じゃね(笑)

 ちなみに零戦とは「世界からは、「こんなにつくりにくい飛行機をよく一万機もつくった」と評価されてもおりました」(@宮崎)で、大量生産に向かない戦闘機って、どーよ?の世界が展開している模様…その点でも堀越二郎は戦闘機設計者としては如何なものか?らすぃ(笑)結局「ものをつくっている人っていうのは、堀越二郎さんにしても、制約があろうがなにを言われようが、おそらく耳に入っていないんじゃないかと思うんですよ」(@半藤)に尽きるんじゃまいか?軍部が何を言ってきたって、俺には俺の飛行機がある、ですかねぇ…戦闘機じゃないんですよ、飛行機です、でしよか(笑)

 それにしてもこれも全然知らなかったのですが、WWⅠの後のワシントン軍縮条約のおかげて軍縮しなくちゃになって軍艦作るために「準備していた鉄と工員さんが大量に余っちゃった。それを何とかしなきゃいけないということで、隅田川に橋がバンバンと架けられたんですよ」(@半藤)とは、あれ失業対策だったのか?何かエジプトのピラミッドみたいなノリだったんだなぁ(笑)まぁ日本の場合はインフラですけど、やはりインフラ整備は大切にの世界か?昭和初期とはそーゆー時代でもあったそな…

 それにしてもこれまた知らなかったのですが、WWⅡに向かう中で独と手を結ぶ事になるのですが、陸軍はともかく海軍は独に対して今一みたいな話がまことしやかに残っているけど、その実は「それにしてもなぜ日本人は、とりわけ海軍軍人がドイツにあんなに入れ込んだのか」(@半藤)だったとは知らなんだっ?何かブルータスお前もか?なノリだが、その答えの一つがハニトラらすぃとは…「つまりドイツに留学したり、駐在していた海軍士官に、ナチスは女性を当てがったと言うんです」(@半藤)ちなみに英米はハニトラ使用しなかったらすぃ…とゆー事で「親英米か親独か。あるときからなだれを打って親独になった裏には、そんな情けない事情があったんです」(@半藤)まっ色、金、暴力は男の三大欲求みたいなノリだからなぁ(笑)ハニトラなんて、何て古典的なと思っても未だに通用するんですから、これ如何にですよねぇ(笑)

 まぁそれと比べたらアレだけど、半藤少年の春の日のおもひで(笑)東京下町にお住まいだった半藤家の皆さん、WWⅡ末期空襲が激しくなってきたからと母親と弟妹は茨城に疎開、家には父親と半藤少年のみが残ったとな…そんな「空襲の真っ最中に、大事な倅を家におっぽりだしておいて妾のところへ行っているんですから、ひどいもんです」(@半藤)の件と大差ないよーな?いざとなったら妻子より愛人、これ殿方的ジャスティスじゃね?それが一民間人の私的レベルで留まるか?それとも政策に国の行方にかかわるとこまで意思決定に働くのか?ただそれだけの事ってか(笑)ちなみにこれに「正直な方ですね(笑)」(@宮崎)と笑い話で流していますが、上記の海軍士官達にも正直な方ですねと笑って流せるか?どーか?は(笑)どーよ(笑)

 でまぁこれも個人的な感想なんですけど、ハニトラってモテない人程引っかかるよーな気がするのは気のせい?でついでに引きずると(笑)

 その他の独話としてはユンカース、「ユンカース博士に対する再評価がもちあがっている」(@宮崎)そな…「戦争犯罪人なんかではない」という事らすぃ…「でもじつはユンカース社は、ナチス・ドイツの敵国であるソ連にものすごくたくさんの飛行機を売っているんです。ソ連空軍はもうユンカースだらけになっていたそうで」(@宮崎)とな…その販売が独ソ不可侵条約の頃なのか?破棄した後なのか?それが問題だ?なんですかねぇ?

 海外話ではソ連の戦闘機I-16の話がこれまたパネェ…「なんとベニヤでつくられていることがわかったんです。木製モノコックです」「要するに、何年ももつ必要ない。どうせすぐ壊れるのだからつくりは雑でかまわない。で、世界でいちばん安い戦闘機をつくったんです」(@宮崎)のとこは、これまた実に露的なのか?

 も一つ、欧州のお貴族サマは写真の時に笑わないという話のとこは、これまたそーだったのか?ちなみに「ドイツ人のパイロットたちの写真を見ると、彼らはたいがい笑っている。だけどなぜかイタリア人のパイロットたちは渋い顔をしています。これは不思議ですね」(@宮崎)となるそーな…何か逆のイメージがあるけど、現場ではそーだったのか?

 蛇足ですが海外話としてで言いのだろーか?の今の「中国の戦闘機の名前が「殲」幾つといいますね。殲滅の「殲」です。「殲20」だか「殲31」だか忘れましたけど。ぼくは、これはよくない名前だなあと思った。ナチスのケーリングが戦闘機に「屠殺機」という名前をつけたことがあるんです」(@宮崎)って、ホンマでっかぁーっ?海外のネーミング感覚も摩訶不思議だよなぁ…

 後、堀越二郎と対比して設計者の本庄季郎の話も出てきたりします。ちなみに半藤氏は本庄氏に会った事もあるそーな…「明るくて、そしてすごく紳士でしたよ」(@半藤)とな…その一方での航空参謀だった源田実と柴田武雄の二人については本書をドゾ(笑)

 個人的には独のとこの件かなぁ、「ユンカース工場の場面は、堀越の何年か後に行った人の記録が残っていて、それを読むと、日本から来た技術者はほんとうにひどい扱いをされたことがわかります。まずもって工場の中は見せてくれない。用意した別の部屋に連れていって、関係する数字が書かれた書類をもってきて、そこで勉強しろと渡すだけ。それが技術提携だというのです。お金を払ってプロペラの技術を買いにきたのに、そんな扱いだったのです」(@宮崎)とな、ちなみにこれ日独伊三国同盟締結後の話…どゆ事かというと「ユンカースはつまり技術を隠した」(@宮崎)いやー、これ他人事ではなくて、似たよーな経験をした事があるので、単なるツアーのパンピーでしたが…いやもーこれってそんな昔からの独の伝統芸能だったんだなぁと納得しますた(笑)

 ちなみに半藤氏によると「ドイツ人は親日じゃないです。むしろドイツは黄禍論の本場で、日清戦争でも三国干渉を主導したり、日露戦争でもロシアの見方、第一次大戦では敵国同士でした」になって、「むしろ日本嫌いかもしれません」(@宮崎)という認識なのか?も一つ更に「じつは、いまのドイツ人もさほど親日的ではないのではないかとぼくは思っているんです」(@宮崎)成程、よくまぁベルリン映画祭の金熊賞くれたよなぁ…でもその時も確かメディアはアニメにやるなんてなんて話もチラっと出ていたよーな?そーいやこの前メルケrゴホンゴホン…

 も一つ、そのベルリン国際映画祭の一コマ、監督達にインタビューに来る独のマンガ・アニメ関係の人達というのは「ピアスを鼻とか口とかにつけていたり髪の毛をおっ立てていたりして、来るヤツ来るヤツほぼ全員が、ドロップアウトしたようなスタイルの連中でした。映画祭に来るのは概ねへんなやつらです。真っ当な連中は別なところにいる(笑)」(@宮崎)だそーで、ここから監督曰く「日本のアニメーションが外国に受け入れられているなんていっても、こんなもので浮かれていたら絶対間違いです。まして経産省あたりが日本の輸出産業としてアニメーションをどうこうするとかって言ってますが、ぼくははっきり言ってそんなのバカだと思っています」とな…導き出される答えはそれか(笑)成程、これが実体だとすれば、日本贔屓のあのウービーだかワービーだかもそんなとこからきてるのかもなぁ(笑)

 今に繋がるそれでいくと、エネルギー問題のとこでしょか?エネルギー転換をいち早く察知していれば、「おのずから次の戦争の主役は飛行機と戦車と潜水艦になるということがわかったはずなんですよ。飛行機も戦車も潜水艦も、重くてかさばる石炭なんか積んで走れませんからねえ」(@半藤)は言われてみれば確かに(笑)海軍の大方は大観巨砲主義で「「これからは戦艦じゃない、飛行機だ」と言っていたのは、山本五十六はじめほんのひとにぎり。しかもそういう連中は異端者になってしまった」(@半藤)いつも物が見えているのはマイノリティーなんですよねぇ…大きな組織が如何に少数派、黎明派とも言うですけど、くみ上げる、くみとめる事が出来るかが組織存亡の岐路なんでしょか(笑)

 かくて「エネルギーの大変換というものは、歴史の節目節目に必ずやって来るものなんです。日本人は困ったことに、そのことに対してまことに鈍い民族なんですよ。これはいまもおなじですね」(@半藤)はもー東北大震災後には殊更にのぅ、越後屋か(笑)「ぼくも福島第一原発の事故のときには、あれを支えていた体制が「旧軍」とちっとも変わっていなかったことに気づいて、もう、吐き気がしました」(@宮崎)まで言い切っているし(笑)

 ちょっとズレますけど、監督の反骨精神はどこまでもぉでして(笑)例えば、所沢航空発祥記念館の展示で米人所有の零銭が展示されるので見に来ませんか?のとこでも「だけど、ぼくは行かないんです。北米インディアンの斧、トマホークを集めた白人主催の展覧会に、インディアンが見に行くか、と言いたい」(@宮崎)で、何とゆーか、監督は骨の髄まで男の子なんだなぁと感心しますた。今時、ここまで開き直れる人はいないよな(笑)長いものには巻かれろな人ばかりなりの空気読めなイジメ世界ですからねぇ…

 先見の明がないとこでは、戦艦とか空母を優遇して、駆逐艦と潜水艦は人的資源でも冷遇したらすぃ…機能的なとこでは「電探」なんかのとこもそんなもんで、軍部には「先見性もなかったんですね」(@半藤)となってしまうらすぃ…今でしょ(死語?)は勿論、その先も見通せる人材は旧軍にはほぼいなかった、もしくは異端者として脇に寄せられていたとゆー事でしょかねぇ…全てが悪かったはともかく全てが良かった訳もなしで、歴史に白黒はむつかしーものよぉ、越後屋か?

 とにかく、歴史の証人二人のお話ですから、説得力が違いますの世界かな?と興味のある方は本書をドゾ。半藤氏の東京大空襲の件だけでも、切々としたものが…生き残る豆知識としては、逃げる時は空身で行けでしょか?リュック背負ったり荷物持ったりは、移動が大変以前にカチカチ山だそーで、何がと言えば、回り中が火の粉となれば荷物は皆燃えると…で本人も助からない事になると…あまりにリアルなお話で、事が起きたら走れ走れ走れで逃げろなんですねぇ…

 何か貴重なお話がいぱーいなんですが、何とゆーか、本書のタイトル腰抜けになってますが、どちらかというと底抜けじゃなかろーかと?ふと思ってしまいましたが(笑)

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