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2015年5月17日 (日)

なるほどなるほど(笑)

時代を読む  河合隼雄 鶴見俊輔  潮出版社

 今にしてみるとちょっとというにはかなり古い本なんですが、いやおろろいた(笑)たいていの対談本って、時間が少しでも経過すると陳腐化してしまうものなんだけど、これ今読んでも全然遜色ないんじゃね?とゆー…言葉にすると、こぉりゃたまげたびっくらこいたぁーっとゆーのが正直な感想だったりする…いやー世界は広い(笑)

 まず森先生との対談で、リーダーとは何か?「リーダーになる人は腕力が強いとかいうだけじゃなくて、勘と総合力ですよね」(@鶴見)とな…学派とは山登りだったのか(笑)新しい山に登るんだから新しい知見が必須、だけど力を合わせないと遭難しちゃう、成程リーダーは大変だ(笑)先を読み、人を読む、うーん…

 ただ、この人が自分の子供となるとまた違ってくるよーで、「おやじというのは子供のことに関心をもつと気が小さくなるんです(笑)。世界を相手にすると気が大きくなる。気宇壮大になる」(@河合)とはけだし名言ではないでしょーか(笑)

 アリス的には文珍師匠のとこでしょかねぇ?大阪つながりで、河合先生と丹波篠山同盟がこちらでは結成されていますが(笑)取りあえず「東京は一義性なんです。意味が一つしかない。関西は意味に"揺らぎ"があります」(@鶴見)に「大阪ほどファジーがあるところはない。どちらにでもとれる」(@桂)でしょか(笑)大阪、ミステリ的土壌だったのか?ダブルミーイングありまっせとか(笑)ちなみに河合先生の東西感は「東京の人は自分を相対化できない。だから、調子のいいときは八紘一宇みたいになってぎゅっと固まる。関西は長い間の文化で浮き沈みがあるでしょう?自分を相対化できるんです」とな…成程、日本の中の東西でも全然違うんだなぁと…それにしてもこれまた全然知らなかったのですが、落語の真打、そーゆー階級が関西にはないってホンマでっかぁーっ?

 また、落語というのは「照れと恥ずかしさかなくなったら落語は終わりですね」(@鶴見)という事にもなるんだなぁと…芸についてもうまくなるとダメなとこを懸念しているとこが凄いなぁと「自分のやりたいものをやっているうちにだんだん洗練されてくる、そこに危険がある、きょうのお客さんはだめだな言うようになったら大変だと」(@鶴見)芸とは何か?舞台とテレビでは違うと言い切る文珍師匠も凄い…

 他にアリス的なとこというと、ロンブローソがチラっとでてくるとこかなぁ?「ものすごく頭のいい犯罪学者だったんですが、同じような体験から心霊研究に加わっています」(@鶴見)とか、後作家的ドリームと言っていいのか?「白昼の人は論理派でいわゆる哲学者なんですね。ところが、夜の人は夢の世界と闇の世界で、文学者なんですよ」(@埴谷)とは、至言きたぁーっですかねぇ…津田梅子を語っているとこでは物を書く年齢について言及しているとこも意味深なんですが、人として「だから、こういう人はほんとうに結婚することも子供を生むことも必要ないのですね。もう完全に大きなものを生んでいるから」(@河合)はよく分かるけど今だとなかなか言えない科白じゃなかろーか?ちなみに「日本は教育学者が多過ぎて教育者が少ない」(@河合)だそーですよ、奥さん(誰?)

 それにしても「いまの日本の大学教授は欧米にくらべて給料が高いんです。それでも低いと抗議している(笑)」(@鶴見)だそな…確か、日本の首相の給料の方が米の大統領より高いという話は聞いた事があったんだけど、大学もそーだったのか(笑)となると准教授、相当おいしい仕事についていらっさるんですね(笑)

 後は政治家と物を書くで「中国は総理大臣が論文も書き詩も書く」(@鶴見)だけど英だと詩を書いている首相はいても、小説を書いている首相はいないそーで(例外としてディズレーリが出てきますけど首相になる前の若い頃に書いたものだそー)「小説はやはりちょっとした…」(@鶴見)「観察だから」(@加藤)「斜めの位置からしか書けないのね」(@鶴見)と続いて、なるほろなぁ…基本小説家ってアウトサイダーなのか?そーなのかアリス(笑)

 昔からよく日本には哲学がないと言われてきたけれど、西洋だってそれは同じと…「西洋人の場合はラテン語で書かれてたものも入れて、昔から哲学があったと言って、日本は漢文で書いたものを全部除外して、何も考えないで、冗談ばかり言っているようなことが言われるけれども、そうではない」(@加藤)とな…

 後大阪的なとこで上田秋成の話が出てきたりしてますが詳細は本書をドゾ。面白いのは「上田秋成のほうが世界に通用するけど、本居宣長は通用しないんじゃないですか」(@河合)というとこでしょかねぇ(笑)

 さて、本書的に面白いのはその当時の状況も含めて海外考が鋭い(笑)例えばサハロフ博士の談として「ソ連には社会主義はない。だからその死を語る事は非論理的である。しからばソ連にあるのは何かというと共産党一党独裁で、それは打倒されなければならない」とな…ソ連という単語一つでも時代が出ているでしょー(笑)ソ連的なとこでは「新約聖書の「黙示録」では正義が勝ち、悪い者は永久に業火に苦しめられる。もうすさまじいものです。イエスの話とはほとんど関係ない。あれが結局ソ連の思想、スターリズムの思想になってしまった。ソ連こそまさに「黙示録」の正統な嫡子なんです」(@鶴見)黄泉これに従うってか…「これから五百年か六百年たつと、マルクス主義は結局キリスト教の一種になりますね」(@鶴見)って、そーだったのかぁー?というより言いえて妙だよなぁとか(笑)

 これまた懐かしの天安門で「天安門事件のときに、中国の指導者がファックスの脅威に目覚めて、中国じゅうのファックスというファックスに一台一人ずつ番兵をつけたという話は象徴的ですね」(@矢野)「どこに出ていくかわからない。国際電話とテレビの衛星放送とファックス、この三つはいま中国でタブーになっています」(@矢野)そして今はネットなんですね、分かりますというか、昔からかの国は変わらないとゆー事なんですか?そーですか(笑)

 所詮「正義の大旗を掲げていくと、それがわざわいして自分が見えないし、相手が見えないんです。それから情報量が少なくなります。結論が決まっているから」(@鶴見)は…もー…予言の書か(笑)もーいっそ「政治というのはすべて効果がない連続である、と」(@埴谷)まで突き抜けるといいと思うよ、の世界か(笑)

 で、更に痛烈なのが「朝鮮人には日本人に対する文化的軽視が根底にはある。そのもともとの尺度はどちらがより中国文化に近いかということですね。中華に対し朝鮮は小中華ですね。それに対し日本人は東夷だと朝鮮人の心理の深層では認識されている。彼らの間には、自分たちが文化的にも精神的にも日本人より優位にあるんだという意識が、いまでも連綿と流れている。このことを忘れてはいけないでしょう。つまり文化的に劣った者が政治的経済的軍事的に力を得ることに対する不快感が強いんだと思います」(@夏川)だとな上から目線乙ってか…ちなみに「日本から、いわゆる正義の人たちが、同情心と善意をもって入っていくと、向こう側には低位のものに慰められているような、そんな複雑な感情が湧くのでしょうね」(@夏川)だそーですよ、おぞーさん(誰?)

 さて、異文化間コミュニケーションではないですけど、津田梅子は米に留学して「日本人はアメリカ人のように乱暴だったり、動作が速かったり、騒々しかったりすることはなく、大変静かな国民です」と書いているそーな…米人の気質も昔から変わらずか(笑)ちなみに米の社会学者はユダヤ人が多いそな…彼らは米社会のインサイダーでありアウトサイダーであると「だからアメリカ社会を叙述して分析して描くには最上の地位にいたわけです。闘いの渦中にいれば、むしろ闘いのほうにエネルギーが向かうでしょう?だけど、闘えない状態だから観察が鋭くなる」(@加藤)成程、社学ってそういう立ち位置だったのか?教えて、准教授ってか(笑)

 英については何故か「イギリスで男色を隠すことに失敗したらもう社会的に破壊されてしまいますからね。文章だけが頼りで食っている人間は完全につぶされてしまう。オスカー・ワイルドみたいに」(@鶴見)という文化なのか、英?

 海外面白エビ的にはアイスランドと馬が凄い…「みんな一軒一軒小さな馬を飼っているんです。いまは飛行機がありますが、火山の爆発でいつどうなるかわからないので、昔の交通手段もおいてある。それは暮らしの奥行きですね」(@鶴見)で、これまたそーだったのかぁーっ?生活の知恵ってパネェ…

 と他にも面白エビ、豆知識満載ですので詳細は本書ドゾ。ドゾ。ドゾ。も一つドゾ。と強力ブッシュしておこー(笑)最後に一つだけ上げるとするならば、女子大出の女性はストレートにものを言う癖がついているそーで、外で女の子同士あっても共学出か、女子大出かすぐ分かるそな(笑)「男の方に譲ることを知っていらっしゃいますよね」(@大庭)とか「男の人にゴマばかりすって、なんて思う」(@大庭)という事になるみたい(笑)そーだったのかぁーっ?の世界なんですが?そーなんですか?姐さん(誰?)意外と朝井さんなんてバリバリのお嬢様学校卒っぽいと思っていたんだが?ご意見は如何に(笑)

 も一つ女性についてで「当時政府の高官たちがほとんどそういう色町出身の人たちを妻にして、いわゆる料亭政治を行っていたわけ、その職業的な女の人たちに対しては痛烈な表現がいっぱいあります」(@大庭)と津田梅子は思うとこがいぱーいあった模様…「捨松なんかと一緒に、こういう人たちがいるから、自分たち、そうでない素人の女たちのちゃんとした表現が世に入れられないんだということを言っているんです」(@大庭)津田梅子の女子教育の根底の一つにはそゆ事もあった模様…パンピーの出来る女の生きる道の模索って、これも昔から延々と続く課題なのか?そーなのか…

 それにしても鶴見先生は本当に博識、博覧強記ってこーゆー人を言うんじゃなかろーか?いや本当にここは河合先生と一緒になるほどなるほどでいこーで、いいんじゃないんですかぁー(笑)

 対談者は、森敦、矢野暢。吉本隆明、古関彰一、関川夏央、桂文珍、埴谷雄高、大庭みな子、白洲正子、筒井康隆、大江健三郎、加藤周一

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