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2015年8月20日 (木)

アウトドアなお肉?

日本人は、どんな肉を喰ってきたのか?  田中康弘  枻出版

 どゆ本というと、狩猟の本だろぉーか?狩猟の現場なら追いかけます、どこまでもな世界が展開していらっさる模様…いや、日本狩猟会みたいなのもあるから、日本にも狩猟はあるとは知ってはいたが、ハンティング的なソレかと思っていたら、むしろ生活密着タイプだったのか?よーは害獣退治が、通奏低音のよーにある感じとでも言ったらいいのか?そんな訳で著者は、北は北海道から、南は沖縄までひとっ飛びな生活をしていらっさる模様…いや、モロに男の世界じゃね(笑)

 それで、全然知らなかったのですが、猟師的にというか、ジビエ的に狙うのって、断然猪なんですね…食べる的にいくと猪が一番おいひぃになるのだろぉか?それと狩猟というと銃で撃つみたいなイメージでこれまたいたら、罠もあると思いますなのか?というより、効率的には罠で猟の方があると思いますなのか?確かに犬で追って、銃で撃って、山を駆け回るって、体力的に厳しそー…暖かい頃ならまだしも冬の雪山なんて日には…

 そんなこんなで本書には六ヶ所の猟が出できます。いずこの土地も皆それぞれにパネェでござるで、21世紀の今もこゆ世界があるという事を肝にめいじておかなくてはいけないよーな…ある種これは、生の原点じゃなかろーか?

 アリス的に猟というより、ジビエ的なそれでいくと、異形のボタン鍋で猪となるのだろぉか?本書でいくと、西表島のカマイ猟と、椎葉村(宮崎)の猪猟かなぁ?それにしても西表島というと西表山猫の天然記念物が頭に浮かんで、そんなとこで狩猟ってしてもいいんだろーか?と思ったが、アリなんですね、とゆーか、全国的に野生の猪系って害獣なのか?

 農産物の食害は古の昔からあったよーで、西表島の場合は「山のほうの米はカマイにくれてやるつもりで作っていたさ」と現地の方がおっさる位だから、お察し下さいってか?熊とか、猿とかはニュースになっていたよーな気がするけど、猪も相当のものなのか?

 猟の詳細や、解体についても本書をドゾですけど、野生ってパネェ…これに尽きるよーな気がする…しかし、そんな猟師の皆さんも「猪の聖域」というのがあって、それが分かっていらっさる模様…その聖域内でのふるまい(人が入ってはいけないとかetc.)をあうんの呼吸でしているとこが凄いかなぁ…自然にいる人は自然に逆らわない事を知っていると…

 で、その猪の食べ方ですけど、西表の場合は、「食べ方が独特だ。基本的に刺身でどの部位も食べてしまう」とな…ホンマでっかぁーっ?ロースの部分を炙って、猪舌も刺身で、基本猪の肉はニンニク醤油で食べるのが美味しいそーです…ちなみに山羊の刺身は酢醤油だとか…西表島凄すぎる…気分的にはフグ刺しを食べるより勇気があるよーな気がするのは、文化の違いか?その他、沖縄だものでカマイチャンプルー、茹でた心臓と肝臓はスライスして塩で、とあるらすぃ…

 これが椎葉村の場合は、沖縄から一点雪山なんですよ、奥さん(誰?)九州、宮崎、南国だと思っていたら山の方はそーでもないみたいとは、そーだったのか?宮崎?で、何と宮崎でも猪は生でも食べれるとな…「刺身も美味かですよ。心臓とレバーは薄く切って食ぶっとです」って…お肉の部位も生で味噌漬けにして、そのまま焼かずに食べるとな…他には焼肉、煮物、でもって、これまた全然知らなかったんですけど、猪は骨を喰うのがジャスティスとは…「猪の骨引き言うてですね、奥さんが最初に食ぶっとですよ」って…「古老から聞いた話では、山の神である奥さんがまず食べるのが習わしである。それから集まってきた近所の人たちへ振る舞われる。これはハザシといって、たいそう喜ばれたそうである」とは…やはり肉は骨に近い部分が美味いという事なんだろか?

 ビンタという猪の頭部の煮込みあり、更に極め付けの猪粥が絶品とな…これも一つの郷土料理という事になるんだろーか?まぁお肉とれたよぉーっで集まった人には振る舞うというのが、集落としての日常なんだろなぁ…

 何とゆーか、どこも狩猟しているとこの、罠で捕まえるのでも、緊張感と、炊き出ししているとこのほのぼの感の雰囲気の違いが凄い…この他にも大分・宇目で鹿を、高知・穴内でハクビジンを、大分・長湯温泉で狸・穴熊を、北海道・礼文島でトドを追いますが、どこも追いかける時は命懸けで、食事シーンは幸せそーです(笑)それにしても北海道のトド猟は、厳寒の海に一人旅ならぬ、ちっちゃい船で一人で猟しているというのだから、迫力が並じゃないので、冬の海ですよ、それも北の海…並の根性じゃできまいて…

 各狩猟、解体作業、調理とかの詳細は本書をドゾだけど、アリス的にラフレシア絡みで西表島の現地事情のとこを一つ、「西表島は調べると謎が多い島だ。歴史的には琉球王朝時代や李国の文献等にその記述があるというが、数は少ない。具体的に人々がどのように生きてきたかが分かりにくいのだ」そな…古代の「遺跡も資料も現地の人に聞いてもまったくわからないし、役場機関に行ってもなにもない。不思議な話である」だそで、現地に資料館一つないそーな…でもって「西表島は竹富町に属するが、その町役場は町内に存在しない。お隣の石垣市の中心部にあるのだ」って…行政的にどよ?

 も一つ、西表島は東洋のガラパコスとか言われているらすぃけど、その理由の一つが「西表島は以前マラリアが蔓延する地で、人が生活するのに困難を極めたのである」とな…どの位凄いかといゆーと移住した人達が「全滅する集落すらあった」位というから、これまたドンダケェー…「苛酷な環境が開発から島を守った」という事に…自然の楽園って…

 ところがどっこい、この自然の宝庫と言える島の中にダム工事の予定が着々と進んでいるとな…「マングローブ林を4kmほど破壊して作業道を作る」予定とか…土建の全てが悪いとは言わないが、豊かな自然が観光資源の島で、その自然を破壊するのは、どーよ?という疑問を著者は提示しているが、まさにどーよ?だよなぁ…「西表島は貴重な自然があってこその観光資源であり、若者が流入する原動力となっている。日本各地の過疎地を見れば分かる通り、ダムを造っても橋を架けても高速道路を持ってきても若者はいなくなった」なんですよねぇ…地域復興の為のお金の使い方も一考の余地があるんじゃね?まぁ沖縄だからなぁ…

 他にもたくさんたくさんエピ満載ですので、興味のある方は本書をドゾ。まさに貴方の知らない世界のよーな気がする…最後にちょっと長いけど、ここは本書のキモだと思うので、引用させていただきます「狩猟の機会のほとんどない現代人にとって、肉は工業製品のようだ。奇麗にパック詰めされた肉にも、元は顔がありそしてその体内に熱い血が流れていたことなど思いもつかない、いや思いたくないのだろう。狩猟行為を非難する人は少なからずいる。かわいそうだ、残酷だと彼らは言う。しかし、自身の手をまったく汚さずに肉を貪り食う人たちに狩猟を非難する資格はない」いやはや、全くごもっとも…

 何かもののけ姫を思い出してしまった…もしくはこれが本当のメメントモリなんだろか?

 目次参照  目次 食物

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