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2015年9月 9日 (水)

人類はそれを我慢できないっ(笑)

テロリズムの罠 右巻  佐藤優  角川書店

 サブタイトルは、忍び寄るファシズムの魅力なんですが、タイトルがタイトルで、サブタイトルがサブタイトルなので、何だかなぁな本書ですけど、新書本ではありますが、ちょっと硬派な本かなぁ?

 まず、序文の一文に「国民がもつすべての力をイタリア国家に糾合しようというのがムッソリーニ総帥の発想だった。オバマ氏と共通するところがある」とな…というのも「オバマ氏は、アメリカ合衆国という表象に、すべての国民を糾合して、国家体制を強化しようとしている」訳で、これって、どよ?というのから始まるんですよ、奥さん(誰?)

 ちなみにファシズムとは「自由主義的な資本主義によって生じる格差拡大、貧困問題、失業問題などを国家の介入によって是正するというかなり知的に高度な操作を必要とする運動だった。この場合、資本主義制度には手をつけない。マルクス主義的な社会主義革命を避けて、国家機能を強化することによって資本主義の危機を切り抜けようとする運動だった」とな…伊が独と手を結んでナチズムとファシズムは悪の何ちゃらの代名詞になってしまったけど、そもそものファシズムとは、全然別ものだったのか?

 そんな訳で「ファシズムは、欧米の良質な知的伝統を継承した運動なのである」そな…だがしかし、「結論を先取りしていうとファシズムの処方箋は好ましくない」とな…その理由が「動員型政治を基本とするファシズムは、政治領域に内側と外側の線引きをする。そしてこの線引きは簡単に排外主義に転化し、そこから戦争に発展する危険性を常にはらむのである」とな…行き着く先はいつもの荒地、あそこでマクベスを待ちうけようってか(笑)

 アリス的に、どよ?というと、法学部のアリスより、社学の准教授の守備範囲の方がリアル的にはあると思いますかなぁ?まぁ国際法的な解釈みたいなノリならば、アリスの出番かもしれないが、最近はどこの国も、でもそんなの関係ねぇー(死語?)に走っていらっさるからなぁ…

 社学の場合は守備範囲は全世界が舞台とゆーか、何でも社学あると思いますなので、これはこれであると思いますなのかもしれないし…まぁ後、あるとしたら、これは政治学で国際的なソレもあるかもだけど、つまるとこマクロもミクロも経済かなぁ…よーは富の再分配の話じゃね?と…ある意味、親の総取り駄目絶対に尽きると思うんだが?如何なものか?

 本書は総じて国家とは何か?だろか?何か国家というとそーいえば昔プラトン読まされた記憶が薄らと…ギリシアの昔から廃れないお題だという事はよく分かる…結局、人は群れる動物であるとゆー事だろか(笑)

 まぁともかく、その形態としての「近代において流行した国民国家を超克するという共産主義の論理」を具現したのがソ連とな…「その意味で、ソ連はポストモダン国家だったのである」そな…かくて、人民は存在したけど、民族…「ソビエト民族」は存在しなかったとな…

 ではポストモダン国家にソ連は成れたのかと言えば答えはノーで…「権力の中心であるソ連共産党中央委員会は、絶大な権力をもつが、責任は一切負わないという点で、帝政ロシアの王朝とよく似た国家になった」そな…権力は持ちたいが責任はとらないってそれどこかの国の政財界と一緒じゃね?と思うのは気のせいか(笑)

 まっそれもともかく、イスラム主義の場合は、「アフガニスタンの旧タリバーン国家は、端的に「一国イスラーム主義」の論理を体現していた」そで…「イスラーム原理主義は、アッラーは単一なので、天上の秩序に対応して、地上においても単一の指導者(カリフ)によって指導される単一のイスラーム帝国(カリフ帝国)が存在することが、イスラームの教えに即した唯一の正しい国家のあり方と考える」そな…「究極的にはイスラーム革命によるカリフ帝国の建設を望むのであるが、世界イスラーム革命が成就しない状況においては、拠点国家が、世界革命を志向する「一国イスラーム主義」の基地国家をつくり、ここからイスラーム革命を外部世界に輸出していくのである」って…そーだったのか?タリバンですけど、これって何かに似ている気がしたら「ソ連がコミンテルン(共産主義インターナショナル)を通じて諸外国に共産主義革命を輸出していったのと同じ発想だ」っててて…

 まぁどちらにしても、世界資本主義システムの打倒が合言葉か?立て万国の労働者じゃないけど…そゆ事だよなぁ…てゆー事はもし、その資本主義システムが倒れたら、「ソ連もタリバーン国家も存立基盤を失うのである」って…よーはカウンター何ちゃらだったとゆーのが正体だったとゆー事か?今のとこ「人類は資本主義を超克しかつ産業社会を維持することができるシステムについて構想することができないのである」になっちゃうって、それ振出に戻るじゃね?

 となれば、人類補完計画じゃないけど、これは当分資本主義補完計画でも細々なりに続けるしかないんとちゃうと、トーシロは思ふ…でも、世界的には、そんなの関係ねぇー(死語?)が主流という事か?

 よーするに俺は卓袱台ひっくり返すの勢いで、テロリズム、戦争も視野に入れての革命だよ、諸君って奴か?そーなのか?何か、世界はエネルギーありあまっている人がいぱーいいるんだなぁと感心しますた…

 まっシナリオ的にありうるかもな対イスラム戦の場合…「ヨーロッパ諸国には、アラブ諸国、イラン、トルコ、パキスタンから移住した多数のムスリムがいる。これらのなかに、既にヨーロッパ諸国の国籍を取得している人々も多数いる。アルカイダのような国際テロ組織は、これらのヨーロッパ永住のムスリムをテロリストにリクルートする工作を既に展開している」とな…どゆ事とゆーと「自国民の人権を侵害するような監視活動をヨーロッパ各国の治安、諜報機関が行えないという「民主主義の弱点」に付け込むのだ」そな…

 こーなると欧州的には人権問題だけど、イスラム系住民・国民からしてみると二重忠誠とは何か?の世界が展開していくのか?今の自国か?イスラムか?それが問題だってか?今まで言われてきた、ユダヤ、カトリック、ゲイネットワークに、イスラムも新たに並んだとゆー事なのかなぁ?

 ちなみに英では、「不穏思想を抱いているとみられる自国民(イギリス国籍を保持するパキスタン人やインド人、アラブ人)の監視を行っている」そで…それが冷然と出来るとこが腐っても大英帝国サマなんでしょか?誰がために鐘は鳴るってか?

 かくて、第三次世界大戦inアラブからこんにちはを防ぐのを米は「最大の外交課題としている」になっているそー…そーだったのか?米?そしてここに何と北朝鮮がいっちょかみしているそーで…何がといえば核兵器、核技術移転で…本書、ちょい古なので、まだ北朝鮮からイランにいってなーいの世界を前提にしてますが、まぁそゆ事だの世界が展開している、いた訳だとゆー事らすぃ…

 米的にはこの世界の危機の前には日本の拉致問題なんか、そんなの関係ねぇー(死語?)というのが本音らすぃ…結局「北朝鮮の弱者の恫喝は成功し、二〇〇八年一〇月、アメリカは北朝鮮をテロ支援国家のリストから外した」になる訳で…

 世界は巡る巡る巡っているんですよ、奥さん(誰?)

 当時の(まっ今に至るが/笑)露情勢についての詳細は本書をドゾ。でもまぁ露の選挙民の感覚には笑ってしまった「選挙とは「悪い候補者」「うんと悪い候補者」「とんでもない候補者」の中から、最後の二者を排除して、「悪い候補者」を消極的に選択するものと考えている」の件は、いずこの国も似たよーなもんなんだなぁと思うのは気のせいか(笑)「「統一ロシア」に多数の票が集まったのも、「他の政党よりはまし」という消極的支持に過ぎない」というのも、そんなもんだよねぇ(笑)選挙に一喜一憂している筆頭は利権が絡んでいる人ばかりなり、じゃね?

 プーチンの支持母体は二つあって、一つが「メドベージェフ第一副首相を中心とするサンクトペテルブルク出身の改革派系経済専門家のグループ」、も一つが「セルゲイ・イワノフ第一副首相(前国防相)を中心とする諜報機関や軍出身者による「シロビキ(武闘派)」のグループ」だそーで…さて、プーチンはどっちを後継者に指名するのか?は、タイムラグで今となってアレだけど…露というのは「東ローマ(ビザンツ)帝国の伝統を引き継いでおり、王朝そのものは破壊しないが、それ以外はなんでもありというビザンツ宮廷型の陰謀政治がこれからクレムリンで展開されていくことになる」そで…プーチン王朝の明日はどっちだ?ってか?

 それとグルジア・ロシア戦争の件についての詳細も本書をドゾ。ちなみに「グルジアは、「エトノクラチヤ」の論理で行動している」そで、エトノクラチヤとは民族支配、「自国(あるいは自らが統治する地域)における政治、経済、文化などのすべての権限を自民族が独占するという発想だ」とな…ちなみにこれをオセチアとアブハジアもとっているそーで…どゆ事とゆーと一つの地域、区画、国で三つの民族がそれを主張すれば、他の二つの民族を亡くす事でしか成り立たないとゆーゼロサムな話に帰結する訳で…更にこれにロシアの帝国主義が絡んでくると…話聞くだけで、まとまる未来が想像つかないんですが…

 大国は巡るて、中国はどーよ?というと、心底中国って事でしょか?ちなみに対日本に対してマスコミ対策についてのアドバイス不破(日本共産党)の場合「これからの戦いは国際世論の争奪戦だと。国際世論をどう味方に付けるかが大事であって、小さな、日本のメディアにどうこうという対策ではなくて、もっと世界の世論をどうするかという視点が重要だと話ました。日本についても、日本のメディアを対象にしたマスコミ対策もあるのでしょうが、日本国民がどう思うのかということを念頭に置いた外交をやらないと、世論争奪戦で負けるという趣旨の話を不破さんはしたんです」(@筆坂秀世)とな…共産党同士ツーカーの仲だとは知ってはいたが、中共にそーアドバイスする日本共産党…おステキすぐる…

 その上、共産党とは、どこの国でも目指すとは「革命を志向する政党である」とゆーとこらすぃ…そして「いくら民族主義的に変貌しても中国が共産主義を掲げる以上、「あなたの国家にいる、未来を先取りしたプロレタリアートの解放に貢献するためだ」というプロレタリア国際主義の論理によって、日本国家への干渉が正当化されるのである。北朝鮮による日本人拉致や諜報工作にしても同様の論理が使われる」って…なるほろ、いつまでたっても共産主義の看板を下ろさないのはそゆ事だったのか?それがあれば他国への干渉の免罪符になる訳だ…かくて「原罪を免れた国家観をもつ国家は、外部に対しても大きな悪影響をもたらすのだ」って…もしかして、はいここわらうとこ、なんだろか?

 そして今、更に新しい神話登場で、それが科学的発展観が堂々きますたとゆー事らすぃ…そしてそのベースは「社会ダーウィニズム」だそーで…そしてそれは「適者生存の法則に従って、強者だけが生き残っていくという発想だ」とな…これは北朝鮮も同じというか、この手のソレは北朝鮮の方が先取りしていたとな…それが「チュチェ(主体)思想」という事になるそな…で、自国内的じゃなくて世界的にならしてみると社会ダーウィニズム的思想はどゆ事になるかとゆーと「自民族が優秀で、最も優れた発展をする因子をもつ」って…共産主義の革命思考だけでもどよ?なのに、その上、俺様一番の思想が合体したら…皆まで言うなの世界か…

 豆知識的には、この人を見よ、もとい忘れてはいけないで、ジリノフスキー党首(自由民主党/露)でしょか?何故かとゆーと「日本人がクリル諸島(北方領土)を要求するならば、再び原爆を落としてやる」とおっさったお人なんですよ、奥さん(誰?)それが、露の野党とはいえ政党の党首のお言葉なんですとな…さすが、おそロシアさまは違う…

 さて本書のメインになるんじゃなかろーか?のファシズムについての考察はとても一口では言えないので詳細は本書をドゾ。この成立というか、何とゆーかムンクの叫びみたいなノリは資本主義の流れの果てにあるソレなんですかねぇ?

 不安とは何ぞや?みたいなノリもありで、具体的には戦争と恐慌じゃね?みたいに言えるのですが、それの流れ的ないきなり戦争、いきなり恐慌というより、不安が溜りに溜まっての爆発だぁーっじゃないけどカタストロフィに陥るというのがソレじゃね?とゆー事らすぃ…

 まっその一つの要因のそれが経済の安定でしょか?通貨危機駄目絶対みたいなノリか?結局、これらは皆その手の信仰だよなぁ…核攻撃駄目絶対とか…確固たる偶像を信用・信頼できる時にはそんなの関係ねぇー(死語?)になる訳で…例えば、強いドルとか、核の傘とか、それが揺らいだ時に不安が増幅すると…

 ただこの不安は「自立した個体が成立しているところでしか生じ得ない。この個体は疎外されている。自分の運命に関することを自分の力で解決できないのである」とゆー、運命に巻き込まれ型とでも言うが運命共同体か?自己責任でとよく言うが、社会システム的なソレでいけば、個の力の及ぶ範囲なんてたかが知れているじゃないとゆー(笑)

 ある意味不安という絶望をご破算にしてくれるのが恐慌とでも言えるのだろぉか?かなぁ?マイナスとマイナスぶつけたらプラスになるみたいな、かなり暴力的な事象だと思うけど…

 労働という概念についてのソレについては現代の資本主義システムのひずみのひずみに陥っているとこが凄いです…非正規雇用の問題点は、臨界点に後一歩のとこまできているのかもしれない位ヤバい…トーシロから見てもヤバいのが分かるので、こちらの詳細も本書をドゾ。実話のところはこれが同じ日本で起きているとは俄かに信じられないんですが…現代の野麦峠か、楢山節考じゃね?

 資本主義的なとこでは、貨幣を物差しにした結果の果てを見よかなぁ…貨幣も、物も、人(労働)もみんな同じ単位って、それってありか?例えば交換一つをとっても、貨幣から商品はすぐにトレードありだけど、商品から貨幣のトレードは?所謂流動性の問題そのものが浮上してきたとゆー事なのかなぁ…

 そして、今世界全体では…とゆー怒涛の中で…各国のソレについての詳細も本書をドゾですが、一つ言える事はテロという単語の敷居がとても低くなったとゆー事かなぁ…一昔前は日常にテロなんて言葉はそーは出てこなかったが、今は普通に何かあると〇〇テロとか使ってたりするし…9.11以降世界は本当に変わったんだなぁと…

 何が肝要かというと、人々の不満が溜まらない国という事になるんだろぉけど…言うは易し、行うは難しの極め付けだからなぁ…だからと言って放置プレイで済む時代はとっくの昔に終わっているし…少なくとも格差社会だけは何とかしないとかなりヤバいのは必定じゃなかろーか?尤も、政財界的にはここを一番甘くみている気がするが(笑)

 他にもたくさんたくさん本当にたくさんエピ満載ですので、興味のある方は本書をドゾ。理論的な件もいぱーいありますので、詳細に究めたい人は本書をドゾ。

 最後に一つ、なるほろなぁと思わされたとこを「ファシズムには、さまざまな形態がある。ファシズムは、国家が国民の能動性を引き出して、束ねる運動だ。したがって、束ねられることを選択した人々は、国家によって庇護される同胞になる。これに対して、束ねられることを拒否した人々は、非国民として処遇される。ファシズムは、必然的に非国民を生み出す」でして、今の時代に非国民なんて言葉を聞く羽目になろーとは、夢にも思いませんでした…

 でもって「ファシズムは、国家が束ねる内側の差別を克服する。イタリアでは、ムッソリーニ政権の時期に女性が参政権を獲得したのがその一例だ。ただし、ファシズムは外部との関係で差別をつくりだす」中の人などいない…を問われているのかもしれないってか?21世紀はフレームワークの時代かもしれないのかももも?

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