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2015年9月 6日 (日)

永遠の最先端っ

大いなる暗愚  藤原正彦  新潮社

 管見妄語シリーズの一冊という事になるんだろーか?相変わらず、藤原節炸裂しています。今の日本でここまではっきりモノを言う人は他にはいないんじゃなかろーか?先生、奥歯にモノが挟まった事ないに違いない(笑)今となってはちょっち前のお話多しだけど、今に続くというか、予言の書じゃね?位ぶれてないとこが凄すぎるんですけど、先生…

 まぁ本書名言の数々というか、偉大なる指南書かもなぁ?騙されたと思って「人間みな知能犯」の項だけでも斜め読みすると凄いかも…息子達の兄弟喧嘩をいさめながらのお話なんですが…「少しでも能のある人間は世界中、知能犯だよ。いつでも自分が先に手を出さなかったように、自分が被害者のように装うものだ」に始まって、過去の事例がズラズラズラと出てくるのですが「昭和六年の満州事変では、関東軍が柳条湖での自作自演の線路爆破を中国の仕業のように見せかけ、それを口実に全満州を占領してしまった」し、ベトナム戦争においては「アメリカは米駆逐艦が北ベトナム軍に攻撃されたというトンキン湾事件をでっち上げ、北爆などの本格的軍事介入に踏み切った」し、日米戦争では「昭和十六年、日本のインドシナ半島南部への侵攻を見たアメリカは、なんとアメリカにある日本資産を凍結し、鉄鋼や石油を全面禁輸した」資源のない日本は勿論明日どころか今日も立ち行かなくなる訳で、その上米は「ハルノートで、日本はインドシナと中国から全面撤退しろと最後通牒を突きつけた」…「アメリカを侵略しようなどと思っていた日本人は一人もいないのに、しつこいいじわるを繰返され殴りかかざるを得なくなったんだ」それを、「ドイツに負けそうな英ソを助けたいアメリカは、世界の見ている前で日本に最初の一発を撃たせ、アメリカ国民の憤激を煽り、大戦に参戦しようと企んだ」とな…「その罠に日本ははまったのさ」とななな…よく訳知り顔で、騙された方が悪いんだとゆー人いますけど、外交的にはこれがジャスティスってか?米の正義は今も昔も半端ない…

 まぁ日本人としては歴史の教訓を覚えておく事はしかりですけど、それでもどこかの国の外相と外務省は、最近もユネスコ問題で騙されたんだぁーっと声高らかに叫んでいらっさいましたけど、それプロとして一番言ってはいけない科白じゃなかろーか?成程、どこかの国は戦後70年たっても、簡単に他国に騙される政府なんですよぉと告知しているよーなもので(笑)これが本当の、まるで成長していないでFAなんでしょか?安西先生(笑)

 アリス的には、書く事とはなとこかなぁ(笑)前書きにツルっと出ているエピがどこもユーモラスでアレですが、「ネタ探しのため、以前は五分ほどですませていた新聞を十分から二十分もかけて読むようになった。新聞広告に出るすべての雑誌のすべての見出しにまで目を通すようにした」の件は、作家としてはあるあるの世界なんだろか?アリス?

 さて、本書はある意味著者の日常エッセイともとれるんですが、何とゆーか視野が異常に広いので(笑)全世界が舞台みたいなノリなんですよねぇ(笑)

 例えば、独の場合、独の自虐史観もパンピーレベルでは相当にアレらすぃ…その反動が経済に行っちゃってるんでしょかねぇ?ぞれもともかく「国際テストにおける子供達の学力も欧州ではほとんどビリである」とは知らなんだ…独の化学は世界一ぃーっじゃないけど、世界に冠たる科学・技術立国じゃなかったのか?教育がヤバいって、それは国家存亡的にヤバくね?

 伊の場合は、昔と比べて(30年前だそーだが)「移民が極端に増えたこと」だそで…「北アフリカや東欧からの移民は、不法滞在も含めると九百万人に達すると言われる」ですから、「移民先進国の英独仏と同様、深刻な社会問題に悩まされている」そな…

 ここで著者、正直者乙なんですが、旅行者視点で言えば「急激な国際化はうれしいことではない」となる訳で、旅行者とは「その国特有の自然や文化に触れ、その国の人々や言語や風変りな風俗に触れ、その国ならではの料理を食べたいからである」からとな…「世界が均質化してしまったら旅の魅力は半減する」とな…旅とはローカルだから行く価値がありで、グローバルならどこも同じだからわざわざ行く必要もなくなってしまうという事らすぃ…

 も一つ伊ではローマで浮世絵展が開催されていた件も何だかなぁ(笑)「会場はかなりの数の人々が集まっていた。街で見かけないような紳士淑女ばかりでびっくりした」って…浮世絵、伊セレブに人気なんだろか?それとも美術館系なんてセレブのたまり場なんだろか?うーん…

 米の場合は、まず会計の話がさもあらんか?ちなみに会計制度には「時価会計と原価会計」があるそで…元は日本は原価会計を採用していたそな…ところが欧米か(死語?)とゆーか、グローバルスタンダードやらで「一九九〇年代に欧米に時価会計が広がってから財テクに走る企業が多くなった」そな…まさに、今でしょっ(死語?)な会計制度ですから(笑)

 で2000年代に「米に言いくるめられ、時価会計を押しつけられた」結果、「ハゲタカ外資に買われたり破綻する企業が続出した」事になる訳で…財務に外務に経産乙ですかねぇ(笑)

 その米が「今年四月にアメリカは、時価会計基準の緩和を決定した」自国の「大手銀行を救うためである」そで…よーするに米は「他人が困っている時には押しつけ、最大限利用したのに、自らに火の粉がかかるやさっさと変更したのである」とな…さすが米の正義半端ない(笑)

 日本に対する「郵政改革、医療改革をはじめとした規制緩和はすべてその一環であった」訳で、米の大好きな市場開放政策じゃまいか?ですよねぇ(笑)「ところがリーマンショック後、自らが窮地に陥るやアメリカは市場原理主義をあっけなく捨て去った」とな…市場に委ねたらは、自動車のビックスリーも大手金融機関もみんな破綻しちゃうんじゃね?で公的資金注ぎまくっていますが、何か?状態に突入ってか?

 「日米構造協議で日本の国柄自体が非関税障壁として非難してきたアメリカは今、景気対策法案にバイアメリカン条項を入れるなど、大統領自ら恥ずかし気もなく保護貿易を唱えている」に至っては、もー気分はどこぞのデンマーク王子ってか(笑)正義の国は今日も平常運転乙ですってか(笑)

 その米、オバマ就任の頃の米の狂喜乱舞を「巧みな弁舌以外にこれといった実績のない上院議員が、行き詰った世界の救世主のごとくに扱われたのである」と表現しているとこは…今の現状を知るともー何も言えねぇ…

 ちなみにそのオバマ、選挙中は「中国を、人民元を不当に安く維持する為替操作国と非難していた」そーな…でも就任したら「為替操作国を口にしなくなった」とな…中国が「為替操作をしてきたのは紛れもない事実である」けど、それを非難して、「中国を怒らせ、中国が米国債購入を止めたらアメリカは万事休すである」とな…なるほろ、かくてその後はG2だの蜜月だの演出はデーハーにになったんですね、分かります(笑)更に、一周回って、米中関係は(笑)世界はガートルードでいぱーいってか(笑)

 他に米というと「終戦後、GHQは「戦前の日本は軍部の支配下で真っ暗だった」という神話をばらまいた。そんな真っ暗闇であえいでいた日本人を解放するため、アメリカが軍部を壊滅し自由と民主主義をもたらしたという筋書きである」だそで、多分米は大正デモクラシーを、ご存じない(死語?)らすぃ…まぁこの件に関しては「「戦前は真っ暗」はあっという間江に我が国に定着した。戦後文化人といわれる人々が言い触らしたからである」とな…「GHQに媚び、新聞、雑誌、放送などの事前検閲により洗脳」の片棒を担いだという事とな…今も昔の文化人って…ちなみに最近では「「日本郵政は米国の金融機関を救うために出資しろ」と二〇〇七年になって郵政改革の本音をさらした経済閣僚経験者もいた」となる訳で…結局日本の「マスコミは日本をミスリードするという大罪を犯したこれらのエコノミストに鉄槌を下すどころか、以前と同じように発言の場を与えている」の件は、むしろ率先してお鉢をかついでいるんじゃまいか(笑)アジフライ銀行といい、自国より他国の為にあるの世界が展開していると思うのは気のせいか(笑)

 世界は米の為にあるですからねぇ(笑)その米のやっている事をまとめると「貪欲資本主義を広くまき散らし世界を深く長い不況にひきずりこみ、貧困率が先進国中最も高く格差大国、犯罪大国と久しく言われながらどうしようもできないでいる」国とゆー事らすぃ…著者の指摘半端ない…

 露に至っては、北方領土問題は「いつまでたってもらちがあかない」の世界でして…これ「樺太千島交換条約」(明治八年)、「ポーツマス条約」と変遷し、「第二次大戦では、終戦六日前の昭和二十年八月九日に突然日ソ中立条約を破って満州に侵攻したソ連軍が、翌々日には南樺太に侵攻したばかりか、何とポツダム宣言を受諾した十五日以降に千島列島を占領したのである。まさに火事場泥棒である」は、今更おさらいするまでもない事実ってか…ついでに「戦争による占領は一時的なもの、という現代の良識に立てば全千島列島は日本のものとなる」そで…露に良識…今も昔もおそろしあサマだからなぁ…

 ちなみに明治の昔から「ロシアにはその基本が通じない。信頼関係を築いたと思っても、約束をしたと思っても、すぐさま破るのが常だ」で、好意には好意を返すのが普通かと日本人は思っているが露の場合は「日本に弱みがあるからだ。ロシアの強大な軍事力のためだ。威圧すればすぐに譲歩する国だ。と受け取るだけなんだよ」だそーな…脅迫とか恫喝とか、限りなくパワーしか存在しない国なんだなぁ…

 まぁ露に関してはかの有名な「カティンの森」事件がありますし…「一九四三年になって、ソ連に侵攻したドイツ軍がカティンの森で四千余りの遺体が埋められているのを発見し、この蛮行を世界に暴いた」「直ちにソ連は、ナチスが自らの虐殺責任をソ連に転嫁しようとしていると非難した」そで…ちなみにソ連は「戦後のニュルンベルク裁判でものこの件でドイツを告発した」とな…日本の原爆投下と同じく「ニュルンベルク裁判と東京裁判は戦勝国の敗戦国に対するリンチだから、抗弁は無用だったのだ」で敗戦国に口なしで何が悪いんですかぁーの世界が展開していた模様…

 ちなみに英は「ナチスの暗号を解読し以前から真実を知っていたが口をつぐんでいた」そで、米は「直接調査により戦時中から真実を知っていたがそれを隠蔽していた」そで…「「正義と人道の戦い」の勝者とはそういった国々だったのだ」そーですよ、奥さん(誰?)結局ソ連は「一九九〇年までナチスの所業と国ぐるみで大嘘をついていた」とな…さすがおそろしあサマの正義はパネェ…

 かくて「ドイツや日本に限らず中米英露など列強だって、口にできぬほどの残虐非道を過去に山ほどなしている。皆、口を拭ってすましている。それどころか、なぜか前大戦だけに絞り、そしてドイツと日本の残虐だけに絞り、戦後六十五年がたった今でも折にふれ俎上にのせる。情報戦略である」とな…戦勝国も被害者面をしている訳で、成程、被害者ビジネスが流行る訳ですね、分かります…

 中国についての件は領海侵犯の件はもー今更なので詳細は本書をドゾ。対応能力に欠けたどこぞの政府については皆まで言うなの世界か(笑)その他、「中国政府」の「三不政策」とか…「コピー商品を、「摘発しない」「罰金を科さない」「訴訟しない」」だそで、よーするに「政府公認のようなものだから」とゆー事らすぃ…ちなみに一例としてJR東日本が技術供与した新幹線の件の話も出てきます…「しばらくすれば中国による大々的な新幹線輸出がはじまるだろう」という著者の予言は、これも皆まで言うなの世界か(笑)この場合、素晴らしなJR東日本ってか(笑)「ブラックボックスのない完全な技術供与」ってててて…

 さて、そして日本はとゆーと…ちょい前の日本のヤバさがいぱーいってか?「北朝鮮が核を持ち、同盟国アメリカが、核ミサイルを日本に向けたままの中国と蜜月状態になりつつある今、日本の防衛をどう考えるのかという最重要問題についてほとんどの政党が触れないのは不可解である」は、今になると尚更にアレじゃね(笑)越後屋ってか(笑)

 後は楽しいポッポタイムで「鳩山首相は国連で、「日本は温室効果ガスを二〇二〇年までに一九九〇年比二十五%削減することを目指す」と明言し満場の大喝采を浴びた」そで、「首相は絶賛の嵐に大分気をよくしているようだが、日本が一方的に損をするという余りにうれしい演説に、腹黒い人々が退路を断つべく渾身の力をこめて拍手したととるべきだ」はもー…今更かなぁ…今にして思えばどこぞの元首相は就任中からこんなもんだったんですよねぇ…ちなみにこれには「主要国の参加が前提」と一応釘は刺してはあるが、著者は「いつか前提は忘れられ、必ず二十五%が独り歩きする。前提が満たされなかったから約束は反古にする、といつの日か言ったら、公約を守らない国として日本に対する信頼は地に堕ちるだろう」とな…まぁ最初から元首相が口を開けば、いいこと()、しか起きないですから(笑)

 普天間問題の時の元首相のアレは今となっては伝説のソレですので飛ばして、当時の核安全保障サミットの件…「中国をはじめ東南アジアの首脳の多くがオバマ大統領と会談したが、鳩山首相は外れた」かくて「ワシントンポスト紙に「不運で愚かな日本の首相」と揶揄される始末だ」そな…成程、相手側から、本当に必要なんですか?と仕分けされていた訳ですね、分かります…でこの場合、与党的には党首(首相)に対して、一番じゃなきゃいけないんですか?と励ましのお便りを出したのだろぉか(笑)イイハナシだなぁ(笑)

 まぁぶっちゃけ、当時の現状はどよ?とゆーと「アメリカによる日本外しが始まってしまったのである」だそな…

 他にとゆーと「日本の財政は破綻寸前」の件ですけど、ちなみに「日本の国債はアフリカのボツナワ以下」ばーい「米国のヘッジファンド」「格付け機関」「IMF」「世界銀行」「日本の財務省」が祀り上げていらっさる模様…何で日本の財務省も加担しているのかと思ったらは、「消費税上げをもくろむ」からか…パンピーから税金取り上げるだけの簡単なお仕事ですなんですね、分かります…

 現実は「債務残高から金融資産を引いた純債務残高は欧米に比べさほど悪くないこと」「日本の国債は、九十五%以上を国民が買っている」こと、「投資がそれ以上の税収を生むということも知らない」こと…かくて「「世界一の金融資産を有しながらそれを国内で使わずアメリカにばらまく不可解な国」という評判が生まれる」事態になっている模様…まぁあのリーマンショックの時でも「日本の国債は堅調」というとこでお察し下さいとゆー事らすぃ…ここも騙された方が悪いんだぁーっで単純な国民が悪いのか?情報操作ってこわい(笑)

 まぁ今はどこもかしこも全ては自己の、もしくは自分が所属している組織の利権の為に忠誠を誓っているもんなぁ…儲けちゃいけないんですか、ですよね、分かります…法に抜け穴がある方が悪いんですよね(笑)

 豆知識というより至言じゃまいか?では、良きリーダーとは会議が割れた時に「「まあまあ納得」する結論を導く人である。落とし所を間違わない人である」とな…ちなみに会議の議長としては「イギリス人がうまかった」そで…「原理原則にこだわるドイツ人」や「論理をまくしたてるフランス人」と比較して、それらよりも「目の前の現実を重視しバランスを大事にするのがイギリス人」という事になるらすぃ…そーだったのか?ウルフ先生(笑)

 豆知識的というか、ホンマでっかぁーっ?なソレに戦前の日本の軍隊の階級制度についての件…海軍と陸軍ではリベラルなのは海軍であるがまことしやかに流れているけれど、学歴のない叩き上げの場合は、尉官になっても、特務少尉、特務中尉、特務大尉と別枠だったのか…「叩き上げとしては最高位の特務大尉になっても、彼がいた陸戦隊の識見はエリート少尉にあった」とな…「特務というのは無学歴という記号である」で、「少尉以上の士官からは差別視されていたのである」そで、海軍とは「学歴がものを言う世界だった」模様…

 じゃあ陸軍の方はどーだったかとゆーと、「特務仕官という差別的制度はなく叩き上げでも頑張れば普通の少尉や少佐になれた」そで、「逆に高学歴でも入隊時は二等兵だ」そー…意外と陸軍、学歴問題では海軍より余程ひらけていた模様…実態って…

 他にもたくさんたくさん本当にたくさんエピ満載ですので、興味のある方は本書をドゾ。最後に一つ、本書で一番納得させられたとこは益川先生の「私は海外へ行ったことが一度もありません」と「私は英語ができません」の件かなぁ…これを言い切れるノーベル賞受賞者半端ない…「発言の真意は他にある。「外国に行かなくともノーベル賞はとれる」である」とな…「小学校から大学院までの全教育を国内で終え、そのまま国内で研究しノーベル賞をとる、というのは日本と米英仏独露などを除いてほとんどないことである」でして、これが「日本の底力」というものじゃまいか、でしょかねぇ…この辺りの自覚が一番薄いのが日本人なのかもしれない…自国で学問が賄える、それも日本語で、それがどれだけ凄い事か…何事も中の人によろしくなんだなぁ(笑)

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