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2015年11月 3日 (火)

真のゆとりとは何か(笑)

池内式文学館  池内紀  白水社

 とにかく書評がズラズラズラっと並んでいる感じだろか?読む前は、著者が独文学者なので、独文学の本のソレなのかと思ってみたら、ほぼ全て日本の本でした…本当にありがとうございました(笑)まぁ日本人なんだから、日本で、基本に還れの世界かなぁ?でもって、書評って新刊本のソレが普通じゃまいか?ですけど、本書には「坊ちゃん」(夏目漱石)なんてのも出てくる訳で…マジ日本人ならこれ位読んどけなオンパレードじゃまいか?かなぁ…

 とまぁそんな書評が40編弱ありまするとな…どの文もなるほろなぁと思わせるとこが凄いのか?古典もあれば、新刊もあるノリで、古今東西滅多切りというより、温故知新なノリかなぁ…本というのは、本の内容もさることながら、背景も知らないと片手落ちなんだなぁと思わせる良書じゃなかろーか?人それを文化というでしょか?

 まぁ同じ読書でも、人によってこれだけ違うのか?というのが分かるだけでもおべんきょになるよーな…でもって、本書のテンポが実にラルゴ的なとこも、宜しかなぁ…何せ、最近は速ければ速い程良しな風潮だからなぁ(笑)

 アリス的には、菩提樹荘での会話でしょか?独語のやりとりのとこで、「ドイツ語のkuriositatは「好奇心」「珍奇な品」といった意味だが、もともとは病人をみとる際の細心な心づかいをいう言葉からきた」って、そーだったのか?独語?まぁ好奇心はアリスの専売特許じゃねの世界ですから(笑)

 で、スイス時計からスイスな話もどよ?で「スイスはいたって風変わりな国である。九州より少し小さい面積で、フランスやドイツやイタリアと国境を接し、フランス語やドイツ語やイタリア語を話し、血のつながりでいえば、フランス人やドイツ人やイタリア人といってもおかしくない。にもかかわらずフランス人でもドイツ人でもイタリア人でもなく、スイス人にちがいなのいだが、しかし、ジュネーブ人やバーゼル人やチューリッヒ人やグラウビュンデン人はいても、スイスのどこにもスイス人はいないようなのだ」って…スイスは谷間ごとに人が違うという話をどっか聞いた覚えがあるよな?

 後は物語的なソレで、悪役の方が面白いのは何故?なとことかどでしょ?「どうして善人より悪人の話のほうが面白いのか。段ちがいに創造力が働くからだ」そな…善人なら想像つくけど、悪人だと何をしでかすか分からないとゆー(笑)そんな訳で、世界中どこだって、「善人をいうための語意は貧弱なのに、悪人を言うためには無尽蔵に揃っているらしい」って…悪の栄えた試しなしってか(笑)

 これに付随してかもで「悪のない二十世紀の作家は、好むと好まざるとにかかわりなく、「清新甘美」な作風にならざるをえないのだ」という事らすぃ…小悪ではなくて巨悪か…それはそれで何だかなぁというか、体力いりそー(笑)

 更に、ミステリ的なとこで「坂口安吾は少年のころから探偵小説が好きだった」って、そーだったのか?安吾?特に、先の戦時下では他にする事もないので読書三昧、その中でも「手に入るかぎりの探偵小説を読みつくしたという」だから筋金入りか?で、その後どーなったかとゆーと「病いがこうじて、仲間たちと犯人の当てっこをやりだした」とな…ちなみに日本の作家の場合、ミステリーが主で、探偵は従だから今一という評価を下していたみたいです(笑)安吾的には、「探偵小説が楽しいのは推理であって、つまり知的ゲーム、作者と読者の知恵くらべ」という事になる模様…そんな訳で戦後、安吾が苦節何年だか構想何年だか知らないが出したのが「不連続殺人事件」とな…安吾、おステキすぐる(笑)

 他にアリス的というより准教授的なのは、内田百閒の飼い猫の件かなぁ…で、「名作「ノラや」」キタコレになるのか(笑)百閒とノラ(飼い猫の名)の関係は、アリス的に言うならペルシャ猫のソレに似ているんだろか?元々猫好きでもなかったのに猫飼う事になって、それ以来あけてもくれても猫な生活みたいな?それにしても独り暮らしの殿方が猫を飼うとのめり込むパターンがあると思いますなんだろか?うーん…

 それつながりというのではないんだけど早川良一郎のエッセイなんてどーでしょお?かなぁ?二冊出ているのですが「けむりのゆくえ」と「さみしいネコ」とゆータイトルだけで、これは准教授的にあると思いますじゃね(笑)

 さて、作家的才能というのでは、佐藤春夫の件は何とゆーか、どーよの世界かなぁ?青少年時代から抜群のソレの持ち主って、早熟の天才って奴だろか?ただ「その恵まれた才能は作者を養うよりも、むしろシュストフのいった「嫌うべき特権」に類するのではなかろうか。過剰なまでの才能は幸福をもたらすよりも、より多く一つの重荷になっているのではあるまいか」とな…天才には天才の苦悩があるとゆー事でしょか?パンピーには想像のつかない世界だよなぁ…

 他に作家的な話というと「食べ物風景がちゃんと書けないような作家に、まともな文学作品など期待できっこないのである」の件かなぁ…まぁ学食のカレーだけで、あれだけ語れるアリスですから、やはりそこは食道楽の国の人だものでFA(笑)

 後は、「幽霊紳士」(柴田鎌三郎)のとこで、この影の主人公、「頭髪も、ネクタイも、洋服も、みんなグレイ。「全身がグレイ」色につつまれた紳士」って…こちらの詳細は本書をドゾですが、この灰色の話の中で、「サラリーマンがこの色を好むのは、ことさら目立つことの危機を知っているからだろう。グレイの背広を着ていれば、周囲にまぎれていられる。存在がかき消える」って、そーだったのか?野上さん(笑)ノガミンの存在感は、灰色のスーツ位じゃありえへーんの世界じゃなかろーか?きっとアリスも同意してくれるっ(笑)

 他にというと、ロシア紅茶じゃないけど、阪神沿線の夙川近辺の話のとこかなぁ…「阪神間の山の手である。文字どおり六甲山系の山の手にあたる高台に位置している。大阪商人は財を築くと、この辺りに屋敷を構えた。あるいは別邸をもった。帯状にのびた阪神地区にあって、同じく細い帯状をつくり、「恵まれた資産家」といわれる人々の小世界があった」とな…そーだったのか?アリス?まぁ関西は、京都で勉強して大阪で稼いで神戸に住むが人生スゴロクみたいな話は聞いた事があったが、これって都市伝説じゃなかったのか?

 それと、画家的なとこでアマノン画伯出番ですじゃないけど、福沢一郎のエピが凄い…ただただ凄いとしか言えねぇ…ですので詳細は本書をドゾですが…「五十半ばには中南米を一年がかりで放浪した」し、「七十歳にちかい身でアメリカのハーレムを取材し、尖鋭な主題を見つけた」し、「九十歳をこえて悠々と「ダンテと十四世紀」といった大作にとりくんでいた」って、ドンダケェー…芸術家とはかくあらんとゆー人だったんだなぁ…

 豆知識的には、しわのばしの意味って、「老人の気晴らしの意」なのか?物理的にアイロンがけの事かと思ってますた…後、これを豆知識というのもアレだけど、正岡容、名前なんですけどこの容って、いるると読むんですよ、奥さん(誰?)演芸作家で寄席芸能研究家だったそーですが、凄いペンネームの人いたんだなぁ…何かアリスとタメはれそー(笑)

 意味深というか、今につながる話としては米と鉄道かなぁ…「あめりか物語」(永井荷風)のとこですけど、「鉄道網の整備によってフロンティアが消滅した。大西部が消え失せて、無限の可能性の夢もなくなった。拡大のサイクルが閉じ、チャンスはいまや針の穴のようにかぎられている」でアメリカン・ドリームは事実上ないに等しくなったとゆー事らすぃ…そして「貧富の差がとめどめなくひらいていった」とな…

 そゆとこに「「新世界」を求めてやってきて、そして往きおくれている日本人」という事になるらすぃ…日本人移民の悲劇はそゆとこからも分かるつくりとゆー…かくて「いつもジャップと見くびられて現金引換通一遍の待遇に長くは居堪らず…」という事態になると…当時から米はそゆ国だったんだなぁとゆーのが、よく知れるお話だったらすぃ…その時から米はゼロサムゲームをやっていらっさるって、どよ(笑)

 他にもたくさんたくさん本当にたくさんエピ満載ですので、興味のある方は本書をドゾ。最後に「こころの旅」(須賀敦子)のとこで「人は誰も孤独だが、なかんずく女は孤独である。男はことあるごとに「社会」などをあてにして自分をごまかすが、女はそんなあやふやなものにはすがらないからだ」とな…そーなんですか?朝井さん(笑)

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