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2016年3月10日 (木)

想定外と無用の用…

生きのびるための科学  池内了  晶文社

 うーん…所謂一つのエッセイ集でしょか?科学者目線で見た世間の動向という奴かもしれない?で、あちこちのメディアに発表したソレのまとめなので一つ一つは割りと短めというか、非常に短めかなぁ?講演ぽいのもあるけど、まっ三、四ページ位のノリが一番多いよな?そして、タイトルからも推測できるかもですが、本書のメインはあの3.11を中心にしての日本とは、エコとは、科学とはの世界かなぁ?

 取りあえず、著者は脱原発、脱大量消費社会かなぁ…そして、フォン・ノイマン型というよりアインシュタイン型なんだろぉと推察しますたが…エネルギー問題は難しいよなぁと思います、マルで終わらないだろーか?

 まぁそれもともかく、本書的にひろってゆくと「地震が頻発し、津波が多発する日本は「豆腐の上に立地する国」である」の件は、なるほろと思ってしまった…多分それは木綿や絹ごしを超えておぼろなんだろか?でもってそんなとこに「五四基もの原発を海岸沿いに建設してきた」とゆー事らすぃ…

 「危険な放射能を大量に抱え込む原発であれば、いかなる地震にも耐えられる設計でなければならず、それが不可能であれば建設すべきでなかったのである」とゆーのが著者の一貫したスタンスでして、何か起きた時に「「想定外」という言い訳は通用しない」という事をキモにしていれば、まぁこんな事態にはならなかったよな…これは人災であるとゆー自覚が当事者達に皆無なとこが凄い…責任回避能力が高い人が出世するんだなぁ(笑)みんなみんな回りが悪いいんで私は悪くありません、むしろこんな事態になって私も被害者ですってか(笑)

 結局、これは電力不足vs.原発事故の論争になるのだろぉか?まぁ客観的に見たらそれだけど、一番のネックは地元に落ちるお金だと思われじゃね?明日起きる事故より、今日落ちる濡れ手に粟もといお金、ひいては雇用…地元経済と選挙票じゃね?地方にとっては土建業並に切実な問題だろと…

 アリス的には、原発…海奈良の赤星のソレですかねぇ?地理に疎いのでアレですけど、福井にそんなに原発があったとは知らなんだでしたから…確か東京より大阪の方が、原発依存度高いはずだったよな?この辺りも京都在住の著者的にはどーなんだろぉ?ですかねぇ?

 他にアリス的というと京都とゆー事で、五山の送り火事件というか、騒動のところでしょーか?越前高田市の松から作られた薪に「震災の犠牲者への鎮護の言葉や復興への思いを書き、京都五山の送り火で燃やして亡くなって人を弔う」というお話…ここまでならば良い話だなぁど終わったんだが「放射性物質が含まれていないことが確認されたにもかかわらず、大文字保存会は安全を確保できないと判断して中止を決めた」とな…自主規制ってすばすらすぃ…ちなみにこれで「二〇〇〇を越える抗議が届き」、今度は「慌てて京都市は陸前高田市の薪を使うことにして新たに取り寄せた」とな…取りあえず一件落着かと思ったら「放射能が松の皮に含まれていることが判明し、急遽取り止めになった」とな…素晴らしきかな京都の行政、さすが千年の都は違う事を世間に知らしめましたとさ…

 さて、本書はある意味、正論の嵐でございます。「今回の大事故で原発がクリーンではないことを、まざまざと知らされることになった。そのことを明白に述べず、ただ原発建設を推し進めてきた原子力の専門家はどのような責任をとるのだろうか」とか、「いったん破局が起こればかえって大パニックを招く恐れがあることを知るべきだろう。事実をありのまま伝えることが最重要なのである」とか、「自分の失敗は最小に見せ、なるべく他人のせいにして責任を逃れようとするのだ。そうして大資本は生き残ってきた。資本主義とは、実は残酷なシステムなのである。そして、マスメディアも広告費欲しさに、その面には一言も触れず、真実の追求を怠ってきた」とか、原発問題に対して「この事態を正視しないままやりすごそうとする関係当局の人間の安易な態度や専門家たる科学者・技術者の社会的責任意識の欠如が目に余る状況にある」とか、「安全神話に惑わされ、危機感に欠けた想定しかしてこなったことを如実に物語っている。コト原発に関しては「想定外」という言い訳は通用しないのである」とか、科学者・技術者の社会的責任として「一般公衆より科学や技術の限界をよく知っている科学者・技術者は、それについて正直に語る必要があるということだ」とか、最早パンピーは「平気な顔でテレビに登場して「安全だ」とばかり言う専門家を信用していないのだ」とか、尤もこれについては初っ端から信用あったのか、どーかも、どよ(笑)これは後の食品の放射能レベル問題にて「おちおち政府の言うことを信用できないのも事実である」だったりして…何せ、直ちに影響はございません、ですから(笑)

 さて、原発とは「これまで科学者の多くは、原発は原子力の平和利用として推進すべきであると考えてきたからだ。科学者(特に物理学者)には原爆開発の主要な役を担ってきたという後ろめたさが背景にあり、その重苦しさを払拭できるものとして平和利用を推進してきた過去がある」のだそー…結局、物理学者のやってきた事って、短期的な人殺しができる原爆をつくって、今度は長期的に人殺しのできる原発をつくったとゆー事だろぉか?どちらも大義名分はある訳で…戦争を早期に終わらせる、抑止力になるetc.に、CO2を出さないクリーンエネルギーである、電力不足を解消する、安価であるetc.…まぁ何が問題って、できた後の責任は誰が取るんだぁーっ?って事でしょか?この後ずっと正義の戦争と不幸な事故だったで済むんでしょーかねぇ?

 再生エネルギーの話では、まぁなるべく分散化がいざという時には宜しの世界ですけど、各家庭での太陽光発電が進まないのも、電力会社の電気買い取りに日本の場合は色々あってながネックだったらすぃ…「日本では電力会社が、電力の安定供給を口実として自家発電を含めた外部からの電力買い取り量を一・三%までしか認めず、それも低価格に据え置いてきたためである」とな…ちなみに一般のお家の場合、設備費を回収するには25年間問題なく使い続けての話だそで、幾ら日本の技術は世界一ぃー(笑)でも、ありえへーんじゃね(笑)

 ちなみにこれじゃあかんと「自然エネルギーによる電力の全量・固定価格買い取り制度」が出来たそーだけど、これもちゃんと法の抜け穴ついてますで、電力会社は「安定供給に支障が出る場合に買い取りを拒否できるし、送電機関の運用が地域ごとに分けられており、地域で満杯になれば接続が拒否できる」とゆー素晴らしいザル立法らすぃ…まず「電力会社の意向が優先されているのだ」とな…さすが日本の立法・行政、そこにしびれるあこがれるぅーっ(笑)

 法的なそれでは、原発の運転期間を「原則として四〇年に制限する」事が決まったらすぃ…でも、これって「原則として」とついているよーに、「電力会社の意向をおもんばかって例外規定が必ずついており、法の精神が空洞化される危険性があることを強調しておきたい」だそな…原子力村って素晴らしス(笑)

 さて、現在の試算だと、原発とは500年に一度しか事故起こさない確率なのか?ちなみに原発は50年位しか稼働期間ないそーだが…なのでそんなに事故なんて起きませんよぉと安全神話を垂れ流していた模様…だが、しかし、「今後全世界では五〇〇基(建設中も含める)の原発が稼働するから、毎年世界のどこかで事故が起きる計算になる」とも言えるそで(笑)

 「この事故確率は日本にのみ適用されるのだから、五〇基あたりで一〇年と解釈した方がよいかもしれない。そうすると、五〇基のいずれか一基が一〇年に一回過酷事故を引き起こすということである」とな…今日本には五四基あるそな…さて、「実際、三〇年の稼働期間で三基が事故を起こしたのだから、計算は合っている。何だか恐ろしいではないか」って、地震は千年に一度の規模でしたけど、原発は十年に一度の話だったのか?って、何だかなぁ…

 更に今までに「数々の原発差し止め訴訟の裁判において、裁判官は国や電力会社の言い分を鵜呑みにして安全を保証してきたことである。志賀原発の訴訟で金沢地裁が画期的な判決を下したのだが、高裁、最高裁で簡単に否決されてしまった」とな…「関係した裁判官はいかなる責任をとるつもりなのだろうか」って…想定外だから、そんなの関係ねぇー(死語?)に1ジンバブエドル賭けてもいい(笑)

 でもって、今でしょっ(死語?)も問題だけど、「原発は一万年にも及ぶ放射性廃棄物の管理が必要であり、何より今回のような原発事故を起こせば莫大な補償費用が発生する」訳で、それを電力会社は、「国に頼り、そして電気代の値上げで消費者に転嫁する」とな…儲かる時は独り占め、損した時は依存型って、何それおいしいの?どころの話じゃないよーな?

 しかもエネルギー問題、国としてどげんとせんといかんの世界なはずなのに「原子力開発に三〇〇〇億円であるのに、自然エネルギーの研究開発には二〇〇億円でしかありません」とな…どっぷり原子力村なんだなぁ…まさに利権の導くところ、それが日本のジャスティスってか…

 実は本書、原発関係は三分の一位なんですが、他は科学全般の事について書かれていますので、興味のある方は本書をドゾ、全体として、本書は科学者の良心とは何ぞや?じゃないか?と思います。製造責任のよーに科学者にも科学で生み出したものには責任があるというのが著者の立場でしょーか?

 そんな訳で他にもたくさんたくさん本当にたくさんエピ満載ですので、興味のある方は本書をドゾ。とはいえ、本書で一番ハーヘーホーなとこを一つ…「私が「原子力マフィア」と勝手に呼んでいる集団がある。原子力関係の科学者・技術者がネットワークを組み、原発に反対する論調が少しでもあれば直ちに回報が廻される。そして、微に入り細に入りその論調を検討し、少しでも間違いがあれば抗議のメールを集中させるというわけである」って、それ、どっかのくnコボンゴホン…

 「数年前、NHKの教育テレビで「禁断の科学」という番組に出演したとき、私は愚かにもそのテキストで少し間違ったことを書いた。彼らは、それをあげつらってNHKに番組を中止せよと圧力をかけたきた」とな…「今後NHKが原子力問題に及び腰になるという効果を狙ってのことだと推測される」って…いやまさにそれってどっかのくnゴホンゴホン…

 本来ならば「公明正大な討論こそ科学者・技術者が遵守すべきことであって、反対の意見を持つ者やジャーナリズムを委縮させる科学者・技術者の集団って何なのだろうか」って、科学者より、技術者より、日本人であるより、原子力村の一員である事が大切な人達じゃないでしょーか?マジ、そんな人がこの世にいるんだなぁ…

 科学って無限の夢のある世界と思っていたら、利権が絡んでしまうと原理主義になってしまうのだろーか?じっと手を見るってか…

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