« 君の名は(笑) | トップページ | 国破れずに増税あり(笑) »

2016年5月11日 (水)

永遠の今を千年?

源氏物語への招待  新人物往来社

 表紙コピーは、日本が世界に誇る歴史的名作のすべてがこれ1冊でわかる!とか、源氏物語年紀とか、千年前に実在した華麗で優雅な貴族社会が今蘇るとか、特別寄稿 藤本由香里、インタビュー 江川達也 大塚ひかり、紫式部の肖像/源氏物語の現代語訳論、源氏物語を彩る人々とか、あるんですが、所謂一つの源氏物語ガイド本だろか?もしくは入門書?

 下手な説明よりこちらを見た方が早いと思われでして、いつも目次に逃げるですけど、「巻頭グラフ・西陣織界の巨匠が人生を賭けた源氏絵巻の艶姿、インタビュー・江川達也"やまとことば"の持つ力。、インタビュー・大塚ひかり『源氏』嫌いのあなたへ。、第一章 源氏絵で巡る五十四帖の世界 桐壺から宇治十帖・夢浮橋まで全あらすじを紹介、特別寄稿・藤本由香里 漫画で読む源氏物語、源氏物語の時代を読む、第二章 源氏物語を彩る人びと、図解・登場人物相関図、第三章 源氏物語の世界を知る、作家・紫式部の肖像、現代語訳の曼荼羅/萌えるケータイ源氏、源氏物語への扉・書籍/映像/博物館」とな…

 今、源氏物語というだけで、これだけのアイテムがありますが、何か?の世界らすぃ…源氏物語関連グッズというか、派生、関連、いやもー思ったよりもいぱーいってか?日本人の執念ミタコレじゃね(笑)しかも、それが今から元ヒッキーの千年前の30代子持ちの未亡人作ってゆーんだから、やっぱ日本って、その頃からガラパコスもとい我が道を行ってたんじゃまいか(笑)世界から見たら先駆けだったのか?殿だったのか?は知らんが、まっ多分、今も昔も日本人的には、でもそんなの関係ねぇー(死語?)だろしなぁ(笑)あまねく萌えを、それが日本の合言葉ってか(笑)

 アリス的に、源氏物語…作家としてはあると思います?なんだろか?ミステリ作家的に考察したら源氏ってどーなんだろぉ?六条御息所のもののけが原因とかなっている けど、それらが実は?とかなったら、それはそれでパネェなぁ…犯人は貴方ですとか(笑)

 他にアリス的なとこでは、源氏物語関連品ありまっせな博物館なとこで、やっぱ関西圏多しってとこかなぁ?堺市博物館(大阪・堺)、宇治市源氏物語ミュージアム(京都・宇治)、京都国立博物館(京都・東山)、風俗博物館(京都・下京)に行ってみよーってか?

 源氏物語の背景的なとこは皆、現代で見ると豆知識的になってしまうよな?例えば、当時の通い婚…「女の実家が権力をもっていれば男はそこに通って婿となるが(その後、夫婦は独立して住むことが多い)、女の実家にさして経済的な力がないときは男が家に引き取ることになる」そで、源氏が六条院に住まわせた女性達は皆このカテゴリーに入るらすぃ…

 で、それは日常生活でも身分キタコレで、六条院の中で「明石の上を光源氏が訪ねるシーン」でも明石の上は急いで小袿を着るとな…それは「妻とはいえども普段着のままで源氏に会えず、略式の正装である小袿をまとわなければならないのである」そな…女三の宮のとこではっきりするけど、「長く連れ添ってきた紫の上を正妻にできなかったのも」身分違いという事らすぃ…

 また、そんな身分ってどよ?で「当時は、太政官が最高意志決定機関で、その下にいまの省庁にあたる八省が置かれていた。八省のほかにも蔵人所、近衛府などを含めて政治をとりしきっていた。なかでも、太政官を構成する太政大臣、左右大臣、大納言、中納言、参議などは公卿と呼ばれ、いわば特権階級だった。公卿となれば、位階や官職に応じて膨大なサラリーが得られる」そな…かくて、源氏の六条院キタコレになるのか(笑)

 日常生活的なとこでは「食事は朝と夕の二回が普通であった(捕食という間食のようなものを日に一~二回とった)」そな…食事内容についての詳細は本書をドゾですが、「平安時代の文学で、宇津保物語が饗宴の文学といわれるほどハレの飲食場面を描いているのに比べ、源氏物語では食事についての記述がほとんどない」そで、「この時代、貴族の間では食べるという行為ははしたないとされており、食事シーンは色気のない場面や登場人物を暗示している」とは知らなんだ…身体性って、セレブ的にはどこもアレか(笑)

 さて、本書圧巻なのはその道のプロへのインタビューのとこかなぁ?各自の源氏論が何とも凄い、凄すぎる(笑)

 まず、現代語訳について、「訳す人によってかなり原文の意味が変わってくる。たとえば谷崎さんは訳に古文の部分を多く残しているし、橋本さんは解釈に全共闘の香りがするというようにね」(@江川)とか、「橋本さんと瀬戸内さんは今の人に読める訳をしているけれど、原文からその形だとは思えない。結局、訳の訳になるわけです」(@江川)とか、「個人的には円地さんがいちばん原文に忠実に訳している気がしましたね」(@江川)とか…

 また「おそらく現在、「源氏物語」を総合的に理解する上では、どの訳書にもまして「あさきゆめみし」こそが最良の教科書なのではないかと思う」(@藤本)とな…日本の漫画文化もパネェ…

 源氏物語現代語訳では、瀬戸内寂聴曰く「〇與謝野晶子訳 原文にこだわらない「自由訳」 〇谷崎潤一郎訳 どこで切れるのか分からない、あの長い源氏物語の文章を途中で二つに分けたりせず、そのまま現代語に移し替え、原文に忠実でありながら、しかも現代語訳になっている名訳 〇円地文子訳 たとえ原文には書かれていなくても、「私ならば、こう書く」と思ったところは自由に加筆されており、それもまた源氏物語への取り組みかたの一つ 〇田辺聖子訳 源氏物語を現代語訳ではなく、すっかり自分のものとして食べてしまった後で、改めて、繭糸を吐き出すようにして織り上げた、全く新しい小説」(@川村)で自身のは「〇瀬戸内寂聴訳 誰もが読みやすいように、長い文章のところどところにハサミを入れ、主語もくどいほどに追加し、敬語は読みやすく省略、それ以外は原文にできる限り忠実」(@川村)と言っていたそな…

 何とゆーか、現代語訳ですら難しいと思ふ…ですから…結局、小説を読むって、どれだけ自身を想定内に持ち込めるか?想定外を想定できるか?だと思うんが、如何なものか(笑)

 また、作者紫式部については、「この人はナンシー関とか中島みゆきみたいなイメージで性格に毒があるなと。物語でも人のことを小馬鹿にしてる感じがギャグになってる」(@江川)とか、式部は「藤原家のサロンにいるんだけど、頭がいいから自分より格上の上流人たちの嘘くさい教養主義をバカにしている。同じ作家としてのスタンスに立って物語の進め方、構成を考えるとちょっと…上から目線ですよね」(@江川)とな…

 そゆ事で「不幸や人間の心の闇みたいなものを書かせたら紫式部は超一流。ここまで人の嫌な面をえぐり出せたら凄いと思います。読む側からすると、自分の嫌な面、弱いところを突きつけられているようでかなりしんどいですけどね」(@大塚)となるのか?

 でもって、式部は中宮彰子の女房もしたが、実は「道長の「召人」でもあったんです」(@大塚)そで…ちなみに召人とは何か?では、「「召人」と呼ばれる男主人や女主人の身のまわりの世話する女たちは、男主人や、女主人のもとに通う男に手をつけられてしまうこともあった。「源氏物語」でいえば、葵の上に仕える中務の君や中納言の君、六条御息所に仕える中将の君などが召人である」って、そーだったのか?召人?そんな訳で道長と式部の間も「関係があったとする見方も多い。性観念が現代と違うし、召人はむしろ女房の中では発言権があったとはいえ、感情的には辛いものがあっただろう」なんじゃね?

 更にそんな訳で「たしか橋本治さんがご著書の中で「源氏物語」にはオナニーの場面が出て来ないと書いていらしたと思いましたが、それは妻や愛人のほかに召人という存在がいたからです。ムラムラっときたら手近な召人としてしまう。召人というのはそういう一夫多妻制の中にも入れない愛人以下の存在で、紫式部はその一人だった」(@大塚)って、ホンマでっかぁーっ?

 まぁ、そゆ観点に立てば、「同時期の古典文学、たとえば「枕草子」や「蜻蛉日記」「宇津保物語」に描かれている貴族たちはもっと自分の感情を正直に表現していて、性道徳も緩いんです。それなのに、「源氏物語」には性愛の辛さ、生きる辛さがこれでもかというほど書かれていて、セックスに対する罪悪感すら漂っています」(@大塚)という事になるらすぃ…超人的なスーパースターの光源氏の立場は(笑)

 他にもたくさんたくさん本当にたくさんエピ満載ですので、興味のある方は本書をドゾ。最後に一つ、本書で一番びっくらしたとこを「六条御息所は、源氏物語に登場する女たちの中で、女性に最も人気があると言われる」って、そーだったのか?物怪?

 目次参照  目次 文系

|

« 君の名は(笑) | トップページ | 国破れずに増税あり(笑) »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

文系」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 永遠の今を千年?:

« 君の名は(笑) | トップページ | 国破れずに増税あり(笑) »