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2016年5月24日 (火)

この世をばわが世とぞ思ふ望月のかけたることもなしと思へば…

痛快!寂聴源氏塾  瀬戸内寂聴  集英社インターナショナル

 所謂一つの源氏物語解説なんだろなぁ(笑)ある意味、これが日本のざっつえんたーていめんとじゃね(笑)この大長編物語を千年も前に創作でけた紫式部ってパネェという事になるのか?

 何とゆーか、源氏物語というと、とかく光源氏の女性遍歴が取りざたにされて恋愛小説、もしくはすきもの話みたいなノリが一番にキタコレになりがちですけど、よーはそれも一つのバロメーターかもね?なのか?ちなみに言わずと知れた後宮ですけど、「後宮の妃たちは、皇后、中宮、女御、更衣と続きます。平安時代の最盛期と言われる延喜年間には、女御が5人、更衣は19人あったと言います。妃の数は、皇室の権力を計るバロメーターにもなるのです」とな…という事は、光源氏の女性遍歴もただの恋愛遍歴と一口でまるめるのもどよ?って事になるのだろぉか?うーん…男の人って、何でも数にこだわるからなぁ(笑)この辺りは、あの有名な雨夜の品定め語りのとこを見るまでもなく(笑)

 当時の恋愛事情については、通い婚と言えば綺麗ですけど、実質「この時代の恋愛はすべてレイプの形で始まったと言っても大げさではないのです」じゃね、でして、この辺りから現代感覚からすると、オレハチャブダイヒックリカエスの世界に突入しちゃうんだろなぁ(笑)正義感の強い人程、ざけんなっの世界だろし(笑)

 まっそれもアレだが、通い婚というのは女性側は来るのを待つだけの世界でして、「当時の上流貴族は、妻の許に通う場合でも1人では外出しません。かならず、お供を連れて牛車に乗って外出するのですが、その際に「前駆」と言って、「何々様のお通り」と言わせます」とな…よーするに通りに誰がいるか、来るか、誰でも分かるんじゃねの世界か?

 って事は、待ってる女性達は、牛車の音や前駆の声で誰が移動しているかいながらにして知る訳で、それが自邸の前に止まる、来るならともかく、素通りしていったらどよ?しかも、己の夫(恋人)だったらどよ?の世界が展開していたのか?平安時代、優雅なよーで実際はストレスフルな日常だったのか…

 さて、源氏物語を知りたければ、一番最初の桐壺を見なはれとゆー事らすぃ…「物語の総体を見据えた布石がちりばめられている予言の巻と言ってもいいでしょう」とな…しかも「これから起こるさまざまな出来事は、たどっていけばすべて、この「桐壺」の帖に根を見出すことができるのです」とな…そーだったのか?桐壺?親の話だけじゃなかったのね?

 そして、最後には恋に疲れて、人生に疲れて、出家に走る…ある意味、出家レースへの道みたいなノリがしないでもないが、でも出家したからといっても原作を拝読する分にはいろいろあらーなのよな気がするけどねっ(笑)それでも「男性上位の社会で女性が嫌というほど味わう苦悩や不条理から救われるのは出家しかないのだと、彼女(紫式部)は自分自身の経験から骨身にしみて感じていたのではないでしょうか」って…諸行無常の鐘の音ってか…

 アリス的には、源氏物語…まぁ京都が主な舞台ですから、源氏縁の地を巡るは意識しなくても日常に目にするもの皆美しきもとい、そじゃね?だろしなぁ(笑)千年の都なめたらあかんぜよなんですよ、奥さん(誰?)

 スイス時計のアリスのラブレターなんかでも思うんだが、「日本人は男のおしゃべりをあまり好みません。しかし、女蕩らしの第一条件は今も昔も口がうまいということで、平安時代の男たちは源氏にかぎらず、女性に対しては筆まめだったし、口まめでした。それが変わってきたのは武士が台頭してからのことだと思われます」とな…やっぱ何事もマメじゃないとあかんのか(笑)

 後は朝井さんのお住まい、嵯峨野…「現在では京都市内から嵯峨野までは車に乗れば30分で着いてしまいますが、歩けば3時間かかります。当時の嵯峨野は住む人もめったにない、寂しい場所であったのでしょう」とな…そーだったのか?朝井さん?

 さて、源氏物語の方に戻りますと、須磨までの源氏の行動が大目に見られていたのは、実父の桐壺院の溺愛のおかげだったのか?本人のモテ度についてはともかく、多少の事は天皇のお気に入りだからという事で流されていたとゆー事らすぃ、ちなみに光源氏本人が「まろはみな人に許されだれば」と言い切っている位だし(笑)そんな訳で、桐壺院崩御から、どっと光源氏の風向きは変わり、それが行きついた先が須磨、明石逃避行になるのか(笑)

 そして兄の朱雀帝の時代キタコレで、その母親の弘徽殿大后(元弘徽殿女御)と右大臣家の隆盛キタコレになるとな…この辺りの政権交代劇は、何だかなぁですけど、住吉の神に導かれての光源氏の物語も何だかなぁ…

 後に、神と夢に導かれて復帰するって、ある種ファンタジーじゃね?ですけど、当時的には十分あると思いますなのか?まっ明石の入道的視点に立てば、苦節何年の中央への切り込みじゃあになる訳だしなぁ…天下取り物語にもなる訳か?

 そして源氏の京都帰還、政権復帰、なんですけど、うーん…夢と神がかりなとこが前面に出ているからアレだけど、現実問題、源氏なき政界(京都)を右大臣家は上手く回せていなかったとゆー事が根底にあるんじゃね?とゆー事じゃね?もし、源氏がいない京都を掌握し、更にそこそこの実績を提示していれば、朱雀帝の一言もない訳だし…結局、上手く行っていってないから元に戻そう(光源氏戻そう)になる訳で(笑)こーしてみると右大臣家側の政治力、行政力の無さもどよ?じゃね(笑)自分達はちゃんとやってると思っても、世間一般は皆見ている訳で、ある意味自分達に一番甘いのは右大臣家陣営だったのかもなぁ?本人達は、想定外とか、ただち影響はございませんだったんだろーけど(笑)

 ものが見えていなかった弘徽殿女御と違って、ものが見えていたのが、まっ見えすぎの感があるが(笑)が、六條御息所だったんだろなぁ(笑)これは自分の死期に対しての光源氏への遺言がそじゃね?娘を託す時の母の言葉としてもアレだが、まぁ色々邪推はできるだろーけど、光源氏の性質をよく見切っていたとゆーのもあると思いますじゃね?まぁ六条御息所の完全主義というか、エキセントリックというか、神経症的なとこはどよ?ですけど、もし六条御息所が男性だったならば、官房長官とか、外務大臣していたら向かうところ敵なしだったんじゃね?とふと思ふ(笑)光源氏的には、この後その娘を後宮に入内させて一応光源氏の手の届かないとこにいきますたになってめでたしめでたしですけど、もし、ここで六条御息所の娘に手を出していたら、今までの生霊だの物怪だのの比ではなく、光源氏バッドエンドコースまっしぐらでここで源氏物語オワタになってたろーし(笑)源氏物語最凶キャラが六条御息所だからなぁ(笑)

 でもって、この対極にいるのが、花散里じゃね?でして、表だって出張っていないけど、通奏低音的にはかなり重要なキャラじゃね?日常生活はデーハーなとこだけで回っているんじゃないんですよ、である意味一番のお助けキャラが花散里のよーな気がする?まっそれでも「夕霧は花散里を母のように慕うのですが、その夕霧さえ、父上はなぜこんな不器量な魅力のない女性を大事にするのだろうなどと思ってしまうのです」ですから…まっ夕霧って実直キャラで通っているけど、紫の上をチラ見してのぼせるあがる位だから、実に男の子しているとゆーか分かりやすいキャラなんだろなぁ(笑)そー考えると女二宮は相当に美人だったんだろぉと推察いたします(笑)

 まっ愛されキャラは不幸を招くというか、事件を招くは源氏物語的にお約束なのか、結局、桐壺帝が光源氏溺愛したからキタコレで、同じよーに朱雀帝が女三宮を溺愛したから、その後の悲劇を招くと…溺愛キャラが若い時には何も考えないってのもお約束なんですかねぇ?自分の意は何でも通る、まさに良きにはからえってか?

 そんな訳で愛と葛藤の日々な六条院でして、源氏に絡んだ女性達の多くは出家キタコレになる訳ですが、これも愛とは何ぞや?の世界に突入か?漠然と思うのだけど、良妻を目指した女君は出家組、賢母を目指した方は出家していないよな?源氏物語を見てほんやり思った事は、良妻と賢母は両立しないと誰かが言ったが、それは確かにその通りなのかもなぁとしみじみしてしまったとこだろか(笑)

 他にもたくさんたくさん本当にたくさんエピ満載ですので、興味のある方は本書をドゾ。個人的におろろいたのは、源氏物語のパロディと言うか、外伝、二次小説なんてのはそれこそ日本になら五万とありそーだけど、実は欧米か(死語?)にもあったのか?「源氏の君の最後の恋」(マルグリット・ユルスナール)って…ユルスナールって「女性で初のアカデミー・フランセーズ会員になった」仏の文豪じゃね?それが源氏…うーん、源氏って仏人好みなんだろか?

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