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2016年8月27日 (土)

作りすぎてはいけない…

亀屋伊織の仕事  山田和市 写真・川勝幸  淡交社

 サブタイトルは、相変わりませずの菓子なんですが、タイトルからして一目瞭然、京都で四百年も続く和菓子屋を営んでいる店主のお話しでしょか?内容は、一年間毎月のこちらのお店のお菓子とは何か?みたいな(笑)

 でまぁ、これも今更なんですが、こちらで作られているのはお茶席、薄茶の時の干菓子じゃまいかで、それに合うお菓子というのがメインじゃね?とゆー事らすぃ…「あくまでも小道具であり、もとより演者ではございません。お茶席のなかでの位置をよくわきまえて、一席に自然と溶け込んで、説明をせず、抑制をいかすこと、そしてお薄の味を引き立てることが大切だと考えております」に全てが集約されているよな?

 まぁこれが日本のお菓子の基本って事だろなぁと思いますた(笑)主義主張が前に立つ、何事も主役じゃないと始まらない、とっこくの何ちゃらと違って、どこまでも日本って和をもってとうとしとなすなんだなぁと(笑)

 「父がよく「お菓子がお盆に勝ったらいかん」と言うてました。お菓子が主張すると、お盆がくすんでしまいます。お茶会の取り合わせによって、ご亭主がお菓子を選ばれるのですけれども、お菓子が主張することがあれば、せっかくの取り合わせのバランスを壊しかねません。さりげなく溶け込むことのできる干菓子が一番いいんです」の件は、まさに欧米か(死語?)じゃね(笑)

 逆にこれは主張しているとこなのか?の歌会始のお題菓子のとこで、「青」キタコレの時のエピが凄い…「そこで「おもと」の花をデザインして焼印をこしらえて、お煎餅に押しました。「おもと」を漢字で書けば「万年青」であるところからアイデアが浮かんだのです。会記の銘として「青」とあれば、このお菓子の意味合いが通じるだろうと思っていました。ところが反応が今ひとつやったんです」って…和菓子の世界も究極の知る人ぞ知るの世界か?

 アリス的には、まぁこちらが京都のお店という事で、あると思いますですけど…

 お菓子的には、月がキタコレで、菜花の月(三月)とか、ブラジル蝶他の蝶々で、蝶(四月)とか、白い兎の兎で、花兎(四月)、卯の花結(四月)、兎(九月)とか、マレーの蛍で、ホタル(六月)とか、あるそな…

 ちなみにお煎餅の蛍の場合…「煎餅に餡をはさみますと、通常は焼印を押して出来上がりとなりますが、「ホタル」の場合はその焼印のお尻の部分にほんの少し金箔をのせてゆきます。これは昔からしていたわけではなく、父が思いついたことで、手間ではありますが、それによってホタルが不思議といきいきとして見えてくるようです」とな…やっぱ蛍は光ってナンボ(笑)

 後は、慶事の時のお菓子で、准教授の好物の蟹が、還暦のお祝い用なんだとな…「還暦の異称である「華甲の祝」からの連想で、蟹の赤い甲羅をイメージしたのではないかと思います」って、そーだったのか?蟹(笑)

 季節感が前面に出ていますな和菓子の数々なんですが、素材的にも、季節ありますよってにでして、例えば、「有平糖や味噌煎餅といった、暑い時期には不向きなお菓子はひとまず今月(五月)限りとさせていただいております」なんだそな…で「その後は有平糖の替わりに生砂糖を、そして煎餅には味噌餡の替わりに梅肉餡をはさみます」とな…

 豆知識的には、有平糖のとこで、これをどー讀むか?「私どもは「ありへいとう」という言い方をしておりますが、事典類には「あるへいとう」と載ることが多いようです」とな…でもって「有平糖の語源はポルトガル語のAlfeloa(アルフェロア)と言われていますので、「あるへいとう」と言った方が本当は単語に近い言い方なのかもしれません」とな…どっち(笑)

 語源的な関係でいくなら、葵とは何か?も「日を仰ぐという意味の「向日(アフヒ)」の転じたものといわれているそうです」とな…

 後、これは京都的豆知識になるのか?氏子の境界線?お店の現住所は、「二条通新町東入ル」だそで、百年前の引っ越し前の旧住所は「新町通二条上ル」だったそな…「この間は歩いても一、二分のごく近い距離でございますが、実は二条通りを境にした北は下御霊神社、南は八坂神社(祇園社)の氏子地域になります」って、そーだったのか?京都?

 氏子問題だけでなく、この地域ってどんなとこ?とゆーと、「二条城に近いだけでなく、薬種業者が軒を連ねる二条通りと、呉服商が軒を連ねる室町通り、この二本の通りがぶつかるこの地域は、砂糖がもとは薬として流通していたこと、そしてさまざまな呉服の意匠を間近にできたことを考え合わせると、菓子屋としてこれ以上に有難い場所は他に考えられないのではないでしょうか」とな…まさに土地柄って奴ですかねぇ?

 他にもたくさんたくさん本当にたくさんお菓子満載、エピ満載ですので、興味のある方は本書をドゾ。伝統と歴史ってパネェ、超パネェ…

 目次参照  目次 スイーツ

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