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2016年10月 3日 (月)

奮戦記?奮闘記?

「弱くても勝てます」  高橋秀実  新潮社

 サブタイトルは、開成高校野球部のセオリーなんですが、サブタイトル通りの本だろか?よーするに、開成高校の野球部密着レポじゃね?高校野球というと、既にセミプロ化してね?の世界ですけど、そゆとこに普通の(?)というより、スポーツいまいちの球児達が乗り込んだら、どーやって闘うか?の世界が展開している模様…

 で、高校の名前からしてお分かりの通り、天下の名門、東大に一番近いんじゃねな生徒の高校野球とは何か?実に興味深い内容です(笑)いやあ、もー頭が良いの頂点にあるよーな学校ですから、さぞかし凄い頭脳プレーを繰り出して、高校野球界を席巻してるのかと思いきや、禅問答とギャンブルの間に野球とは存在していた模様(笑)

 とにかく、監督も選手も何気に濃いというか、キャラ立ってね(笑)そんな開成がキタコレになったのが「平成17年の全国高等学校野球選手権大会の東東京予選で、同校の硬式野球部がベスト16にまで勝ち進んだ。最後に敗れた国士館高校が優勝したので、ややもすれと夏の甲子園大会に出場できたのである」って、ホンマでっかぁーっ?

 てな訳で、これは一大事じゃなかろーか?と著者は開成高校野球部に取材いきましたとゆーお話しらすぃのだ…だいたい進学校に野球部があるのはともかく、それがちゃんと機能しているとは知らなんだ…こー言っちゃーなんだが同好会のノリかと思ってますた…すまんこってす…

 かくて舞台は、西日暮里、意外な事に進学校は下町にあるのか?そして今時、詰襟の制服…時代ですなぁとゆーか、さすが伝統校ってか?そして野球部の環境はと言えば、「開成高校のグラウンドはひとつしかない。他の部活との兼ね合いで、硬式野球部が練習できるのは週1回。それも3時間ほどの練習で、彼らはベスト16入りを果たしたのだ」とな…何気に凄いぞ開成高校ってか(笑)

 アリス的には、野球というと、アリスの神様じゃねの阪神キタコレだろなぁ(笑)関西の高校野球の実態もどーなんでしょかねぇ?灘高野球部が快進撃とかあるんだろーか?の前に灘高って野球部あるんだろーか?うーん?

 さて、著者は心ウキウキで、開成のグラウンドに辿り着き、そこで目にしたナイン達は、「下手なのである。それも異常に」って(笑)あまりの光景に最早、愕然とするしかなかった模様(笑)

 ちなみに本人達もこれまた自覚しているとこが凄い、苦手じゃなくて、下手なんですとな…「苦手と下手は違うんです。苦手は自分でそう思っているということで、下手は客観的に見てそうだということ。僕の場合は苦手ではないけど下手なんです」ってきっぱり言い切るレフトって…野球の時間というより、国語の時間か(笑)ちなみにサードによると「エラーは開成の伝統ですから」となる模様…凄いな開成(笑)

 これで勝ちを目指しているというか、試合に挑んでいるというか、取り敢えずベスト16入りしたよね、というのはどゆ事とゆー素朴な疑問が、何ですけど…これがまた開成の秘策というか、それっきゃないというかのコールドゲームを狙えみたいなのだ(笑)「地方大会の場合、5回で10点差、7回で7点差が開いているとコールドゲームとして試合が終了する」とな…そして「勝つにせよ負けるにせよ開成の試合はほとんどがコールドゲーム」なんだとな…ホンマでっかぁーっ?

 まぁそれが開成の勝利への哲学という事になるのか?「一般の野球のセオリーは、拮抗する高いレベルのチーム同士が対戦する際に通用するものなんです。同じことをしていたらウチは絶対に勝てない。普通にやったら勝てるわけがないんです」(開成高校野球部監督談)って…

 かくてセオリー通りの野球なんてやってたらあかんねんの世界が展開しているよーで…「セオリーには「相手の攻撃を抑えられる守備力がある」という前提が隠されているんです。我々のチームにはそれがない。ですから、「10点取られる」という前提で一気に15点取る打順を考えなければいけないんです」(@青木監督)ってか…

 結局どゆ事とゆーと「我々のようなチームの場合、ギャンブルを仕掛けなければ勝つ確率は0%なんです」(@青木監督)とな…凄い、開成野球とはギャンブル野球だった模様…弱者には弱者の勝ち方があるってか?

 またの名を「ドサクサに紛れて大量点を取り、コールドゲームで勝つ戦略」とも言う(笑)これを極めればいつか甲子園に、行ける、か、なぁー?更にまたの名を、壮大な「実験と研究」の場って事かもかも?

 そんな訳で、守備はそこそこ、何せ10点取られても想定内ですから、バッティングに主眼が行くのは当然じゃまいかってか(笑)ええ、あわよくば15点でコールド勝ちを目指せですから(笑)もしや一番大切なのは、勢いじゃね(笑)

 ちなみに開成のポジション決めも「ピッチャー/投げ方が安定している」「内野手/そこそこ投げ方が安定している」「外野手/それ以外」という、しんぷるいずべすとな区分けなんですよ、奥さん(誰?)いっそ天晴な清々しさじゃまいか(笑)

 とまぁこーゆースタンスの野球がずっと展開していく訳で詳細は本書をドゾ。監督も選手もOB達も、みんなパネェでござるでござる(笑)

 そんな訳で一つ一つあげていったらキリがないので、本当に本書をドゾ。これほどかよーに細かいとこがツボな学校も珍しいんじゃなかろーか?準備体操はしないとか、キャッチボールのよーにストライクを入れるピッチャーとか、サインプレイなんて無いとか、学校の伝統そのままののんびりさとか(笑)

 と言いながら、大会への抱負が「「プロ注目の選手と対戦し、力を入れている打撃をぶつけて打ち崩したいです」要するに強豪校撃破。開成だけが、いうなれば喧嘩腰なのである」ですから、よろずぶちかまし野球って、この突き抜け感が開成野球か(笑)

 後、会話のとこも一人一人味があるのはともかく「彼らと意志の確認をするのは骨である。最初から「やりたかった」と言ってくれれば済むところを、客観的描写を徐々に絞り込んでいくことでようやく意志のようなものに辿りつけるのだ」って…ドンダケェー(死語?)

 それにしても明治の昔から野球伝統校なのに予算は厳しいのか?「予算の少ない野球部にバッティングマシーンを寄贈するなど様々な支援」をOB達はしてきているそな…このOBの過去談も泣かせるねぇな話かな(笑)

 豆知識的には、アメリカから野球がやってきたのは明治の話じゃまいかで、「当時日本に野球をひろめたひとりに俳人の正岡子規がいるが、彼は17歳の頃この開成(当時は共立学校)に通っていた。彼のベースボール解説を読んでみると、エラーが多発していたのか、「この遊びは遊技者に取りても傍観者に取りも多少の危険を免れず」と指摘していた」って…

 かくて「打者は「なるべく強き球を打つを目的とすべし」。ルールの説明も「廻了の数の統計を比較し多き方を勝とする」として、「例へば「八に対する二十三の勝」」と大量得点の実例を挙げていた。その後、野球はいつの間にか確実性や点差を求める球技になってしまったが、もしかするとここにもうひとつの野球の可能性があったのではないだろうか」って…成程、原点に還れで、正岡先輩の野球、それが開成の伝統だったのか(笑)

 まぁ一見、いきあたりばったりの野球に見えて、その実思い切りやれ、のびのびやれが通奏低音にあった模様…「生徒たちには「自分が主役」と思ってほしいんです。大人になってからの勝負は大胆にはできません。だからこそ今なんです」(@青木監督)のお言葉は含蓄が深い…まさに、今でしょっ(死語?)とな…成程、東大ってか?

 他にもたくさんたくさん本当にたくさんエピ満載ですので、興味のある方は本書をドゾ。ちなみに本書の一番の名言は選手によるこれ「バッティングの難しい点は、球が前から来ることです」とな(笑)

 目次参照  目次 スポーツ

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