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2018年8月15日 (水)

この広い自然いっぱい、ある虫を(笑)

昆虫はもっとすごい  丸山宗利 養老孟司 中瀬悠太  光文社

 所謂一つの鼎談本か?でもって、お題はタイトル通り、虫、虫、虫のオンパレードでございます(笑)昆虫採集って、男の子の遊び?趣味?の究極と思われなんですけど、今でしょ(死語?)では、裾野広がったとゆー事なんだろか?

 まぁそれはともかく、本書の前口上で「将来の生物学の問題意識は共生に向かうだろう」(@養老)のとこかなぁ?とかく独り勝ちに、個人も企業も国家も向っているよーな男社会な今日この頃、現実見ろよ、自然を見ろよでは、ちょっと待ったぁーの世界が展開している模様(笑)

 ちなみに今までの生物学も男社会だったよーで、「これまでの生物学が例外として扱ってきた現象が、むしろ一般的なものとして現れてくるに違いない」(@養老)になり、「生き物はたがいにつながりあっている」(@養老)やんけって事らすぃ…これを「19世紀以来のいわゆる西欧近代文明は、そこに重点を置かず、いわばそれを無視してきた」(@養老)そで、西欧の正義半端ない(笑)そしてその終焉のとば口に来ますたとゆー事だろか(笑)

 そんな男社会な生物学ですけど、飼育、または培養となると、ちゃいまんねんとゆー事になるらすぃ…「細胞をつくって、飼って、それを移植に使えるくらいまでに上手に育てられる力も必要だし、それ以前に「これはうまく成長する」と見抜く力も必要で。「育てる」という意味では、10人の研究者のうち3人ぐらいしか使いものにならないと聞きました。それも、女性の比率が高い、と。ものを飼って育てるというのは、やっぱり女性が向いているのかなあ」(@養老)に「そもそも、飼育は知識ではなくセンスが必要です。そうと知らずに研究を始めて、飼育でつまづいてダメになってしまう人は結構多いですね」(@丸山)って、これって細胞とか、マウスの話なんだろーけど、生き物として見るならば、子供とか、学生(生徒)とかとかはどーなんだろぉ?私、気になります(笑)ある意味、学生が良い先生に当たる確率って三割位なんだろか?それも男女差もゴホンゴホン…

 まぁ、話は戻って虫屋はどよ?というと、「虫屋は総じて変わっているやつが多いよ。それでいて、虫屋というだけでどこかお互いに通じるものがある」(@養老)そな(笑)何か、究極のおたくのよーな気がするのは気のせいか?何にしても、どこの集団も中の人達には外から伺い知れないニュアンスがあるってか(笑)

 アリス的には、昆虫…やっぱマレーの大龍のとこになるのだろか?で、「マレーシアなんて、ちょっとした森のほんの狭い範囲…そうですね、神社1つ分くらいの広さに日本全土にいる種類を上回るアリが生息していますから」(@丸山)って、そーだったのか?大龍?

 それから「マレーシアのキャメロンハイランド。今でこそ高級リゾートとして名高く、開発がひと段落して環境が安定したため虫の数もだいぶ減りましたが、開発途上のころは面白い虫がたくさん捕れました。ただ、実は僕、異常に虫がいるところは、やっぱり怖いんです。「あ、環境が変わっているタイミングなんだな」と」(@丸山)って、これまたそーだったのか?大龍?

 ちなみに1999年から2014年の15年の間だけでも相当に環境が変わっていたらすぃ…その間に「どんどん新しい道ができて、奥地に入れるようになっていてさ」「初訪問の印象があまりにもよかったから次の年にも行ったんだけど、そのときもすでにひとつの小さな谷がなくなっていたんだよね。整地されて、工場が建っちゃったの。いいところだったから残念だなと思っていたんだけど、また10年後に行ってみたら、今度はその工場が操業中止になっていた」(@養老)で、放置プレイってか…キャメロンハイランドって、一体?マレーのせーか、日本の軽井沢みたいなイメージでいたんですけど、キャメロンハイランド近代化への激動の歴史ってか?

 こちらは准教授的になるのだろか?で、研究者とは何か?のとこ「一般の人たちが誤解していることなんだけど、研究者って世間の評価や名声がほしいとか、威張りたいとか、そんな気持ちで働いているわけじゃなくて、ただ単純に、「自分が知らないことを知りたい」だけ」(@養老)って、確かに准教授には当てはまりそーだけど、それにしては御用学者の数が半端なくね?と思うのは気のせいか(笑)

 学問的なソレつながりでいくと、「植物の分類学者自体が絶滅危惧種ですから」(@丸山)って、ホンマでっかぁーっ?「植物の分類が盛んだったのは1950年代までだそうですが、あるときを境に分子生物学のほうに流れたと聞きました。分類やナチュラル・ヒストリーではなく、DNAを見ていく研究が主流になっていった、と」(@中瀬)って事で、この植物は何?とゆーのを見て一発で分かる人がいなくなってしまった模様…いちいちDNA解析してからじゃないと分からないって、それも凄い…

 分類学の悲哀では、「研究者のなかにはバカにする人もいます。「分類なんて主観の集合体であって、科学ではない」と言われたり」(@丸山)って、学者間、学問間のヒエラルキーぱねぇ…「一般的な科学には「仮説と検証」という決まったプロセスがあるわけですが、分類学はそこが省略されている、と考えられているからです」(@丸山)、しかも「分類学のキモは「見た目」なので、それを主観だとバカにする人もいるでしょう」(@丸山)そな…違いが分かる貴方に宜しくってか(笑)差異について、じっと手を見るとか(笑)

 こちら面白豆になるのだろか?「哲学者が昔から不思議がっている、「なぜ、小さい子供はワンワンとニャンニャンの区別がつくのか」という問題。チワワでも、でっかいドラネコでも、イヌとネコは間違えないじゃない」(@養老)って、どよ(笑)見てるだけぇーってか(笑)

 主観と客観のソレつながりでは「19世紀以来の科学は、「見ている人」を排除してしまう傾向があって、物理学なんて、まさにそうでしょう。客観性しか重要視していないじゃない。じゃあ、誰がやってもどこでやっても同じ結果になるんだったら、論文の名前なんかいらないじゃないかって思うだけど」(@養老)となると、学者ってクリエイターではなくて、あるものを見つけただけって事になるのか(笑)

 さて、本書を拝読してしみじみとしてしまったのは、虫屋さんの感覚かなぁ?例えば、「どんなに悪口みたいな名前のゴミムシだって、種の重要性としてはジャイアントパンダと変わらないんだっていつも僕は言っているんです。公平なんですよって。なんか笑われちゃうんですけど」(@丸山)に尽きるよな気がするのは気のせいか(笑)ええ、クジラやイルカと、牛や豚や鶏も生き物に変わりなしってか(笑)

 も一つしみじみしてしまったのは、昆虫の生態からの工学とかの応用のとこで、「虫の生態から直接アイデアを持ってくると、どうしても寿命が短いようです。基本的に、昆虫は何十年も生きることを前提とした仕組みを持っていません。ですから、昆虫の生態をそのまま実用化したところで、時間スケールが違いすぎて耐久性がないんです」(@中瀬)って、虫って、まさに今でしょ(死語?)が常態なのか(笑)

 後、自然を見倣えじゃないけど、虫に見倣えとなれば、「人間が一斉に昆虫に倣ったら、それこそ一瞬で地球は滅びてしまうでしょう」(@中瀬)、一例としては「「弱ったヤツらはみんな死んでしまえばいいじゃないか、なんで病院なんてあるんだ」となってしまう」(@中瀬)も虫的にはあると思いますのジャスティスってか…

 それから、集団と個人だろか?で、攻撃的なのは集団の側なんだなぁとゆーところ…「社会的な集団で働くハチやアリは、単独行動する虫に比べて相対的に命の価値が軽くなるので、ケンカっばやくなります」(@丸山)そで、単独行動の虫は「自分が死ぬとそこで自分の遺伝子が終わってしまうじゃないですか」(@丸山)なので「まずなにより大切なのが自分の命。死ぬほどの争いは自然と避けるようになります。比較的平和主義だと言えるでしょう」(@丸山)って、人も虫も組織に所属すると途端に過激になる訳か(笑)

 それと、おろろいたのが虫の死因に交通事故キタコレとは知らなんだ…「ある調査によると、1台の車が廃車になるまでの間に、およそ1000万もの虫を殺すと言われています」(@養老)って、ホンマでっかぁーっ?奇麗な空気を大切にの前に、普通の虫も大切にってか?交番の今日の交通事故数、虫も入れたら凄い事になっていそーな悪寒…

 後は、これはちょっと注意しておいた方がいいで、モンサント社じゃまいか?あのベトナム戦争の時の枯葉剤の会社ですよ、奥さん(誰?)「モンサント社は、強力な除草剤をつくって、同時にその除草剤に耐性がある遺伝子組み換え作物を売り出しているんですね。これは、農業ビジネスの効率化の最たるものでしょう」(@丸山)だそで、どゆ事とゆーと「この遺伝子組み換え作物を植えて除草剤をパーっと撒いてしまえば、あとは手間いらず。消費者としては口に入れるのが怖いようなシロモノで、実際に安全性の疑義が指摘されていますが、効率よく作物をつくりたい農家の方々には間違いなく受け入れられています」(@丸山)が、これ現実なのよねらすぃ…食の安全より効率化、これが農業の正義らすぃ…

 他には、こんな事もあるのか?のエピで、面白い公園とは?に、「枯れ枝を放置しておく。そして、園芸の草花は植えない。そして、常緑樹を減らす」(@丸山)の件かなぁ?よーは、小奇麗な、見栄えのいい公園なんてナンセンスって事らすぃ…なるほろ自然ってあるがままなんだなぁ…でもって、それも受け入れる度量が今、人間に求められているとこかも?ミミズ、オケラ、アメンボだけじゃなくて、ゴミムシとパンダを同列に迎え入れる感性のある人って、どこにいるんだぁーっ(笑)本気の多様性の道って…

 豆知識的には、ジャポニカ学習帳かなぁ?全然知らなかったんですが、表紙から昆虫の画像が消えていたとは?「「気持ち悪い」という少数の保護者からのクレームが原因みたいですし…」(@丸山)って、虫に対するそれは差別にはならないんだなぁ?生物多様性って一体?虫愛ずる姫君は千年前も千年後もいつの時代もマイノリティーってか(笑)

 ちなみにこの背景には「あれはさ、「気に入らないものは全部排除してしまえ」という一種の原理主義だよね。間違ったやつは殺せばいい、という現代人の思想なのかな」(@養老)って、原理主義の下の正義パネェ…まぁこれがイジメの根底にもあるじゃまいか?だろしなぁ?一つのソレに妄信して邁進できる人ってゴホンゴホン…

 まぁそんな訳で、虫屋稼業の中にもボーダーラインがある模様…虫好きでも標本は作製しませんラインが本書によるとだいたい四十歳以上、以下であるらすぃ…

 ちなみに、虫屋は、「採集に情熱を燃やすのか、標本づくりに熱中するのか、それとも飼育に向かうのか」(@中瀬)に分かれるそな…

 他の豆では、「昆虫が学名とは別にその国独自の名前を持っている例は、世界的に見ると実は珍しいんです」(@丸山)ってホンマでっかぁーっ?こーしてみると、なるほろファーブルって物凄く変人だったのがよく分かる(笑)欧米の唯一絶対、マジョリティーこそ正義の中で、ほぼたった一人のマイノリティー続けるのってどれだけタフな事か?

 ちなみに「明治維新のとき、日本は「科学を日本語でやる」という前提をどんと置いたんだよね。この考え方は世界的に見てもちょっと変わっていて、アジア全体でも日本くらいなんじゃないかな」(@養老)って、これまたホンマでっかぁーっ?まぁおかげさまで自国語で全部の学問をおべんきょできますしおすし…

 ちなみにちなみに、学名って一度つけたら永遠に変わらないものかと思っていたら、「学名は分類が変わると名前も一緒に変わっちゃいますから」(@丸山)で、カブトムシの学名も変わりますたとゆー事らすぃ…よく知る虫の名前が変わる位ですから、後は言わずもがなか?何だかなぁ(笑)

 日本的豆では、他にも「コンビニに虫捕り網が売っている国なんて日本だけだし、普通の子供が10種類ものクワガタを見分けることができる国はヨーロッパにはないだろうからね」(@養老)って、クワガタの種類ってドンダケェー(死語?)

 対虫で、その国のお国事情が分かるってかで、「古代エジプトも、イスラムの勢力が入って衰退するまでは、虫をモチーフにしたものが多かったですよね」(@中瀬)でスカラベを見よってか?ツタンカーメンの墳墓の壁画にもフンコロガシの絵があるそーで、それが物凄くリアルというか、精巧なんだそな…古代人の観察眼、なめたらあかんぜよってか(笑)

 米の場合は、昆虫映画の主役はアリなんだとか…「黒い絨毯」「アンツ」とかどよ(笑)これ、標本の作製では日本と欧州は几帳面に作るのに、米は「アルコールに直接ドボンと漬けて殺して持って帰って、針でブスっとさしておしまい。ほんの小さい虫にまで針を刺しますから」(@丸山)って事で、相当に大雑把な方法でやってるらすぃ…分類そのものも大雑把もとい大局的見方だそな(笑)で、詳細は本書をドゾ。

 後、米の場合、「生態学や行動学を学んだ人の就職先としても米軍の人気は高い、と聞いたことがあります。生態学の理論や考え方は、軍事に応用しやすいのでしょう」(@中瀬)って、そーだったのか?米軍?ちなみにそれは軍だけじゃなく企業としてもあると思いますで、IT企業にありますありますとな…でもって、こゆ就職採用事情は、欧州にも日本にもないそで(笑)

 欧州の場合は、昆虫研究は、「ある一定のレベルまで明らかになったら、それ以上は進まない人が多い」(@丸山)そで、「ヨーロッパの昆虫知識は1900年代前半の博物学的なレベルで止まっているような印象です」(@丸山)って、「それくらいの時期に植民地をごっそり失っているからかもしれません」(@中瀬)って、「ヨーロッパの博物学は、だいたい帝国主義とセットだからね」(@養老)って…何だかなぁ…じゃあ、独立した元植民地の国々で昆虫学が発達しているかとゆーと?どーなんだろぉ?うーん?

 ちなみに、ニューギニアでは「アリの巣の研究、まったく手付かずですから」(@丸山)なんだそぉ…でもって「治安が悪く、政府機能もうまく働いていないために調査許可がなかなか下りないというのが難しいところですね」(@丸山)って、天国に一番近い島じゃなかったのけ?まともな研究者が研究に行けない土地柄だったのか?

 他にもたくさんたくさん本当にたくさん興味深いエピ満載ですので、興味のある方は本書をドゾ。虫の世界は凄いぞぉーっ(エコー付/笑)最後に一つ、本書で一番ハーヘーホーと思わされたとこを、「今の人は、因果関係がはっきりしていて明確な答えがある状態じゃないとイライラしちゃうんだよね。深く考えることをしないで、わかりやすい答えに飛びついちゃう」(@養老)とな…自然の問題に、答えが一つなんてまずありえませーんで、「「じゃあ、穴居どれがいちばんの問題なの?」という考え方になるでしょう?」(@養老)はあまりに安易すぎると…「自然なんて多様性が絡まり合ってできているようなものなんだから、決めつけないで適当なところで収めるしかない、ということを理解できればいいんだけど」(@養老)のとこかなぁ?何事においても答えは一つという、現代の傾向は、如何なものか?なるほろ、原理主義ってか…

 目次参照  目次 生物

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